一方その頃桃香は…
桃香
……誰
誰、と問われましても…
そうですね…
貴女様への贈り物です
桃香
は?
なんでしょう?
私は嘘は言いませんよ?
私は創って頂いた方により貴女様の為に生まれてきたのだと言われました
無論、敵対など一切しませんので
そこは信用して頂いて結構です
桃香
……
桃香
(敵意はない)
桃香
(だけど、あまりにも怪しすぎる)
桃香
……本当に敵対しない?
えぇ、もちろんです
桃香
…つまり、私の仲間ってこと?
仲間…というよりも
貴女様の部下ですかね
桃香
……なるほどね
桃香
分かった、信じるよ
桃香
君に敵意はない
桃香
私の仲間
桃香
それで大丈夫?
えぇ、問題ないです
では、そろそろ失礼致します
桃香
え?
私は今回視察してこいと言われただけですので
「今回の作戦には加担するな」
と、創造主様から言われていますので
最初で最後の命令だと言われていますので
これのみは実行させていただきます
桃香
別に構わないよ
桃香
それで、君名前は?
……名前、ですか
またの機会にしませんか?
桃香
…何故?
桃香
別に今でも問題は無いけど…
いえ、また今度に致しましょう
また会う口実がなければ、消えてしまいそうな儚さが貴女様にはありますから
桃香
……そう
桃香
なら、別にいいよ
桃香
また今度会った時ね
桃香
じゃあ、また
はい
また、会えたら会いましょう
主様
桃香
……主様はなんか恥ずかしいから
桃香
名前でお願い
かしこまりました
桃香様
では、失礼致します
桃香
……なんなんだ、本当に
桃香
(触れなかったけど創造主様って誰だ?)
桃香
(今までそんな風に呼ばれている人を見たことは無かった)
桃香
……まぁいいや
桃香
最後の仕事をするか…
コンコン、と音がする
…失礼します
桃香
うん、入って
許可を出すと恐る恐る部屋に入ってくる
いつぞやか未門と沙樹に助けてもらった妖魔の子である
最近成長して分かったのだがこの2人狐族だってのだ
それに、双子だった
未門達に助けてもらったのが妹の方である
桃香
今回は君達にお願いしたいことがあるんだ
な…なんでもお申し付けください!
妹のお礼は…必ず……!!
桃香
…そうだね
桃香
それじゃあ、お願いを一つ
箱の中からネックレスを取り出す
その2つのネックレスを子供に付ける
桃香
そのネックレスにはね
桃香
私の力の全てが入ってるの
……え
桃香
君達には夜桜の家の人になって欲しい
桃香
要は、私の後継者として夜桜の力を受け継いで欲しい
ちょ…ちょっと待ってください桃香様
それじゃ…まるで…
桃香
……ごめんね
桃香
君達が襲われたのも
桃香
私達の国が燃えてしまったことも
桃香
全部、全部
桃香
私のせいなんだよ……
……え?
桃香
ごめんね
桃香
白刀・白雪は…私が関係している刀なんだよ
桃香
ごめんね2人とも…
桃香
岩永は…
桃香
少なくても今代の未門は悪くない
…それは、知ってます
妹を助けてくれたのも岩永の人だと聞きました
ですが、桃香様
このネックレス…
もしかして……
桃香
……
桃香
大体、君達の予想通りだと思うよ
桃香
私は、
桃香
「夜桜」として、岩永未門に殺されてくる
桃香
因縁は私で断つから、大丈夫だよ
……何故、誰も…
桃香
皆、私の過去を知っていて納得してくれてる
桃香
君達にも納得して欲しい
……わかりました
桃香
…物分りがいいね
桃香
…夜桜として、よろしくね
…はい
必ず
未門
……久しぶりだな、夜桜
沙樹
……
桃香
そうだね
桃香
久しぶり
未門
白刀・白雪は見つかったか?
桃香
言ったらつまらないでしょ?
桃香
もっと、楽しくやろうよ
未門
……黙れ
未門
お前を封じること
未門
白刀・白雪を取り戻すこと
未門
岩永家の悲願、果たさせてもらう!
桃香
かかってきなよ
桃香
当主さん
最後の戦いを、始めよう