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俺は高校生の秋斗(あきと) 今日はじいちゃんの家に遊びに来た

秋斗

着いた〜〜!!

じいちゃん

おーおーよく来たな!!
元気だったか、秋斗?

じいちゃん

それにしても、遠かっただろう?

秋斗

いやあ〜。確かに遠かったよ。

じいちゃん

都会からきたんだもんなぁ。疲れたんじゃないかい?

秋斗

ううん。別に大丈夫だよ。

秋斗

今日は世話になるね。
じいちゃん!

じいちゃん

おう。ゆっくりしていきなさい。

高校生になっても じいちゃんには甘えてしまうほど とても優しい人なのだ

都会暮らしは疲れるから たまにこうして 遊びに行くようにしている

一人で電車を乗り継いで バスも使う

そして徒歩で30分かけて ようやくじいちゃんの家に着く

合計で4時間はかかったか

大丈夫とは言ったものの 移動を経てかなり疲れていた

秋斗

ふぅ……。

じいちゃん

……。

しかし 今日は羽休めをしに来たのだ

気ままに過ごそうと思う

じいちゃん

ほれ、これ麦茶。

秋斗

うわ、ありがとう!!

乾いた喉を潤すには この麦茶は打って付けだった

体に染み渡り 疲れが浄化されるようだった

じいちゃん

はっはっは。そんな麦茶一つで喜ばなくても。何もないところだが、こんなので良ければ幾らでもやる。

じいちゃん

もう一杯いるか?

秋斗

ありがとう。貰うよ。

俺はしばらく じいちゃんに高校での話や家族の話 じいちゃんの近況についても聞いた

そうして談笑しながら窓の外を見ると ふと、目に留まったものがあった

秋斗

……あれ?

じいちゃん

どうした?

秋斗

あんな所に、墓なんてあったっけ?

じいちゃんの家の向かいには 大きな山がある

標高は600メートルくらいで 雄々しくそこに佇んでいる

その山の開けた所に ちょうど小さな墓石が見えた

不思議と その部分だけ切り開かれているため じいちゃんの家からはよく望める

じいちゃんは「はて?」と言って 同じように見た

じいちゃん

墓石なんて、この辺にあったかな。

秋斗

あるよ。ほら、よく見て。

じいちゃん

……どこにもないじゃないか。

秋斗

いや、あるって。あの、開けた所に小さい墓石がさ……。

じいちゃん

わしはもう、歳も歳で、目が悪いからなぁ。よく見えないよ。

秋斗

そっか……それにしても、前来た時にはあったっけなぁ?

もう一度 遠目に墓を望む

よくは見えないが、確かにそこにある

しかし その日はあまり気にすることもなく 夕食の時間が来た

時間は早く流れ

夕食を食べた後は 疲れもあって、すぐに眠ってしまった

…………

秋斗

ん、うん…?

俺は夜中に目が覚めた

古い掛け時計を見ると 3時を指していた

秋斗

うーん。

秋斗

いつもなら、朝まで眠れるんだけどなぁ。

秋斗

環境の違いってやつか。

そんなことを言いながら 開けっ放しの窓を見る

田舎の山に近い場所なんかでは 物盗りもいないのだという

それもあってか 新鮮な心持ちで窓に近付いた

さわさわと風によって 俺の髪がなびいた

肌に少し冷たい風が触れて 肺に美味い空気を取り込む

それが とても心地よかった

そうやって ぼんやりと景色を眺めていると

あることに気が付いた

秋斗

……あ、あれ?

秋斗

あの墓、近付いてないか?

街灯もなく 暗くてよく見えないが

確かにあの墓石は 山の開けた部分にあった

それが 山の麓に近い草藪に隠れるところにある

見間違えではなかった

秋斗

な、何でだ?

秋斗

こんなこと、あり得るわけがない…。

秋斗

夢、なのか?

目を擦った

すると

秋斗

う、うわっ!!

秋斗

また、近付いてるじゃないか!!

墓石は山を降りてきている

気付かぬうちに

近付いてきている

秋斗

く、来る!!

まばたきをした

ほんの一瞬のことだった

秋斗

う、うわああああ!!

墓石は麓にいて もう山を降りていた

貴方の選択で結末は変わります 運命を切り開きましょう

A.じいちゃんを起こす

B.窓を閉める

C.墓石を壊す

さあ 貴方の運命や如何に……

【選択肢で結末が変わる】ホラー短編集

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