あんなことしてなければなぁ。
アイツの自由も、全て全て無くせたのに。
綾子
あら、今日は帰ってくるの早いのね
俊太
おう、いつも遅かったか?
綾子
えぇ
俊太
それは悪かったな
綾子
ねえ、質問があるんだけどね
綾子
浮気、してない?
俊太
してないけど、
疑ってたりするのか?
疑ってたりするのか?
綾子
疑ってなんかしてないわよ
綾子
ただ聞いただけ
俊太
どっちみちするわけないだろ
綾子
そうね、さっご飯食べましょ
俊太
おっ!いただきます
綾子
(モグモグ...)
俊太
なあ 綾子、
綾子
うん?
ガチャッ
綾子
あらあら銃なんて...
俊太
あぁ、そうだよ
俊太
もう、苦しめられる日々は嫌々なんだ
綾子
苦しめられる日々ですって...?
俊太
俺は浮気してるよって言えば本望か?
綾子
まぁ...
綾子
確かにそれが本望よ
俊太
綾子
私だって、アンタに苦しめられた日々に恨んでる
綾子
だけど、殺したら殺したで駄目でしょ...?
俊太
確かにそれは駄目だな
綾子
だからアンタに復讐するため、
綾子
アンタを苦しめてるのよ...
俊太
...離婚しよう
綾子
嫌よ
俊太
...
綾子
悪いけど、私も持ってるのよねぇ
俊太
ははっ、銃をお互い持ってるなんてな
綾子
気が合うのね
俊太
お前となんて気が合いたくないけど
綾子
私だって、アンタを懲らしめたいだけ
俊太
綾子
私たち、ここで一緒に死なない?
俊太
...は?
綾子
お互いでお互いを撃って、死ぬのよ
俊太
何言ってんだ...
綾子
私はアンタに銃を撃つことが出来る
綾子
あれ?死にたくないのかしら...
俊太
死にたくないに決まってんだろ
綾子
それがアンタにとっての嫌なら
綾子
あはっ、私は殺すのみ
俊太
...っ
綾子
アンタに私を殺す勇気はあるの?
俊太
...さあ
綾子
じゃあ行くわよ
綾子
せーのっ...
バンッ
俊太
ははっ、やっぱりな
俊太
お前なら殺せると思ってたよ
綾子
...?
俊太
これで苦しい日々から、逃げることが出来る
綾子
あっ...
俊太
さよーなら、綾子
その一言を残して、 俊太は死んでった。
アイツを逃がしてしまった...。
嫌だ。嫌だ。
私が捕まって、何で苦しまなきゃいけないのよ。
全てアイツのせい...。
アイツが、アイツが悪いのよ...!
綾子
ブツブツ...ブツブツ...
うわっ、何あの人
やばい人だから、気をつけろよ
綾子
...カップル...
綾子
...ナンデシアワセガ...ニゲテクノヨ...
マジでおばさん、大丈夫ですか?
綾子
うるさいっ!!幸せなカップルが!!!!!
...えっ!?
バンッ
銃声が聞こえたような気がした。
狂った女性は今日も、
幸せを殺していく。







