ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
眼前には、 闇に包まれ静まり返った街並み
一歩足を踏み出せば、静かに吹き抜けていく涼しげな風が髪を揺らす
開けたガラス戸を締め、ゆっくり深呼吸を一つ
澄んだ夜の空気が肺を満たした
先程までの錆びた鉄のような匂いとはおさらばだ
黒い外套のフードを深く被り直せば、ベランダに足をかけ、屋根の上に飛び乗った
ちらりと振り返り、後ろを一瞥する
つい先刻までは、温かみのある立派な屋敷だったものは今や生気を失っていた
白と茶色を基調とした内装を赤黒く染め上げたのは、他の誰でもない自分自身だ
不意に青白い指先が冷たい金属をなぞった
首に回った鈍色のそれは、自身を縛る重たい鉛。
りうら
無意識に零れた音には気付けないまま、伏せていた面を上げた
無感動な瞳が月明かりを浴びて鈍く光る
一人、外套を翻して立ち去った後に残ったものは、 十数の屍と赤い水溜まりを 閉じ込めた大きな箱のみ---
ひな
りうら
ほとけ
初兎
ないこ
いふ
悠佑
ひな
ひな
ひな
コメント
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その語彙力どこで身につけたんだ......? 自分の知ってるひなじゃねえ(
コメントダメだったらごめんなさいッ 続き見てみたいです…!