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カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
ももばの例の投稿から、3日後。
カエデを待ち受けていたのは、『元通り』になりつつある、本物の桔花のアカウントとその投稿だった。
それでいて、カエデの作ったなりすましアカウントのフォロワー達は、既(すで)に半分以下。 それどころか何人かは、アカウントごと消えている始末だ。
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
なによりカエデを苛立(いらだ)たせたのは、桔花の調子が戻ってきただけではない。
桔花フォロワー
桔花フォロワー
桔花フォロワー
桔花フォロワー
桔花フォロワー
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
相手のフォロワー数を削(けず)るのは、カエデの常套手段(じょうとうしゅだん)だ。
カエデは早速、ももばの投稿一覧を開いく。
この中でなにか攻撃出来そうな材料……誰かの悪口や不満があれば、それをやたら大袈裟(おおげさ)に、大事(おおごと)にして、周りに言いふらすのだ。
それだけで、信頼は揺(ゆ)らぐ。 カエデはそう信じて疑わない。
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデがふと、気付いた事。
それは、このももばのアカウントも、誰かのサブアカウントではないか?という事だった。
現にももばのアカウントは、アイコンこそデフォルトのものでは無いものの、プロフィール欄はデフォルトのまま。
明らかに、桔花の擁護の為だけに作られたアカウントである……のは、目に見えて明らかだった。
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
脳裏(のうり)にチラつく、詰みの二文字。
だがカエデはそれを振り払うように首を振った。
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
とは言うものの、事実ではあるのだ。
ももばに繋がる手がかりが、カエデの目の前にない、という事だけは。
カエデ母
カエデ母
カエデ
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ
カエデ
カエデ
ドア越しに叫ぶと、カエデはそれっきり何の音も立てなくなった。
普段(ふだん)とは違う様子の娘に、カエデの母は小首を傾(かし)げる。
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ母
カエデ母
あっという間に気を取り直して、カエデの母親は朝の家事へと戻る。
まさか今、その扉の向こうで、我が子が震えている事に気付かぬまま……
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
涙の伝うスマートフォンの画面を着け、セラーノベルの通知を開けば、かつての自分のコメントに対する『ガチ』の考察が現れる。
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
怒れる者
こんな投稿が目に見えるにつれて、恐怖は膨(ふく)れ上がっていく。
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
カエデ
普段(ふだん)の態度とは異なる、悲痛(ひつう)な声が家中に響き渡る。
カエデ母
カエデ母
カエデは理解したのだ。
なりすましなんて、回りくどい事をしてまで得たかったものは、結局手に入らないと。
カエデ
カエデ母
カエデ
カエデ
カエデ母
カエデの母の懸命(けんめい)な声かけにも、返事は無い。
彼女の頭の中は、母の言葉と温もりよりも、インターネットの冷たい言葉が突き刺さっていた。
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