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The Zombie

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The Zombie

13 - The Zombie episode13(final)

♥

49

2021年09月10日

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ある日、ウイルスによって町は崩壊した。

道を彷徨っていたところを..

プレッパーという男に助けられて、

隠れ家にしばらくの間、避難を...

時が経つにつれ、それが罠だと気づいた俺はそこから''逃げだした''

..................

...博士から託されたワクチンを何としてでも届けなければいけない

避難開始まで残り約22分...

これを逃せば、俺は町とともに吹き飛んでしまう...

俺の''最後の物語''を見ていってくれ

エレベーター内にて

B2階へと向かう

イーサン

((早く))

徐々に下っていく...

ブォォォォォォォ......

''ゴンッ''!

イーサン

イーサン

((何だ今の音は?))

ギギッゴゴゴゴゴゴ...

イーサン

くそっ

ポチポチポチポチポチポチ

B2階のボタンを何度も押す

イーサン

何でだ

イーサン

何で動かないんだ

イーサン

''これじゃ着けないぞ''

ギギギ!ゴゴッゴコゴゴ

イーサン

((まずい))

イーサン

ドンッ!!

イーサン

''あ''?!

大きな音ともに、少しの''浮遊感''を感じた

イーサン

''あ''あああ''あ''あああがああ''あ''あああああ''あ''ああ!!!!!

エレベーターとともに真っ逆さまに落ちていく

床の上で横になり、衝撃を出来るだけ和らげようとする

イーサン

'ドガンッ'!!!

あ...

一人の大人が子供を抱えて走っている

子供は足が動かないようだ

イーサン

''ハァ....ハァ''...

イーサン

''あと、もう少しだからな''

イーサン

もう少し、''頑張ってくれ''

ジョン(イーサンの息子)

......

ジョン(イーサンの息子)

......ぅん

タッタッタッタッタッ

軍人

おいそこのお前!止まれ!

軍人か?

イーサン

よかった、ジョン

イーサン

これで助かるぞ

ジョン(イーサンの息子)

.........

軍人

生存......確......ど...

イーサン

助...く...

イーサン

息...が怪...をし...んだ!

軍人

イーサン

何を...言ってるんだ?

イーサン

お...や...れ!.

軍人は銃を冓える

イーサン

?!

''ド''ダダダダダダダダダダッ!!!

イーサン

''う''っ!

ジョン(イーサンの息子)

...''ぁ''

2人とも、谷底の川へと落ちていった

ああ...そうか、また....

また、失ったのか

場面は家の中へと移り変わる

あれ?何処だここ?

イーサン

zz..z(寝ている)

イーサン

イーサン

ん...(ベッドから起きる)

イーサン

...(ドアを開けて、廊下を歩く)

え?..カーラ?

カーラ

おはよう、イーサン

イーサン

んぁ..おはよう(あくびをしながら)

リビングへと移動する

イーサン

あれ?ジョンは?

カーラ

ジョンならもう行ったわよ

イーサン

そうか..

カーラ

朝食出来てるから食べて

イーサン

うん、ありがとう

椅子に座り...

イーサン

朝食を食べる寸前で、

壁に掛かっている''時計''を見る

イーサン

.........

イーサン

イーサン

''あ''...!

一瞬、頭に電撃の様なものが走る

ガシャンッ(ナイフとフォークを落とす)

時刻は12時30分を指していた

イーサン

イーサン

違う...

イーサン

違っ、違う!

椅子から立ち上がる

イーサン

俺はこんなことをしている場合じゃないんだ!

イーサン

''早く行かないと''!

イーサン

''俺は''...!!

イーサン

''絶対に''...!!

イーサン

う''あ''!!

突然、体が真っ白な光に包み込まれる様な感じがした

イーサン

......!!

バチッバチン!(火花が飛び散る)

イーサン

''う''あ...(目を覚ます)

イーサン

''あ''...ぐ

イーサン

((時間は))

11時42分...

イーサン

早くしねえと...

ゆっくりと起き上がる

イーサン

...あ''あ''

イーサン

まだだ...

イーサン

まだ、行けるぞ

イーサン

ハァ...''はぁ''

イーサン

((ワクチンは...無事か))

イーサン

あ''あ''ああ...

イーサン

((''痛い''...))

頭を手で抑える

頭痛がとにかく酷い

視界も...ちょっと変な感じだ

イーサン

イーサン

ここ、B2階か(壁の文字を見ながら)

少しでも速く前へと歩む

ゾンビ(軍人?)

ヴヴヴヴ...

イーサン

ゾンビ(軍人?)

ヴギィィイアア''ア''ア!!!

銃を冓える...

''ボガンッ''!!

イーサン

''あああ''あ!!

イーサン

イーサン

...っ''う''.........ぐっ

イーサン

''う''お''え''え''(嘔吐)

喉が...焼ける

口の中も気持ち悪い感じだ...

イーサン

''は''あ...

イーサン

少しは楽になった

通路の先にあった扉を開けた後...

イーサン

((ここ、電気通ってないのか))

イーサン

((にしても、何処に繋がっている?))

懐中電灯の光を頼りに、暗闇の中を進む

重い扉を開けると、見慣れた光景が広がっていた

イーサン

ここは...

イーサン

((ほんとに繋がっていた))

周囲を見渡す

イーサン

何体かいるな

ゾンビ(?体)

ヴゥゥヴ......

イーサン

((やるしかない))

発煙筒を投げる

ゾンビらは光と音に反応し、群がって行く

その隙に、俺はヴィクトリア駅へと向かった

ゾンビ(λ変異体)

ホームから線路へと降りる

11時47分...あと13分で避難は開始だ

イーサン

((オクスフォード駅に....早く))

ドス、ドン、ドン!!

ヴォアアアアアアアアアヴアア!!

イーサン

?!...この声は

雄叫びが、猛スピードで迫ってくる

地震でも起きているかの様に、トンネル全体が小さく揺れているのを全身で感じた

イーサン

((何なんだこの''感じ''は))

イーサン

((いくらゾンビとはいえども...))

イーサン

((...あの変異体か?))

やがて、その声の主が姿を表す

ゾンビ(λ変異体)

ガアアアアア''ア''アア''ア''アアア!!!

イーサン

((''でけえ''))

イーサン

((けど、ここで''やらなくちゃ''無事には行けない))

イーサン

((宮殿以来だな、お前と会うのは))

ショットガンの狙いを定める...

''ドァンッ!''ドァンッ!!

腹部に命中

ゾンビ(λ変異体)

イーサン

((少し後退しただけか))

ショットガンの弾を込め直す

ゾンビ(λ変異体)

ヴィギィアア!!

''足を狙うんだ''

次の瞬間、ゾンビは俺の方に飛びかかってきた

イーサン

?!''あ''

奇跡的に左に避けることに成功した

だが、ゾンビからの攻撃は止まない

イーサン

((こいつ、他のどの奴よりも速いな))

イーサン

((狙いが定まりにくいぞ))

ゾンビ(λ変異体)

ゥ''ガアア''!!

左腕を大きく振りかざし、地面を叩きつけてくる

ガシャンッ!!

イーサン

イーサン

((いけ!!))

''ドァンッ''!!

素早く後退し、足に一発ぶちかます

ゾンビ(λ変異体)

ァ''ァ!!

衝撃でゾンビはそのまま、トンネルの壁に背中側を打ち付ける

すぐさまにオクスフォード駅に向かって走る

タッタッタッタッタッ

11時56分...57、58...

こんなに命懸けで走ったのはいつ頃からだろうか...

こんな狂った世界になる前ではあり得なかったことだ...

もう、助かるんだ...

やっとだ...

イーサン

脱出、出来るんだ

内心、もう戦いは終わったように感じた

59...

オクスフォード駅を出て、避難場所へと...

ソンドラ・ケリー

ゾンビはこちらに任せて!

ソンドラ・ケリー

早くこっちへ!!

ゾンビ(?体)

ヴォアアア!!

ドドドドドドドドドド!!!

ゾンビ(?体)

ソンドラ・ケリー

梯子につかまって!

梯子を伝って、ヘリコプターへと乗った

イーサン

.........((やっとだ))

数分後...

ソンドラ・ケリー

まだ...

操縦者

ソンドラ、早いとこ立ち去らないと俺たちも爆破に巻き込まれるぞ

ソンドラ・ケリー

ええ、分かったわ

そんな会話が聞こえてる最中...

外で1人の''子供''がこちらへと走ってくるのが見える

イーサン

あ、あのっ

イーサン

外に子供が

ソンドラ・ケリー

...え?

???

???

ま、待って!!

ソンドラ・ケリー

ほんとだわ

梯子を下ろし、子供を乗せる

ソンドラ・ケリー

もう大丈夫よ

操縦者

了解

ヘリが飛び立つ

結局、俺と子供の2人だけが生存者らしい

ヘリコプター内にて...

ソンドラ・ケリー

ゾンビに噛まれたとかはない?

イーサン

はい

???

...ないです

ソンドラ・ケリー

そう、よかったわ

ソンドラ・ケリー

避難所に到着したら、まず始めに身体検査をされるからね

???

...もし、そこでウイルスに感染...

???

もしくは、噛み跡...とか見つかっちゃったら...?

ソンドラ・ケリー

...?

ソンドラ・ケリー

ああ、もしもの話ね

ソンドラ・ケリー

その時は、何処かの隔離施設に入れられるって聞いてるわ

ソンドラ・ケリー

殺されたりしないから安心して

ソンドラ・ケリー

ゾンビになっちゃった人も治せるかもしれないからね

そんな会話が終わって数分後...

???

......

子供は酷く怯えて、恐怖しているように見えた

イーサン

...

グゥゥゥ...という音が子供の腹から聞こえた

???

....(お腹に手を据える)

イーサン

チョコは好きか?

???

...ぇ?

非常用持ち出しバッグからチョコバーを取り出し、子供に見せる

???

....す、好き

???

...いいの?

イーサン

ああ、食べていいよ

子供は美味しそうに食べる

よほどお腹が空いていたんだろう

イーサン

俺の名前は、イーサンって言うんだ

イーサン

君の名前は?

マイロ

..マイロ

イーサン

よろしくな

ガチャ..(ドアを開ける音)

???

...

???

もう行ったか

車椅子に座っている1人の男が隠れ家にいた

ボックスの中を物色しているようだ

???

っち、しけてんな

???

あったのはこれだけか

そう言うと男は...

[関係者以外立ち入り禁止]と書かれたドアを開けて、中に入った

部屋の壁には、ロンドン中の監視カメラの映像が映し出されており、

銃や食料もたらふく置いてある

???

はぁ...

???

前の奴はうまくいったってのに

???

今回は駄目だったか

???

まあ、そう何回もうまく行くようなもんじゃないし、

???

仕方ないか

プレッパー

''イーサン''には一泡吹かされたって感じだ

プレッパー

まさか、

アンドレ(プレッパー)

基地であの情報を見ちまったとわな

アンドレ(プレッパー)

......

アンドレ(プレッパー)

病院での作戦実行って時に、

アンドレ(プレッパー)

途中までは良かったんだ、途中までは...

アンドレ(プレッパー)

だがな......

アンドレ(プレッパー)

なんでああなっちまったんだ...

アンドレ(プレッパー)

あんなヘマさえしなけりゃ

アンドレ(プレッパー)

俺は今頃、仲間と共に帰れたってのに...

アンドレ(プレッパー)

後悔してもしきれねえ...

アンドレ(プレッパー)

......

アンドレ(プレッパー)

俺ももうこの町と共に終わるのか

アンドレ(プレッパー)

アンドレ(プレッパー)

...最期の乾杯でもしてみるか

グラスに酒を注いだ

12時35分を界に、町は消し飛んだらしい

ヘリコプターが到着した後

俺らは避難所へ...

やっと安息の地に着いたんだ...

.........

とはいえ、俺は家族を失った

カーラに...ジョン...

この心の傷はとてつもなく深い

どうすればこの傷が癒えるのだろうか?

俺はどうしたらいいんだ?

その思考ばかりが頭の中を埋め尽くす

数ヵ月後...

ピーター博士の作ったワクチンを元に、治療薬が完成した。

''彼は素晴らしい博士だ'' と称賛されていただとか。

それと共に隔離されていた人間の治療に成功した。

人類が築き上げた科学技術は改めて凄いものだと実感させられたよ

''備えの無い奴は死ぬ''

ふとした瞬間にプレッパーに....いや

アンドレ・ゼノールという男に教えて貰った言葉が蘇ってくるんだ

もしかしたら名前は間違えているかもしれないが...

多分、合っていると思う...

あの時、あの行動をしていたら...だとか

ああすれば良かった...とかばかり考えてしまうんだ

この痛みと共に生きていかなきゃならない...

この先もずっと

パタンッ(本を閉じる音)

お爺ちゃん

これでおしまいじゃ

陸斗

...zzzz

お爺ちゃん

陸斗?

陸斗

ぇ、あ...

陸斗

ああ、おじいちゃんっ(眠りから覚める)

お爺ちゃん

ひょっとして寝てた...とかかの?

陸斗

い、いや、寝てないよ!

陸斗

絶対っ

お爺ちゃん

ああ、そうかごめんな

時刻を確認する

お爺ちゃん

あ、もうこんな時間じゃ

お爺ちゃん

早く寝ないと

陸斗

おじいちゃん、怖くなってきたからさ...一緒に寝てもいい?

お爺ちゃん

いいよ、陸斗

その後、2人は眠った

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