私は隣のマンションに住む祐也くんと
1日1回キスをしている―
1年前
祐也
ひなの!
祐也
悪い!恋人のフリ、してくれないか?
ひなの
え?
ひなの
なんでっ…?
祐也
ごめん
祐也
友達にウソついちゃって
祐也
1回でいいんだ
祐也
デートだけ!
ひなの
分かった…
デートの日
ひなの
お、はよ
祐也
よ
祐也
じゃあ今日はよろしく
ひなの
うんっ…
考えてみれば祐也はイケメンだし
私には釣り合わない…
祐也
今日は楽しかった
祐也
ありがとな
ひなの
私も、楽しかったよ
ひなの
じゃあね
祐也
待て
ひなの
え?
祐也
ひなの、今日から俺と毎日1回キスして
ひなの
どういう、こと…?
祐也
俺、そういうの鈍感でさ
祐也
彼女できたら、そういうことできなさそうで…
祐也
いわゆる、練習?
ひなの
なんで私?
祐也
一番親しいから
祐也
それじゃ、今日のキス
ひなの
えっ、ちょっと待っ…
唇がフワッと重なって
はじめてのキスは甘い味がした
ひなの
私の、ファーストキス…
祐也
え
祐也
悪い!
祐也
キスは、好きなやつとやるもんだよな
祐也
すまん💦
ひなの
い、いよ
祐也
え?
ひなの
いいよ
ひなの
毎日1回のキスを
ひなの
しても
祐也
マジ?
祐也
じゃあこの事は秘密で
ひなの
うん
それから私たちは
夕方にマンションを出て1日に1回だけ
キスをするようになった…
ひなの
祐也くん…今日も、元気かな
キラキラと光る瞳と光を反射するまつげ
カーテンから覗く祐也の美しい顔に
いつしか胸がドキドキするようになった
ひなの
私にとっては祐也くんが大きな存在だけど
ひなの
祐也くんにとってはただの、練習
祐也
外に出てこれる?
祐也
今日のキスはしてなかったよね
ひなの
今、いくね!
それなのに
祐也
ありがとう
祐也
また明日
ひなの
うんっ、!
それなのに
ひなの
あれって、リナちゃんと祐也くん…!
ひなの
保健室に入ってる…
ひなの
楽しそう
ひなの
一番親しいって言ってくれた私にも見せたことがない笑顔だ…
ひなの
祐也くんは私のこと本当に何も思っていないんだな…
夜
ひなの
祐也くん
ひなの
もう、キスやめよう
祐也
なんで?
ひなの
もう、嫌なの
祐也
あっそ
祐也
別に練習相手ならいくらでもいるし
ひなの
リナちゃんとか…?
祐也
は?
祐也
なにいってんの
ひなの
とりあえず、私、もうこの関係、嫌なの
ひなの
もう関わらないでほしい
祐也
わかったよ
祐也
さよなら
祐也くんを好きなまま、キスをし続けられない…
続く…