長尾 side
長尾
いきなり出ていってしまう○○にびっくりし、体が動かない。
道枝
長尾
高橋
道枝
届けに行く、と言おうとしたら恭平がいきなり○○ちゃんの荷物を取り、
○○ちゃんの後を追っていくかのように出ていった。
どういうこと?恭平と○○って初対面じゃないん?
今思えば、恭平が来てから○○ちゃんの様子がおかしかった。
え?2人ってどういう関係なん?
道枝
長尾
道枝
長尾
道枝
そういってカラオケ代を置いてって出ていくみっちー。
もう何が何だかなにもわからない。
カラオケにポツンと1人、座る事しかできなかった。
○○ side
○○
どこに向かっているのか気にせず、ただあの人から逃げたい一心で走る。
どれぐらい走っただろう。もう足の感覚がないがそれでも足を止めない。
○○
高橋
そう言って後ろから抱きしめてくる恭平。
気持ち悪い。吐き気がする。
○○
高橋
○○
残っている力を全部使って恭平を引き離す。
高橋
○○
高橋
○○
○○
誰のせいで男嫌いになったことか。
○○
○○
なんで、今あなたと会わないといけないの...?
高橋
自分では気づいていなかったが、いつの間にか涙が頬を伝っていた。
高橋
○○
高橋
そう言って抱きしめてくる恭平を払うことができなかった。
力が尽きてしまったのか。違う。
まだ恭平のことをあきらめきれていないからだ。
ただ、それを認めたくなくて頭の中でそれを全力で否定する。
否定しようと思ったのに...
高橋
○○
高橋
○○
○○
高橋
高橋
○○
○○
高橋
高橋
高橋
○○
○○
「きらい」
この、たったの3文字が言えない。
嫌いなはずなのに。離してほしいのに。
嫌い、と言えない。
ー 恭平。離してあげてや。震えとるやん。 ー
謙社くんだと思い、声のする方向を向くと、
そこには謙社くんではなく、道枝くんが立っていた。
No,16
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