血まみれの教室
辺りを彷徨う人影
そして
かつて親友だったものは
あ〜、今日はやけに
喉が渇く
カズヤ
りょーま誕生日おめでと!お前の家でパーティでもするか!
涼真
勘弁してくれよ、もう20歳だぞ
カズヤとは保育所からの友達で、家も近く小中高大に至るまでずっと一緒に過ごしてきた。親友と言える数少ない友達の1人だ
カズヤ
だからこそだろ!
いいか、20歳ってのは人生の一区切りだぞ
お前は今日大人になったんだ。
いいか、20歳ってのは人生の一区切りだぞ
お前は今日大人になったんだ。
カズヤ
お前の家にももう小学校以来行ってないしな
カズヤ
広いし、豪華だし、広いしなぁ
涼真
家が目的か
カズヤ
いやいや笑、普通に友達が医者の息子で、豪邸に住んでたら行きたくなるって
涼真
まーでも今日はダメだ
涼真
なんか知らないけど
父さんが今日は誰も家に呼ぶなって
父さんが今日は誰も家に呼ぶなって
カズヤ
なーんだ、まぁ1人息子の20歳の誕生日だもんな
カズヤ
しゃーない、後日祝うとするか
涼真
おう
ウチはシングルファザーで母さんは俺が8つの時に亡くなった。父さんは地元じゃ有名な病院の院長まで勤めてていつも帰りが遅く、家には基本俺1人しか居ない。
涼真
ただいま〜
父さん
お帰り、涼真
20歳の誕生日おめでとう
20歳の誕生日おめでとう
涼真
ありがと、今日帰り早いね珍しく
父さん
病院の皆んなが息子の誕生日だと言うと気を遣ってくれてね
涼真
言いふらしてんのかよ
涼真
誰も呼んじゃダメなんて
どうしたの?
どうしたの?
父さん
いやなに、たまには息子と2人で食事でもと思っただけさ
涼真
ふーん
食卓にはいつもより少し豪華で涼真の好物の枝豆、きゅうりの塩揉み、野菜炒めが並んでいる
父さん
最近、大学の方はどうだ?楽しいか?
涼真
普通だよ、カズヤと遊んでる
父さん
カズヤくんか、昔はよく遊びに来てたよな
涼真
しょーがないだろ
涼真
父さんが8年前にz細胞を発見してから病院も大きくなってバタバタしてて呼べる状況じゃなかったんだから
涼真
それでも今日は父さんが誘わなきゃ呼ぼうと思ってたのに
父さん
ハハ、ごめんごめん
父さん
・・・・
涼真
・・・・
父さん
いやそれにしても涼真ももう20歳か
父さん
立派に成長したな
父さん
後で仏壇の母さんに顔を見せてやりなさい
涼真
うん
涼真
母さん
涼真
俺20歳になったよ
母さんは12年前、俺を学校に迎えに来る途中で交通事故に遭って亡くなった
涼真
父さんと2人で暮らしてるけど
涼真
父さん、母さんが死んでから家にいる時間がどんどん減っていって、病院にいる時間が増えた
涼真
z細胞を見つけてからは尚更病院に入り浸ってる。でも家に帰ると父さんは優しいし、欠かさずに母さんに顔見せてるよね
涼真
その度に父さんはまだ母さんの事忘れてないんだって安心するんだけど
涼真
仏壇に参るたびに父さんは母さんに謝ってる
涼真
父さんはいつも母さんに何を謝ってるの?
ブーー ブーー 遠くの方で父さんの携帯が鳴っている
父さん
はいもしもし!
父さん
…はい……20……校に……はい必ず
父さん
……z細胞が……今すぐに……です
遠くてよく聞こえないが病院がらみで今から用事の様だ 電話が終わった。父さんがこっちに来る
父さん
涼真、父さんちょっと用事できたから出てくる
涼真
分かった、忙しいね
誕生日くらい…
父さん
すまんな
涼真
・・・
父さん
あ、そうだ
父さん
明日、喉がかわくと思うからコレ
父さん
父さん特性の栄養満点水だ、冷蔵庫入れとくから明日持って行きなさい
喉が、渇く?
涼真
はーい
そして父さんは帰ってこなかった。次の日も、その次の日も…







