あれ？

ここ・・・ 何処？

私は確か・・

部屋で睡眠薬を飲んで・・

自殺したはず・・

死んだはず・・・

なのになんで・・

見知らぬ場所で 目を覚ますと

優しい表情の男性が 私に話しかけてきた

私は突然の状況に 困惑した・・・

私は自殺して・・・ 死んだはずなのに 生きている・・・ どうして？

それに、この男性は誰？ 何で私の名前を 知っているの？

謎の男は私に 一枚の名刺を差し出した

こころクリーニング 暮内亜紋

渡された名刺には そう書かれていた

男性が口にした こころクリーニングというものが 何なのかも、もちろん気になる

しかし、それよりも 私には気になる事がある

そう、コレだ

私は自殺して死んだはずなのに こうして生きている その疑問を思い切って男性にぶつけた

自らを暮内亜紋と 名乗る男性に促され わたしはこころ部屋の待合室から出た

何が何だか 分からなかったけれど この人は信用できる人

不思議とそう感じた・・・

扉の上には 「間宮燈のこころ」 そう記されたプレートが 取り付けられていた

私は暮内さんに言われるがまま 恐る恐る部屋の扉を開けた

ガチャ

部屋に入った瞬間 鼻を抉るような異臭と 埃が私にまとわりつく

ゴミ屋敷とかした その部屋の悪臭に耐えれずに 私は部屋から出た

自殺をしてしまう方々の大半は

全ての感情をこころ、つまり部屋に 溜め込んでしまう傾向にあるんです

辛かった、悲しかった 悔しかった、苦しかった 切なかった

様々な負の感情を処分できずに ただただ溜め込んでしまう

ようは、感情の分別が できていない状態なんです

さらにわかりやすく言うならば こころの整理整頓が できていない状態なんです

そして最終的に

心があまりの感情の多さに 悲鳴を上げてパンクしてしまう

そして、自殺してしまう！ という訳でございます

男が指さしたのは 巨大なモニターだった

そこには 昏睡状態の私の横で 泣いている母の姿が 映し出されていた

女子校に通う私は クラスメイトから 日常的にいじめを受けていた

バジャーン

次の瞬間 不思議と心が 軽くなったように感じた