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〜放課後の教室〜

女子生徒

あ、あのー

ん?

女子生徒

もしかしてあなたが伊都町さんですか?

そうだけど?

女子生徒

友達の紹介で、伊都町さんが恋愛相談に乗ってくれるって話を聞いて…

まぁ乗ることには乗るけど…

あんまり期待しないでね?

女子生徒

わ、分かりました

とりあえず席ついてゆっくりしよっか

女子生徒

は、はい

(はぁ…正直めんどくさいわぁ)

(自分の幸せを知らないくせに相手の幸せを叶えるとか無理だろ)

(なのに頼まれたら断れない性格で請け負ってしまって…)

(僕は大馬鹿者なのかな?)

女子生徒

それで早速なんですけど

うん

女子生徒

私気になってる人がいるんです

女子生徒

その人とは普段別の友達とか含めて話したりする

女子生徒

いわゆるイツメンってやつなんですけど

女子生徒

最近私の中で彼のことが友達以上の人に思えてきて

女子生徒

気になってるんですけど

女子生徒

もし、告白して成功したとしても

女子生徒

なんかみんなとの絆みたいなのが壊れそうで

女子生徒

それが怖くてなかなか1歩が踏み出せないんです

(イツメンのひとりに恋をして)

(告白することで関係が壊れるのを危惧してるパターンか)

(これはちょっと難しい話だな)

(赤い糸こそ見えてるがその人に繋がってるか分からないし…)

ちなみにどんな人なのか教えてくれる?

女子生徒

以前みんなで出掛けた時に撮った写真があるので

女子生徒

それ見せますね

女子生徒

女子生徒

この写真です

(写真の場所は遊園地か?)

(人数は5人と一般的な人数かな?)

君はどこにいるの?

女子生徒

私はこの写真で言うと手前右です

(この子のことだな)

(写真の構図的に2列になってて)

(前列が女子後列が男子みたいな感じだな)

(右端があの子で気になってる子は上のどっちだ?)

それじゃあ気になってる子は?

女子生徒

私の後ろの人です

(この子の後ろの人だと……コイツか)

(写真越しでも糸は見えるな…)

(だが、伸びてる相手はこの子ではなく前列の1番左の子だな)

(運命の人ではないが、それが変わる事例もあるからなんとも言えん…)

(あと聞くことといえば…)

この人はどんな人なの?

女子生徒

いわゆるムードメーカーみたいな人で

女子生徒

輪の中心にいるような人物です

女子生徒

それでいて気遣いもできて

女子生徒

もし一緒になったら楽しいんだろうなって

女子生徒

そんなふうに思ってるんですけど…

(ムードメーカーで気遣いもできる男か)

(僕の統計したデータだと大体そういう人物は付き合うという豹変するんだよな)

(とは言っても、あくまでそれは統計したデータのはなし)

(リアルではそんなこと無いかもしれない)

(第一、彼女の事を思うならこの情報は言わぬが吉だろう)

それじゃあ君は極端な話今すぐにでも彼と付き合いたいの?

女子生徒

それがまだわかんなくて…

と、言うと?

女子生徒

好きと気になってるは別じゃないですか?

それは確かにそうだね

女子生徒

だから気になってる程度で告白するのは少し違うのかなって

て事は彼の事をもっと知る必要があるわけだ

女子生徒

まぁそうなりますね

なら話は早い

イツメンで居ることが多いけども

たまに各々席を外す瞬間があると思うんだ

例えば御手洗に行くとか飲み物を買ってくるとか

その席を外す瞬間を利用してみよう

女子生徒

どうやって?

上手くいくかはちょっと怪しいけども

君が飲み物を買ってくると言ったあと

ひとりじゃ嫌だからと話して彼を呼び出すんだ

そうすれば少しの間二人きりだろ?

その少しの間に彼の情報を得ればいい

女子生徒

なるほど…

イツメンと言えど意外と聞いてなかったこととかあるんじゃないかな?

趣味の話とかがいい例だよね

女子生徒

勉強になります!

時間はかかるけど確実に彼の事を知ることが出来る

もしその過程で何となくだけど自分とは合わないと感じたらそれまで

あくまで君の場合は気になってる、だからね

好きになってるとは違うんだから

価値観が合わなそうだなと思ったら

そこで踏ん切りをつけてもいいんじゃない?

まだ学生なんだしチャンスはその辺に転がってるかもよ?

もちろん成功する雰囲気があるなら僕はそれを応援するよ

女子生徒

ありがとうございます

女子生徒

こんな見ず知らずの私の相談に乗ってくれて

別にいつもの事だから気にしなくていいよ

それより僕なんかがアドバイスしてよかったの?

初対面の人に自分の恋愛相談なんてハードル高かったでしょ?

女子生徒

ここに来るまではそう思ってましたけど

女子生徒

話を聞いてもらってみんながオススメする理由が何となく分かりました

そんなたいそれたことは話してないけどね

でも君が自分に自信がついたなら僕はそれでいいかな

君の恋が叶うことを僕も陰ながら応援してるよ

女子生徒

はい!ありがとうございます

女子生徒

それじゃあ失礼します

あっ!ちょっとまった

女子生徒

これ僕からの応援の印

そう言って茜は飲み物を彼女に渡した

女子生徒

飲み物?

別に何の変哲もないただのジュース

まぁ応援してるよって意味合いでプレゼント

頑張ってね

女子生徒

あ、ありがとうございます!!

貰った飲み物をバッグにしまって、彼女は教室を去っていった

あー……

なんで僕こんな事続けてるんだろほんと…

興味関心の二点が欠けてるのに…

困ったもんだなこれは……

茜君は恋愛が分からない

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