風魔
……巫女様は、今も生きている
風魔
妖魔の国の、姫として
クルト
……妖魔?
風魔
八大陸に近い大陸で、独立した国があるだろ?
風魔
そこの、「夜桜」という家の妖狐になっているらしい
風魔
……と、美愛様から聞いた
風魔
そして、未門様は……
風魔
……
クルト
……ちょっと、変なところで切らないでよ
風魔
……未門様は
風魔
夜桜と敵対している「岩永」の家の人らしい
クルト
…は?
風魔
……そして、巫女様は…
風魔
「夜桜」として、「岩永」に殺される予定だ、と
クルト
……ちょっと、どういうこと?
クルト
なんで桃香が……?
クルト
……いや
クルト
この世界なら、やりかねないか
風魔
……なんで、巫女様だけが
風魔
そんな思いを、しなければならない?
クルト
……それを風魔が知ってるってことは
クルト
他の神の使いは、止めなかったってこと?
風魔
……美愛様と再開して、つい最近聞いたんだ
風魔
他の神の使いも、全員巫女様の意見に賛成だ、と
クルト
……いやはや、行き過ぎた忠誠心も困ったものだね
クルト
むしろ、それほど慕われる桃香が凄いよ
風魔
……クルトは、どうする?
クルト
どうするも何も……
クルト
……きっと、桃香だからなんだろうね
クルト
きっと、桃香と未門だから
クルト
この世界は、こんなに残酷だ
風魔
……どういうことだ
クルト
いや、なんでもない
クルト
こっちの話
風魔
それで……クルトは賛成なのか?
風魔
実質、巫女様を見殺しにするのと同じだ
風魔
なんで、他の神の使いが賛成したのか分からない
クルト
嘘つけ
クルト
お前だって最後には賛成するだろ
クルト
他の誰でもない
クルト
沙羅家2代目巫女であり
クルト
自分達の、自然の神の使いである
クルト
桃香の願いなら、お前は最後に必ず折れる
クルト
ただ
クルト
悲しいことに、お前は諦め悪いからな
クルト
神の使いの、誰よりも
クルト
……だから、諦めきれないんだろ
クルト
桃香のことを、見殺しにする
クルト
その真実に、お前が耐えられるかの問題だろ
風魔
……随分、ずばずば言ってくれるな、クルト
クルト
正論だろ
風魔
……そう、だな
風魔
巫女様の、願いなら
風魔
賛成するのが、1番
風魔
だけど、見殺しにするのは
風魔
……違うだろ
風魔
生まれ変わっても
風魔
あの方は、俺達の巫女様だ
クルト
……はぁ
クルト
拗らせてる野郎しか居ないな、ここに
クルト
お前も、ボクも
クルト
……はぁ、どうする
クルト
他の神の使いが抵抗しなかったとは思えない
クルト
月詠や星奈が居るなら尚更な
クルト
でも、それすら桃香は丸め込んだ
クルト
…きっと、それほどの事情があるんだよ
クルト
…それでも、抵抗するの?
風魔
……多分、無理なんだろうな
風魔
でも、諦めが出来ない
風魔
……巫女様だから
風魔
…未門様、だから
風魔
……俺は、なにがどうなろうと
風魔
巫女様を、見殺しに出来ない
クルト
……はぁ
クルト
いい加減にしろ、風魔






