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大学卒業後、地元の北海道を離れて東京にやってきたタカシ。桜が咲く時期の東京は、北海道と比べたら優しい温かさがあった
ミナコ
東京着いた？
タカシ
いま羽田空港！
ミナコ
東京デビューおめでとう笑
タカシ
デビューって何それ笑
ミナコ
引っ越しの片づけが落ち着いたら教えてね
タカシ
オッケ〜
大学時代から交際していたタカシとミナコ。タカシより一才歳上のミナコは昨年から上京しており、一年の長距離恋愛を経て、タカシが東京にやってきた。もちろん東京の会社に就職し、新居として高田馬場にアパートを借りている
タカシ
やっとアパートに着いた…
タカシ
移動だけでめちくちゃ疲れたな〜
タカシ
しかしこのダンボールの山…片づける体力なんて余裕にないな
タカシ
ひと眠りしてからやろう
タカシは備え付きのロフトにマットレスだけを敷き、横になった
タカシ
仕事うまくいくかな…
タカシ
まあミナコとも会えるようになるし、何とかやっていけるはずだ
タカシはいつの間にか深い眠りについていた
タカシ
はぁ…はぁ…
タカシ
誰かに追われている… とにかく逃げなきゃ
追いかける者
……
タカシ
後ろを振り向く余裕がない…
タカシ
クソ！うまく走れない！
タカシ
このままでは追いつかれてしまう
追いかける者
……
タカシは何者かに肩をガッと掴まれる
タカシ
ヒッ
タカシは、追いかけてきた者の顔を見る寸前に目を覚ました
タカシ
よかった…夢か…
悪夢のせいでタカシの衣服はたっぷりの汗で濡らしていた
タカシ
一体誰がぼくを追いかけてきたのだろうか…
タカシ
まあいいや。眠るのも怖いから、片づけを始めるか
嫌々ながらもタカシはダンボールの整理を始めた
アパートに引っ越してきた初日、さらなる恐怖がタカシを襲う
続
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