この作品はいかがでしたか?
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メイ
メイ
クロ
メイ
─この人たち、見たことも聞いたこともない。
おそらく学校の人ではないだろう。
メイ
伊織
伊織
クロ
メイ
伊織先輩は辺りを見回す。
自分の部屋だと理解したのか、 ため息をついてもう一度クロに寄りかかった。
伊織
伊織
クロ
メイ
伊織
クロが伊織先輩を降ろすと、 先輩はひとりで歩き出す。
足をひっかけたのか自分からなのか知らないが、 少しぎこちない動作でベッドに倒れ込んだ。
伊織
メイ
クロ
先輩はじろりとこちらを見つめる。
長いまつ毛が微かに煌めいた。
伊織
伊織
人殺しをしたにしては軽すぎるその発言に、 僕は心底驚愕した。
メイ
メイ
伊織
クロ
伊織
メイ
伊織
…先輩、笑った。
きっと今、笑うタイミングじゃない。絶対。
伊織
伊織
伊織
クロ
メイ
伊織
伊織
クロ
伊織
伊織
メイ
僕からそれを受け取ると、 伊織先輩は書類に何かを書き込み始めた。
きれいな字でえげつないことを書き込んでいる。
伊織
伊織
メイ
伊織
─ぽつぽつ、ざあざあ。
雨が強くなってきた。
開けっ放しの窓から湿気が流れ込んで、 部屋を湿らせていく。
メイ
クロ
クロ
メイ
メイ
伊織
メイ
メイ
先輩は黙ってしまう。
気まずそうに俯いた後、少し笑ってこう答えた。
伊織
伊織
メイ
クロ
メイ
メイ
伊織
メイ
伊織
メイ
メイ
クロ
伊織
伊織
伊織
伊織
伊織
伊織
先輩の目が微かに潤んでいる。
クロ
そこに見事にクロの純粋な呟きがぶっ刺さった。
メイ
伊織
クロ
先輩の口角がだんだん上がっていく。
伊織
伊織
伊織
伊織
伊織
そう言って、 先輩は雨降る空を見つめる。
どんよりした空を見つめる先輩の瞳は、 悲しいくらいに闇で溢れていた。
続
コメント
4件
雰囲気とか空気感伝わってくるのすごすぎん? 雨嫌なの分かるわ…