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琴音
友香
美咲
私のクラスには無口な子がいる。 美咲ちゃんという子で、いかにもおとなしそうな子だ。
彼女は友達も少ないようで、 一時期クラスのリーダーである 斗亜からいじめを受けていた。
私はそういうの大嫌いだから 「校長先生に言いつけるよ!」と言ったら、
美咲ちゃんへのいじめはなくなった。
友香
美咲
それ以来私は彼女と少しずつ話すようになった。
友香
美咲
彼女は言葉に詰まることが多い。
というより、何か考えながら 言葉を選んでいるように見えた。
友香
美咲
美咲
友香
美咲
美咲
美咲
友香
友香
すると、美咲ちゃんは何かを紙に書き始めた。
友香
友香
美咲ちゃんの話では、 『意味は違っても音が同じ言葉は 違う意味で現実になってしまう』らしい。
お花に「早く咲いて」と言ったら、 真っ二つになったこともあったそうだ。
・・・ ・・・ 咲いてが裂いて という意味になってしまったみたい。
友香
でも、私たちはそれからもずっと仲良くしてる。
~自習~
友香
美咲
友香
美咲
友香
美咲
私はそれを聞いて嬉しくなった…。
解説
喋った言葉が現実になってしまうという なんと奇妙な能力をもっている美咲ちゃんでしたが、
彼女の最後のセリフに注目です。
「テストで一番成績が良いのも斗亜ちゃんだしね」 このセリフには、 ⇩
斗亜ちゃんだ死ね
という、言葉が隠されています。 つまり、これが現実のものになってし待った場合、
斗亜ちゃんは、 死んでしまうことになりますよね?
さらに怖いのは、このセリフを聞いて、友香ちゃんは
「さらに嬉しくなった」
と言っていたことです……
おそらく、友香ちゃんは美咲ちゃんのいじめを止めた後、 何かと突っかかってくる斗亜ちゃんに対して、 憎しみが生まれていたのかもしれません。