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すみません遅くて 最高です!本当に私が好きなジャンルで最高な作者さんです!
随分前に拝読させて頂いてたのですが改めてほんとにすごい作品だなあって実感します!😖✨ 大好きな作品です!!🫶🏻
ブクマ&マイリスト失礼します!!
𝑁.
液晶画面に映ったものに満足して
手に持っていたタッチペンを
ことり、と机に置く
時計を見ると
短針は4と5の間にいた
また集中しすぎて
寝るタイミングを逃してしまった
なにをして時間を潰そうか、と
伸びをしながら
考えていると
ノックの音が静かな家に響いた
𝑁.
できるだけ小さな声で返事をする
𝑅.
がちゃり、とドアを開けて 入ってきたのは
コップが2つ乗ったお盆を持った
次男の莉犬くん
𝑁.
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝑁.
椅子から立ち上がり
ベッドに腰かける
𝑅.
あたたかいコップを 莉犬くんから受け取って
𝑁.
彼を呼ぶように 自分の隣のベッドを叩く
主人に呼ばれた犬のように
そこにすとん、と座ってくれた
𝑅.
𝑁.
𝑅.
𝑁.
口から入ってきたあたたかい紅茶は
徹夜をした体に 染み渡っていくように感じる
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝑁.
今年で大学生になった莉犬くんは
飲食店でバイトをしている
𝑁.
よしよし、と言いながら
1歳年下の弟の頭を撫でる
𝑅.
照れくさそうな顔で
頬をかく
あまり作ることができない、
莉犬くんとの時間
みんながまだ起きてこない早朝に
静かに近況を話したりする
𝑅.
𝑅.
𝑁.
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝑁.
𝑅.
𝑅.
部屋を出ていく彼の後ろ姿に
″ 大きくなったね ″ と
心の中で声をかけた
使ったコップを流しに入れて
手を洗いながら
今日のご飯のメニューを考える
𝑅.
食パンを5枚分、まな板の上に乗せて
それぞれを4等分ずつにする
平たい大きめのお皿に
重ならないように並べる
卵黄と牛乳を混ぜあわせて
お皿のギリギリまで入れる
それを邪魔にならない端によせて
4つのお弁当箱を取り出す
炊飯器からある程度のお米をとって
ボウルに混ぜご飯の素と 一緒に放り込んで
味が均一になるように混ぜる
黄色のお弁当箱と赤色のお弁当箱に
混ぜご飯を詰める
炊飯器から今度は 橙色のお弁当箱に直接詰める
その上にふりかけをかける
同じ中学に通う弟たちは
どうやらお昼ご飯を 一緒に食べているらしく
交換しても違う味が食べられるように
わざと、違う味付けにする
紫のお弁当箱にも同じように詰めて ふりかけをかける
炊飯器を閉めて
冷蔵庫を開けて、 タッパーを2つ取り出す
黄色と紫のお弁当箱にはハンバーグ
赤色と橙色のお弁当箱には唐揚げ
あとは、余り物の煮物や
ボテトサラダ、ソーセージを
仕切りを使いながら詰める
今日はフルーツもつけてあげようかな
お弁当作りを終えて
朝食の準備をする
先程作った、牛乳と卵黄がたっぷり 染み込んでいる食パンを確認しながら
フライパンを熱して
油をひく
いい感じに熱くなってきたら
4切れずつフライパンの上に並べる
いい匂いといい焼き色がついたら
6枚の平皿に3切れずつ乗せていく
この作業を繰り返しながら
隣のIHでベーコンも焼く
最初の頃は手つきがおぼつかなくて
同時に料理をすることが苦手だったが
2年弱もしていれば
手つきも慣れていく
4枚のお皿に3切れずつ
青色のお皿と橙色の お皿にだけ4切れずつ並べて
甘いものが好きな 赤色と橙色と黄色のお皿には
トッピングとして蜂蜜をかけ
甘いものが苦手な 紫色とピンクと青色のお皿には
横で焼いていたベーコンを乗せる
𝐶.
眠そうに目を擦りながら 挨拶をしてきた、四男のころちゃん
𝑅.
𝑅.
𝐶.
途端に目をキラキラさせ
眠気が吹き飛んだかの ような顔で喜ぶ弟
𝐶.
𝑅.
𝑅.
𝐶.
𝐶.
𝑅.
𝐶.
キラキラした顔で喜ぶ弟の顔を見ると
早起きした甲斐があったと思う
𝐶.
𝐶.
ただちょっとうるさい
𝑆.
𝐶.
あー、ほらだから言ったのに
𝑆.
𝑅.
𝑅.
𝑆.
軽めのノリでお皿とフォークを持って
キッチンから出ていく
俺もご飯食べようかな〜
鼻歌交じりに箸を探していると
𝐽.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝐽.
𝑅.
2人仲良くお弁当箱とお皿を持って キッチンから出ていった
俺もお皿とお弁当箱を持って キッチンを後にした
莉犬兄ちゃんも席について
珍しく
まだ起きてこない長男
𝐽.
𝑅.
立ち上がる兄ちゃんを制して
𝐽.
と、言って
なーくんの部屋へと走っていった
そっとドアを開けて
ベッドで寝ている
兄の首にぺちぺちと触れる
𝐽.
𝐽.
うっすらと目を開け
こちらを見た
𝑁.
𝑁.
𝑁.
頭を撫でながら
起き上がる彼
𝐽.
なーくん特有の、
くすぐったいような撫で方
その撫で方が大好きだ
𝑁.
𝐽.
𝑁.
𝑁.
𝐽.
もうちょっとだけ
2人だけの瞬間が続いてほしい
そんな思いは
言葉にならずに
流れていく
もぐもぐと莉犬にぃが作ってくれた
フレンチトーストを頬張る
すっごくおいしい
𝑆.
𝐶.
𝐶.
𝑆.
𝑆.
この猿たちには勿体ない気が...
𝑅.
𝑅.
𝐶.
𝐶.
ジェルにぃにも勿体ない気がする
食べちゃおうかな...
𝑅.
𝑅.
足りないは足りないけど
他の人から貰うのはなぁ〜
僕、蜂蜜がいいし、
莉犬にぃのは取りたくないし...
𝑅.
縦長になったパンを
口の前に持ってきてくれる
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
なんだか
その響きが嬉しくて
口の前のフレンチトーストを
パクっ、と食べる
𝑅.
さっきよりも少し甘い フレンチトーストを
時間をかけて味わう
それを莉犬にぃが嬉しそうに見ている
𝑁.
目元が少し赤いななにぃと
ちょっと残念そうな顔をした ジェルにぃが
リビングに入ってきた
𝑅.
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝐽.
𝐽.
𝑅.
𝐶.
𝑆.
𝑆.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝑅.
𝑁.
𝑁.
𝐶.
𝑅.
𝑅.
𝑆.
𝑅.
𝑁.
𝑅.
𝑆.
𝑅.
𝑁.
横目で観察しながら
コップに残っている牛乳を飲む
𝑅.
𝐶.
𝑅.
食器を重ねながら
時計を見る
𝑅.
𝑅.
𝑆.
𝑅.
𝑆.
話が絶えない食卓をあとにして
キッチンの流しに向かう
𝐶.
𝑆.
少し前まではちょうどいい 温度だった水も
暑さのピークから脱した今は
少し冷たく感じる
𝑆.
お皿洗いをしていると
どんな風に食べたのか
使ったお皿から分かるので
結構面白い
𝑅.
𝑆.
𝑆.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝑆.
𝑆.
𝑅.
𝑆.
ずずず、と音を立てて飲む
𝑅.
𝑆.
ほんのり苦いお湯にしか見えない
𝑅.
𝑆.
𝑅.
𝑆.
𝑅.
𝑅.
𝑆.
𝑆.
𝐶.
いじっていたスマホを机に置いて
昨日兄ちゃんが洗濯してくれた 制服を探す
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝑆.
いや僕の方がサイズ小さいだろ 気づけよ()
𝑆.
𝐶.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝑆.
𝑆.
軽く喋りながら
パジャマを脱いで
制服に着替える
𝐶.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
僕もなりたいし...()
𝑆.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
ケラケラ笑いながら
教科書の準備をする
𝐶.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
通学カバンに
今日使う分の教科書とノートを入れて
スマホを充電器から抜く
𝐶.
𝑆.
𝑆.
𝐶.
𝐶.
𝑆.
どっちがお兄ちゃんか分からないなw
渋々、といった顔で
カバンを持ってくる兄
談笑しながら
玄関へ通じる階段を降りていった
𝐽.
𝑅.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝐶.
𝑆.
お前ら相変わらず仲良いな()
𝑁.
𝑁.
𝐽.
𝑁.
𝐽.
𝑁.
頭を撫でてくれる
満更でもない
𝑅.
𝑆.
𝑅.
𝑅.
𝑆.
𝑅.
𝑆.
𝑆.
𝑅.
𝐶.
𝑅.
𝐶.
𝑅.
𝐶.
𝐶.
𝑁.
各々喋りながら
6人一緒に外へ出る
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝑁.
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝐶.
𝐶.
𝑆.
𝑅.
𝐽.
𝐽.
𝐽.
𝐶.
𝑅.
𝑆.
𝐶.
𝐶.
𝑆.
𝑆.
𝐶.
𝐶.
𝑆.
𝐶.
𝐽.
𝑅.
𝐽.
𝑅.
𝐽.
𝑅.
𝐽.
𝐽.
𝑁.
𝑁.
𝐽.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝑅.
𝑆.
𝐶.
𝑁.
𝑁.
𝑅.
𝑅.
𝐽.
𝐽.
𝑅.
𝐽.
𝑁.
𝑁.
𝑅.
𝐽.
𝑅.
さところは高校へ
じぇるぅとは中学へ
俺らは大学へ
途中の道で分かれる
𝑁.
𝑅.
𝑁.
𝑅.
別々に家を出てもいいんだけど
俺ら6人だけになった2年前から
なんとはなしに
6人で家を出ることになっている
𝑁.
𝑅.
いつもの朝が今日も始まる
𝑡𝑜 𝑏𝑒 𝑐𝑜𝑛𝑡𝑖𝑛𝑢𝑒𝑑...