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杏西をとりあえずおばちゃんのお店に誘導させる
杏西雅紀
いや〜〜それがよー
杏西雅紀
犬に追いかけられちゃってさ！！
桜遥
はあ？
杏西雅紀
こんなでっかい熊みたいな犬が追いかけてきて、あそこに隠れてやり過ごしたんだけど
杏西雅紀
安心したら寝ちまったみたいで
桜遥
おめーよ
桜遥
つくならもっとましな嘘つけよ
高倉雅
冗談にハマりやすい桜から言われてやんの
桜遥
うるせっ
杏西雅紀
いやいや！本当になんでもないんだ！
杏西雅紀
俺この後、用があるから行くわ！
蘇枋隼飛
杏西くん
蘇枋隼飛
キールとなにかあったの？
高倉雅
…
杏西雅紀
な…なななんのことだよー
杏西雅紀
ああ！！もしかしてビール！？ビールなんかあったこの店…
高倉雅
は？「キール」だわ
高倉雅
耳高齢化した？
杏西雅紀
してませんって！！
杏西雅紀
んじゃおばちゃん俺行くわー！お前らもまたな！
楡井秋彦
耳高齢化はヤバいっす笑
高倉雅
キールをわかりやすくビールに変えやがって
柘浦大河
なあ蘇枋
柘浦大河
なんで杏西くんとキールが関係あるってわかったんや？
蘇枋隼飛
100%わかっていたわけじゃないけど…さっき街で会ったキールの物言いと
蘇枋隼飛
杏西くんの様子からもしかしてと思って言ってみただけ…
蘇枋隼飛
でもまあどうやら
蘇枋隼飛
当たりみたいだ
楡井秋彦
桜さんどうしましょ！？
桜遥
は？
楡井秋彦
蘇枋さんの言った通りなら、あの傷はキールにやられたってことですよね
楡井秋彦
だったら助けないとですよ桜さん！！クラスメートの有事です！
桜遥
まてまてまて！
桜遥
仮に本当にそのキールとやらにやられたんだとしても、あいつは何も言わなかった
桜遥
ってことはあいつなりの考えがあるんだろうし、そもそも助けてほしいかどうかだってわかんねーだろ
楡井秋彦
で…でも
桜遥
誰だって聞かれたくねーことの1つや2つあんだろ
高倉雅
……確かにな
楡井秋彦
そ…それでも
楡井秋彦
同じクラスの…仲間になったわけじゃないですか
楡井秋彦
力になれるならなにかしたいじゃないですか！
桜遥
…ﾁｯ
高倉雅
桜の意見も楡井の意見もわかる
高倉雅
でも本人の意志を決めつけて行動するのはワケが違う
高倉雅
…ま、護衛している私が言えたもんじゃないけどな
楡井秋彦
高倉さん…
桜遥
…俺帰る
楡井秋彦
ええ？
楡井秋彦
ちょ桜さんまだ話が…
高倉雅
大丈夫、私から話はつけとくよ
楡井秋彦
わ、わかりました
私は桜の後を付いていく
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