見える指輪

それは、昨日のこと

私は唯一の祖母を失った。

おばあちゃんは私に全てを教えてくれた

髪の結び方、女のあり方、裁縫の仕方 家事での楽な伝授、良い男の惚れさせ方

私の左人差し指にはめてる指輪はおばあちゃんが生前に私の誕生日にくれた最後のプレゼントだ、私はこれを宝のように身につけている。

祖母が亡くなる3日前…

婆さんが爺さんの肋に肘を入れた。 爺さんは肋を押さえ黙った。

祖母が亡くなって2日後

両親に手を振り学校へ登校する咲夜

私の目の前に太陽が現れたかのようなハツラツとした女の子、清水 優美(しみず ゆみ)がはにかんだ笑顔で迎えに来た。

咲夜は左指にはめてる指輪を優美に見せる

2人の目の前にだらしないネクタイにシャツが出てる咲夜の彼氏 後藤 暁(ごとうあきら) が現れた。

友達と学校へ行き、授業を受ける。 当たり前な事が圧倒間に終わり、放課後になった。

伊藤は自分の財布から500円玉を取り出し後藤に持たせた。

後藤は教室から出ていく。

咲夜はエナドリを1本開け自分の口に注ぐ、口の端からエナドリが溢れ汗をかくように顎にしたっていく。

後藤は彼女の辛い表情に耐えれず四本の缶の口を開け一気に口に注ぎ入れる。

5人は横に並べ廊下の電気を消す。

辺りは暗く、外の光が微かに入ってこない。廊下の奥は静寂に包まれ声を出すとやまびこのように返ってくる。

5人は缶を一斉に蹴飛ばすと、缶は暗闇の奥へ消えていった。

しかし缶は返って来る気配が感じず…

待つこと5分…

5人は耳を澄ますとツーっと風が吹く音が聞こえる。

伊藤はつまらなくなり冴島を驚かす。

肩を押すと冴島は飛び跳ね列が乱れた。

カランカラン…

暗闇から一つの缶がゆっくり転がって七七の足元にコツンとぶつかる。

すると、もう一個の缶が強く吹っ飛び

グチャ！！

缶は七七の顔を抉りその場から崩れるように倒れる。 七七の頭から赤い血が円を描くように広がり七七の身体は青白くなり動かなくなった。

すると七七を捕まえるように暗闇から無数の黒い腕が七七の身体を掴み暗闇へと引きずり込んだ。

そう言った後藤は廊下の電気を付けると、無数の腕が後藤を掴み暗闇へと引きずり込まれた。

暗闇へと引きずり込まれると電気が付き暗闇は消えた。

明かりが付いたことで辺りを見ると窓には沢山の赤い手形が覆っていた。それはまるでここから逃がさないと訴えてるように見えた。

清水は伊藤の肩を掴み顔を近づける。

咲夜は清水の手を掴み引っ張ると左指の指輪が青白く輝いた。

''悪運が出ると光る''

3人は階段を下りると、上から誰かの悲鳴が聞こえた。

階段を下り、昇降口に着く。

大胸筋をピクらせながら手を振る杉村先生、すると無数の腕が杉村先生の足元から生え身体を掴む。

一本の黒い腕が伊藤の足を掴み転ばせる。

黒い腕はだんだん伊藤の身体を黒く染め上げ伊藤は動かなくなった。