煉獄家:中庭
真那
ふん!だぁぁっ!
真那
…杏寿郎と一緒にした時と
全然違う…
全然違う…
俺の体調、病は もう殆ど良くなっていた 念の為の薬程度だ
だから試しに 杏寿郎に太刀筋ってのを 教えさせてやったんだ
真那
畜生!何か違う!
杏寿郎が支えてた時は真っ直ぐ…
杏寿郎が支えてた時は真っ直ぐ…
すたっ!
宇髄
よー、品無し真那っ!
久々ド派手に俺様…
久々ド派手に俺様…
真那
う…うぅ……
宇髄
…おい
ばたんっ!
宇髄
真那!
宇髄
(気付け薬はあるが、家なら)
宇髄
薬どこだ、話せるか?
真那
棚……ごほっっ!
宇髄
こいつだな、水もある
真那
ごほっっごほっ
宇髄
このままだと吐き出しちまうな…
真那
う…てん、げ…
宇髄
待ってろ
宇髄
水を…
がっ…さらさらさらっ
真那
(なんで自分で飲ん…?)
宇髄
…
ぐっっっ!
真那
んっ…んんんっ
宇髄
(吐き出すなよ、苦しいが飲めっ)
真那
んぐっ…んぐっっ…
宇髄
っはぁ!よし
真那
げふっ!はぁはぁ
……はぁ……
……はぁ……
真那
はぁ…てん、げん…
宇髄
お、俺様の的確な判断のお陰で助かったな!
ったく、あんな息荒らして竹刀振り回しやがって…
ったく、あんな息荒らして竹刀振り回しやがって…
真那
悪ぃ、天元…
真那
ありがとうな、また
宇髄
……
宇髄
〜〜〜〜〜!!!
宇髄
急にしおらしくなってんじゃねぇ!
真那
は?
宇髄
(俺様は阿呆か!ちょっと日が経ったからって何で来ちまったんだ!それに…)
宇髄
あー、あとあれだ!
あくまで派手に薬を飲ませただけだからなっ
気にすんな!あと煉獄には言うな!
あくまで派手に薬を飲ませただけだからなっ
気にすんな!あと煉獄には言うな!
真那
ああ、助かった
はぁ、まだこの肺の野郎はっ
はぁ、まだこの肺の野郎はっ
宇髄
(せめて恥じらえっ!)
真那
落ち着いてきたぜ
もう一回やってみるかな
もう一回やってみるかな
かちゃっ
宇髄
あ、おい!馬鹿!
真那
何がだよ
宇髄
さっき倒れてまた始まるとか
ド派手に阿呆馬鹿だろうが!
ド派手に阿呆馬鹿だろうが!
真那
あぁ⁉︎もう大丈夫なんだよっ
少しでも上手くなって杏寿郎の目を更にでかくしてやるぜ
少しでも上手くなって杏寿郎の目を更にでかくしてやるぜ
宇髄
だーめーだっ!!
宇髄
はぁ、もぅ阿呆だし煉獄煉獄って全くよぉ…
真那
なら天元が教えろよ
あ、やっぱ嫌だわ
あ、やっぱ嫌だわ
宇髄
言われるまでもなく
そんな地味な事するかっ!
そんな地味な事するかっ!
真那
天元はいつも機嫌が悪いな
ちゃんと嫁の飯食ってっか?
三人いれば誰か料理出来んだろ
ちゃんと嫁の飯食ってっか?
三人いれば誰か料理出来んだろ
宇髄
はぁ⁉︎俺様の嫁は三人共ちゃんと…
宇髄
おい真那、何で知ってんだ
真那
あ?何の事だよ
宇髄
嫁だよ嫁!
お前にその話してねぇぞ!
お前にその話してねぇぞ!
真那
あー
そりゃ前に天元が帰った後…
そりゃ前に天元が帰った後…
……………
煉獄
成程!宇髄かっ!
話してみてどうだった、面白い男だろうっ!
話してみてどうだった、面白い男だろうっ!
真那
面白い?変ではあったな
あのガタイはすげーよ
あのガタイはすげーよ
煉獄
うむ、嫁が三人いる宇髄は体格に恵まれている
俺も負けてられんな!
俺も負けてられんな!
真那
ん?嫁三人⁉︎
煉獄
ああ!嫁が三人いる宇髄には嫁が三人いるそうだ!
無論会った事はないがな
無論会った事はないがな
真那
どんな嫁だよ
やっぱ強いのか
やっぱ強いのか
煉獄
分からんが、嫁が三人いる宇髄が言うには、嫁が三人いる自分に嫁が三人いる理由は嫁が三人出来る程魅力的で派手だからだそうだ!
以前嫁が三人いる宇髄はそう言っていたな!
以前嫁が三人いる宇髄はそう言っていたな!
真那
まてまて杏寿郎…訳がわからんくなってきた
千寿郎
(兄上〜!何だか何かがあからさまですー!)
…………
真那
って杏寿郎から聞いた
宇髄
あそ。(煉獄の野郎、派手にやってくれてたなっ)
宇髄
で、お前何で剣術なんて始めたんだよ
弱ぇのに必要ねぇだろが
弱ぇのに必要ねぇだろが
真那
…分かってるさ
宇髄
…
真那
始めたきっかけはまぁあるけどよ
強くなる事に損はねぇし
強くなる事に損はねぇし
真那
杏寿郎が笑顔になるかもなって…
真那
いや!杏寿郎じゃねぇ!
俺が元気だと千寿郎が喜ぶからなっ
俺が元気だと千寿郎が喜ぶからなっ
宇髄
………
宇髄
ならとにかく一旦休め
この緩急が取れねぇ奴は駄目だぜ
この緩急が取れねぇ奴は駄目だぜ
ぽんぽんっ
真那
それ、はしらで流行ってんのか?
杏寿郎も天元も…
杏寿郎も天元も…
真那
分かったよ
てくてく…ぽすっ
宇髄
……
真那
うーん
広いけどよ、座り心地は良くねぇな
筋肉がなぁ
広いけどよ、座り心地は良くねぇな
筋肉がなぁ
宇髄
…………
真那
天元?
宇髄
(こいつは…こいつはぁ…)
宇髄
(本当にド派手の阿呆か!!)
真那
はー、天気良いな
宇髄
(俺様は確かに自分の膝を叩いたけどなぁ!それは横に座って休めって意味でっ!)
宇髄
(俺様の胡座の上に座れって意味じゃねぇぇぇぇぇ!!)
真那
なぁ天元
やっぱり天気が良いと屋根走るの気持ちいいか?
やっぱり天気が良いと屋根走るの気持ちいいか?
くいっ
宇髄
まぁな(この状態で上目遣いして話しかけんじゃねぇ!)
真那
やっぱり天元はごついな…
真那
杏寿郎は座り心地は良いんだけどな、固めたみたいに動かなくなっちまってさ
真那
俺まで肩凝ったぜ
あははっ
あははっ
宇髄
(煉獄も被害者かよ…
こいつ…真那)
こいつ…真那)
宇髄
(柱二人も殺ってやがる!!)
真那
少しもたれてみてもいいか
宇髄
…はっ!
勝手にしろや
勝手にしろや
真那
んーー、固い
がっちりっていうのか?
がっちりっていうのか?
宇髄
(あー、もぅ止めろ…)
真那
やっぱり嫁達も座るのか?
天元なら三人一気に座れそうだな
天元なら三人一気に座れそうだな
宇髄
(……止めろもぅ、真那)
真那
どうなんだよ、てんげ…
宇髄
止めろ
んっ………
真那
……
宇髄
……
真那
?何で口づ…
んっ……んんっ…
宇髄
んっ…はぁっ……
真那
?天元??
真那
どうした急に
宇髄
…だからせめて照れるか恥じらえ…
真那
あ、あーー
真那
驚いたけどな
宇髄
派手に顔に出てねぇよ…
真那
あぁ、天元には話してなかったか
真那
俺は杏寿郎に会うまで
ずっと遊郭の端の端で生きてたんだよ
ずっと遊郭の端の端で生きてたんだよ
真那
捨てられてからずっとな
宇髄
そうか…
ぎゅっ…
真那
ははっ
苦しいだろっ
苦しいだろっ
真那
だからさ…分かるだろ
ガキがそんな場所で生きていく方法なんて
ガキがそんな場所で生きていく方法なんて
真那
盗みか…売るかだ
真那
ふはっ
首はむずむずすんだろが
天元!
首はむずむずすんだろが
天元!
真那
聞いてんのかー
天元の首が疲れんぞ
天元の首が疲れんぞ
真那
ん…
だからよ
だからよ
真那
俺にはきっともぅ
色恋沙汰は分からねぇ
色恋沙汰は分からねぇ
真那
今ここで生きてるってだけで
もういいんだよ
もういいんだよ
真那
あ、おいっ!、
んんっん!はなひきいてたっ
のっ…かよっん…んっんんっ
んんっん!はなひきいてたっ
のっ…かよっん…んっんんっ
宇髄
…ド派手に聞いてたぜ
宇髄
んっ……あ…
真那
くひが……
真那
いてぇ!!
宇髄
おっと
真那
首が痛えよ!
宇髄
ならこっち向いて座れ
真那
何の為にだよっ!
宇髄
……さぁな
宇髄
あ、そういえば今日の見廻り…
真那
ほら!もう夕刻だぜ!
嫁の飯食って鬼切りに行きやがれっ!
嫁の飯食って鬼切りに行きやがれっ!
宇髄
はっはっはーん!
ようやくお前も俺様に恥じらいを持つ様になったか!
ようやくお前も俺様に恥じらいを持つ様になったか!
宇髄
俺様は四人でも問題ないんだぜ、真那
真那
やっぱり俺の話聞いてなかっただろ
宇髄
聞いてたって言っただろう
真那
!
宇髄
それでもう決めた
宇髄
派手に腹は括った
宇髄
地味にうだうだは俺様らしくねぇ
真那
は?
宇髄
さて、じゃぁ嫁候補の言う通り一旦帰ると……
宇髄
…もっかい抱いとくか
真那
あ?
がたっ…
宇髄
……ちらっ
宇髄
やっぱ帰るわ
宇髄
じゃぁなっ
しゅっ!!
真那
天元……
真那
頭打ったのかもしれねぇ!!
俺の病うつったとかか⁉︎
ま、まずいんじゃねぇか!?
俺の病うつったとかか⁉︎
ま、まずいんじゃねぇか!?
ガラッ
千寿郎
…真那さん…
夕餉の準備をしましょうか…
夕餉の準備をしましょうか…
真那
お、千寿郎帰ってたのか!
手伝うぜ
手伝うぜ
ぱたぱたぱた
千寿郎
ありがとうございます
千寿郎
……
千寿郎
(ああああぁぁ!私は何で今回もあんな時に出くわしてしまうんだろうー!)
千寿郎
(音柱様が⁉︎音柱様が真那さんをなんて!ああぁ!)
千寿郎
(私は勿論!兄上を応援しますが、兄上自身に自覚が無さすぎて…)
千寿郎
いやそもそも真那さん自身も興味?考えた事もないという…
真那
俺がどうかしたか?
千寿郎
い、いえ!(つい声に出してしまった!)
千寿郎
兄上、一度帰ってこられると言っていたので早く準備しなくてはですねっ
真那
そうか!
なら俺特製のあれを……
なら俺特製のあれを……
千寿郎
(ん?そういえば今朝兄上…)
煉獄
『今日の夜の見廻りは少し範囲を広げる事になっているんだ!なので…』
煉獄
『宇髄と連携する事になっていてなっ!』
ぽとっ
真那
しゃもじ落としたぜ、千寿郎
真那
千寿郎?
千寿郎
……こ
真那
こ?
千寿郎
困りましたーーーー!!!!






