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アイドル編 通報×

メイン桃赤 赤愛され 桃愛され

俺たちはアイドルになれた

いまでも夢なんじゃないかと 思ってしまう

でもほんとうになれたんだ

ずっと憧れていたアイドルに

明日メンバーと顔合わせをして 色々会議をしたいということで

合格発表をされたあとはすぐに 解散となった

現在、赤といつもの公園のベンチに 座っている

赤はまた泣き出した

ほら、いちごみるく買ってきたよ

ぐすっ、ぅん、ありがと

ど~いたしまして

いちごみるくを受け取り 両手でそれを飲む姿が可愛くて 思わず笑ってしまう

赤は不思議そうに俺を見て 再びいちごみるくを口にする

俺は赤のことが好きだ

友達としての好きじゃない

でもきっと赤は幼なじみとしか 思っていない

それでもいい

こうして隣にいれるのなら どんな関係だって構わない

赤をオーディションに誘ったのは ずっと一緒にいたいから

それと昔の赤に戻って欲しいと 思ったから

あの日以来、歌わなくなった赤

そして明るい性格ではなくなったこと

俺のせいで赤はそうなった

赤と離れれば もう虐められることはない

でも、離れたくなかった

だから俺は考えた

2人でアイドルになって

昔のように笑って欲しいと

そして虐めてきた奴らを見返す

赤と俺が釣り合わないだなんて 間違っている

赤の可愛さをみんなに知らしめる

それで赤が俺から離れてしまったら、?

それは嫌だな

桃ちゃん?

ぇ、あ、なに?

これ飲む?

美味しかったから桃ちゃんにも

はい

ぁ、ありがとう、

…ん、、あまっ!

美味しいでしょ~

美味しい

赤と関節キスしちゃった

照れませんよ~、ば~かば~か

ばかって言うな!

んね、桃ちゃん

アイドルになったって、親に言う…?

…考え中

そっか、

親に言ったらきっと反対される

それにずっと隠してきたから

本当は勉強なんか好きじゃない

将来大学に行く気はないし

ずっとアイドルになりたいと思っていた

でもバレるくらいなら ちゃんと言った方がいいのだろうけど

俺にはそんな勇気はない

もう傷を作るのは嫌だ

次の日、駅前で赤と集合をして 2人で電車に乗った

しばらくして目的地に着き 見えてきた大きなビル

わ、たっっっか…

行こう赤

赤の手を取り、中へと入る

入口にマネージャーさんが待っていて すぐに案内してくれた

そして扉を開けると4人のアイドルが 座っていた

お、赤くんと桃くんだよね

やっほ~!昨日はお疲れ様!

推しに名前を呼ばれる日が来るなんて

いきなり馴れ馴れしすぎます

ごめんね、びっくりしましたよね

ぁ、ぇっと、

そんなに緊張しなくてもいいよ、笑

僕たち今日から同じ仲間として活動するんだから

それじゃあ自己紹介しよっか

はい、青ちゃん

青で~す!

黄です、よろしくお願いします

橙やで~、よろしくな

リーダーの紫です、よろしくね

ぁ、赤です!よろしくお願いします

桃です、よろしくお願いします!

…赤くん?

ぇ、

もしかして、紫にぃ、?

やっぱり~!赤くんだ!

え、どういう関係?

…?

昔、家近くてよく一緒に遊んでたよね~!

あの時はこんなにちっちゃかったのに、大きくなったねぇ、、

あははっ、紫にぃ俺そんなにちっちゃくないもん

さっきまで緊張してぷるぷる 震えてた赤が

紫にぃと呼んで笑っている

赤くん歌うの上手だったもんね

まさか同じアイドルになるとは、笑

紫にぃが人気アイドルだったなんて、

紫にぃいて安心したかも

もし赤が俺から離れていったら

俺はどうしたらいいのだろう

桃くん…?

顔色悪いですよ、大丈夫ですか?

へ、ぁ、大丈夫です、にこっ

ちょっと、お手洗い行きますね

はぁ、

ぶー、ぶー、

びくっ、

突然鳴り出したスマホ

画面には母さんと表示されている

俺は恐る恐る電話にでた

もしもし、どうしたの母さん…?

あなた、いまどこにいるの?

どこって、図書館に…

桃のこと見かけた子から聞いたわよ

大きなビルに入っていくところを

あそこどこかのアイドルグループよね

あなたアイドルを目指しているの?

…っ、えっと

あなたはアイドルになんかならなくていいの

このまま勉強を頑張って

将来いい大学に入るのよ

変な夢を見るのは辞めなさい

まさか見られていただなんて

夢を諦めろ

もちろん、諦めるつもりは無い

でもこのまま言うことを聞かなければ

また傷が増えていく

突然肩を叩かれて息が詰まる

ひゅっ、?!

ゆっくりと振り返ると 橙くんが心配そうに見つめていた

ぁ、ごめん桃…くん、

なかなか帰ってこなくて心配したで

大丈夫か…?

ぁ、っ大丈夫、です

ほんまに?

ぃやっ、!

手を差し伸べられて咄嗟に 手を叩いてしまった

どうしよう、怒られる

ごめっ、ごめんなさい、!

えっ、と、、そのっ、、

息が上手く吸えない

言葉がぐちゃぐちゃと濁る

謝らないとなのに上手く 目を合わせられない

桃っ、!

落ち着いて、大丈夫やから

こんなんで怒らないよ

す、すみませんっ、

みんなのところ戻れるか?

こくっ、

その後みんなで会議をして 仲を深めるためにご飯を食べに行った

紫さんが奢ってくれるらしい

他のメンバーはどんどん注文している

桃くん元気ない…?

ぇ、ぁ、大丈夫、にこっ

そう笑って見せたが赤は 俺をまっすぐ見つめる

また気づかれるかも

また気づいてくれる…かも

母さんのこともあって疲れた

美味しい料理屋さんに 連れてもらったのに喉に通らない

自分が失礼すぎて消えてしまいたい

しばらくして赤は口を開いた

紫にぃ、

紫ーくんって呼んでよぉ、笑

紫ーくんっ、

どうしたの?

今日家にお泊まりしたい

ぅえ″、?!

青ちゃんうるさい

別にいいけど、どうしたの…?

…家に帰りたくないから

その一言でこの場にいる全員は 理解しただろう

顔が真剣だ

橙くんと目が合い、 びっくりして目を逸らしてしまった

…なぁ、どうせならみんなで泊まろうよ

いいじゃん!

僕赤くんと寝た~い

青ちゃんセクハラですよ

赤、こんなやつぶん殴っていいからね

赤はいつの間にかメンバーと 仲良くなっていた

俺だけ置いていかれたみたいで

目の前で仲良くしている姿を見て 嫉妬してしまう

ただの我儘だが、 赤は俺とだけ話していて欲しいと 願う自分がいる

俺桃くんと寝るから無理~

え、!?

へ、?

てっきり俺は入っていないかと 思っていたが

俺も…いいんですか、?

いっぱいの方が楽しいしね

桃くんもおいで~!

ぁ、、ありがとうございます、!

桃くんタメでいこうよ

僕たちもう仲間なんだから!

…はいっ、!

敬語になってるで~、笑

みんなでタクシーに乗り 紫ーくんの家に着いた

適当に座ってて~、お茶出すから

ソファ頂き!

猿の分際でソファ取らないでください

はぁ?!

2人とも静かに

すいません、

なんで僕まで…

ソファは1人分空いている

桃くん座ってええで

ぇ、、でもっ

桃ちゃん座って座って

ほぼ強引に座らされ 2人は満足したような顔になった

赤くんどこ座る?

座布団そこのクローゼットの中だよ~

ほ~い

俺ここに座る~

え?

赤は俺の膝の上に座り 俺の腕を自分の前に置いてきた

んへへっ、

そこイチャイチャすんな~

てか羨ましいから変わって

僕が座ってあげますよ

結構です

お風呂入る人~?

どっちか先2人入りなよ

疲れたでしょ?

いいんで…いいの?

もちろんだよ、ね~!

ゆっくり休んでください

ありがとう、!

桃ちゃん先い~よ

赤ありがと

そういえば着替え持ってった?

ここにあるで

ありゃ、忘れてるね

置いてくるね

ぁ、まって、!

桃くんの着替えを置きに行こうと 立ち上がったら赤くんに止められた

どしたの赤…?

他のメンバーも不思議そうに 赤くんを見ている

赤くんは言おうかどうか悩んでいる 表情に見えた

ぁ、えっと、そのっ、

紫ーくんっ、俺が代わりに持ってくから

それ貸して、

ぇ、うん、?

じゃあお願いするね、

うん

右の方ね

わかった

そう言って小走りでお風呂場に向かった

ゆっくりと服を脱ぐと 鏡に映った俺の醜い体が見えた

火傷の跡に打撲の跡も

触るとまだ痛いところもある

アイドルなのにこんな体見せられない

扉がノックされ 肩がびくっとあがる

でもすぐに安心できた

桃ちゃん、赤だよ

ぁ、よかった赤か…

どしたの、?

着替え扉の前に置いとくね

ん、ありがとう

赤の足音が遠ざかっていくのを感じで 扉を開けた

赤はちゃんと気使ってくれる

俺が人に体を見せたくないのを わかってくれている

みんなお風呂に入り終わり みんなで布団を並べて目を閉じた

赤くん寝たぁぁ、、?

寝たよ

そっかぁ、

俺の向かい側にいる青くんが 俺の隣にいる赤を確認してきた

青くんは赤が好きなのだろうか

いくら推しアイドルでも赤は譲れない

目を閉じてもなかなか寝れない

ずっと母さんの言葉が頭の中で 何度も何度も出てくる

スマホは電源を消した

通知を確認したくない

きっと100件以上来ているだろう

いきなり怖くなって

息が詰まりそうになる

やっぱり母さんのところに行かないと

母さん今ごろ泣いていたらどうしよう

俺がちゃんと話せばわかってくれる かもしれない

そんな淡い期待が生まれ

静かに布団から出た

ん、ん~…

みんなはまだ眠っているみたいだ

起こさないようにそっと布団を出て 身支度をする

今日は午後から早速グループの仕事が 入っている

その準備をするために 自分の部屋に向かった

自分の部屋で作業を始めて30分

下のリビングの方が騒がしくなり みんな起きてきたらしい

なんか微笑ましいななんて考えていたら 突然扉が勢いよく開いた

ぅお、?!

ど、どうしたの…?

はぁっ、はぁっ、

紫ーくんっ、大変です、!

久しぶりによく眠れたのは

桃くんがいるおかげなのだろうか

1番に隣にいる彼におはようを言おうと もぞもぞと体を動かして近づいた

少し膨らんである布団を触った

けど布団はぺっちゃんこになった

桃くんがいない、?

桃ちゃ、?

起き上がって布団を捲ってみた

いない

洗面所にもトイレにも

彼はどこにもいない

まさか家に戻ったんじゃ

考えれば考えるほど胸が苦しくなる

また桃くんに傷が増えてしまう

せっかくアイドルになれたのに

桃くんを苦しめないでよ

赤くん…?

…と、ちゃ、

ん?

桃ちゃ、がっ、いない…泣

へっ、?

はぁ″、はぁ″、、

赤くん落ち着いてっ、!

赤ゆっくり息吸って、

青ちゃんと橙くんが赤の背中を 擦りながら宥めていた

苦しそうに胸元を抑えている赤くん

そして姿が見えない桃くん

この状況にまだ理解が追いつかない

とりあえず、赤くんをどうにかしないと

赤くん赤くんっ、

大丈夫大丈夫、、

小さい頃よくしてあげたように 背中を優しく叩き自分の方に抱き寄せる

するとだんだん落ち着いてきた

赤大丈夫…?

ぁ、うんっ、大丈夫、、

そのっ、ごめんなさい…

迷惑かけちゃった、

迷惑だなんて思ってないから大丈夫だよ

それよりどうしたの…?

桃くんが、いなくて…

いなくなったのに心当たりは?

心当たりありそう…

でも無理に聞き出しちゃ駄目だ

きっと言えないわけがある

…そういえば、時間大丈夫、?

ぁ、

現在午前9時

そろそろ準備して向かわないといけない

赤くん、桃くんに連絡取れそう…?

一応してみる…

今日ね、実は早速お仕事が入ってるの

ラジオ番組なんだけど、

もし桃くん来れなさそうだったら後日でも全然いけるし

桃くん、家に帰ったとか…?

だったら迎えに…

だ、、だめっ、!!

びくっ、

…ぁ、ごめっ、

家に行ってはいけない

だいたい予想がついてしまった

助けに行った方がいいのか

だが、勝手に他所の問題に 突っ込んでいいだろうか

仲間と言っても俺たちは赤の他人

どうすることも出来ない

それは幼なじみである赤くんも そう思っているはず

また苦しそうに唇を噛み締めていた

次回、お仕事編

アイドルを目指す者

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コメント

12

ユーザー

好きです。() もう続き楽しみすぎて夜しか寝れないんですが、???

ユーザー

律さんこの話最高すぎます😭 ゆっくりでいいので続き待ってます🥺

ユーザー

遅れちゃってすみません😖 この作品ほんとに好きすぎて更新めちゃくちゃ待ってたので嬉しいです‪🫶🏻‪ 続きも楽しみにしてます.ᐟ‪‪‬.ᐟ‪‪‬

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