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恭也
愛紗
聞き覚えのある声に全身が震える
恭也
愛紗
三年は戻ってこれないと言っていたから
あと一年はシンガポールにいると思っていた
転勤の期間が短くなったのか
何故、恭也さんが戻ったのかはわからないけど
恭也さんから波瑠に連絡をして
私に会わせてほしいと頼んだ
恭也さんのことが好きだった波瑠は断れずに
私と復縁したい恭也さんの願いを聞き入れ
強引に話を進めようとした
恭也
恭也
そう言えば最近
知らない番号からよく電話がかかってきていた
愛紗
090-XXXX-XXXX
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不在着信
090-XXXX-XXXX
不在着信
090-XXXX-XXXX
不在着信
090-XXXX-XXXX
不在着信
愛紗
愛紗
スマホの中の恭也さんのデータは全て削除していて
番号ももう覚えていなかった
知らない番号からの着信は無視するようにしていたし
まさかあれが恭也さんからの電話だとは思わなかった
恭也
恭也
思った通り……
波瑠は恭也さんと会わせるために私を呼んだ
きっとあのカフェで待ち合わせていたのだろう
恭也
完全な騙し討ち
もしあのままカフェにいて恭也さんが来ていたら
波瑠と二人でしつこく復縁を迫ってきたかもしれない
でもそんなことをされたって私の気持ちは変わらない
私の心の中にはもう
丈ちゃんがいるのだから
愛紗
愛紗
恭也
恭也
愛紗
どんな反応をするのが正解なのか
あんなことがあって別れたのに
淡々と話す恭也さんに戸惑ってしまう
恭也
恭也
全身ゴスパンク姿の私に困惑した表情を浮かべる
恭也
恭也
どんな服装や髪型をしようと私の自由
別れた人にとやかく言われる筋合いはない
恭也
恭也
愛紗
何を言っているのか理解できなかった
まさか
よりを戻せると本当に思っているのだろうか？
恭也
愛紗
その言葉に血の気が引いていく
恭也
恭也
恭也
恭也
恭也
愛紗
愛紗
恭也
恭也
私の気持ちを確認することもせず
当たり前に私が付いていくと思っているみたいだ
さっきの波瑠よりもタチが悪い
恭也さんは紳士的で大人でもっと落ち着きがあって
こんな風に捲し立てて話すような人ではなかった
反論する隙も与えてもらえないこの状況
恭也
恭也
恭也
恭也
気持ち悪い
もう帰りたい
愛紗
恭也
恭也
恭也
恭也
不安そうな顔？
違う……
私は今、酷く嫌悪している
この人の言動の全てが理解できず
ただただ気持ち悪いとしか思えない
愛紗
愛紗
恭也
恭也
恭也
愛紗
恭也
恭也
恭也
まだ私が自分のことを好きだと思っていたの？
この人は何もわかっていない
二年も経てば全て水に流せるとでも思っている？
もう私の心の中に恭也さんはいないのに
私の中にはもう……
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