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パクッ(二口目)

ウッ…

莉犬くん大丈夫?

(口を塞ぐ)

吐きそう?

コクコク

誰か袋持ってきて

はーい

持ってきた!

ありがとう

莉犬くん、吐いていいよ

オエェェェ

オロッオェェェェ

お"ぇ

ウプッ

はぁ…

ゲホ

もう、吐きそうじゃない?

うん…

良かった!

ごめッなさい…

謝ることじゃありませんよ

…?

莉犬、休みますか?

なんで…?

体調悪そうですよ?

いつもの事だよ…

いつもの…こと?

食べたら吐くし

そうなんですか…

莉犬くん病院行く?

病院?

ッ、行きたくない!

みんな(-赤)

!?

どうした?!

ぁ…ごめんなさいッッ!

ごめんなさい…

大丈夫

大丈夫

莉犬くん、病院で何か嫌なことあったの?

うん…

だけど…話したくないッ!

そっか…

じゃあ、話せる時はなしてくれる?

えッ、うん…

病院

その言葉を聞くだけで

吐き気がする

2008年 5月24日

赤母

ん"ん"ぅ"!!

赤母

あ"あ"あ"っっ!!!

赤父

がんばれ!

赤父

がんばれ!

赤 0歳

おんぎゃぁ!

赤母

はぁっ…

赤母

(*^^*)

赤母

産まれた…!

赤父

おぉ!可愛い子だなぁ!

赤 0歳

ぎゃぁ!ぎゃあ!

赤父

元気に泣いている…!

赤母

えぇ…!そうね

赤父

お前もお疲れ様

赤母

ありがとう…!

赤父

産んでくれてありがとう

赤父

名前はどうしようか…

赤母

赤母

ねぇ

赤母

この子

赤母

頭とおしりの方

赤母

おかしくない…?

赤父

は?

赤 0歳

おんぎゃあ!

赤父

赤父

ボコっとしてるな…

赤母

なにか、病気があるのかしら…泣

赤父

大丈夫だ…

赤父

心配するな

赤母

そうね…泣

先生

では、新生児に異常がないか確認してまいります

先生

お母さんは休んでいてください

赤母

はい…

先生

あまり、激しい動きはしないでくださいね

先生

では

ここで俺

赤父

名前はどうしようか…

赤母

赤い髪の子だったから「赤」が感じられるような

赤母

莉緒(りお)にしない?

赤父

いい名前だな…!

「莉緒」が産まれた

だけど、先生が来たら

先生

先生

失礼します…

赤母

どうぞ…?

先生

申し上げにくいのですが…

先生

お2人のお子さんに異常が見つかりました

赤母

えっ…

赤父

なっ!?

赤父

嘘だろっ!

先生

いえ嘘では、ございません…

赤父

はぁ!?

赤母

あなた…どんな異常があったのか聞きましょう…?

赤父

あ、あぁそうだな

赤父

取り乱してしまった…

先生

いえ、自分たちの子供に異常があると取り乱してしまいますよね

先生

お2人のお子さんには

先生

犬の耳としっぽがありました

赤父

赤母

…泣

赤母

どういう事なのよ…!

先生

おそらく犬と人間のハーフでしょう

赤母

どういう…!

俺は犬と人間のハーフだった

赤父

その他には何か異常は…

先生

ありません

先生

元気な赤ちゃんです

赤母

赤父

なぁ、

赤父

犬と人間のハーフでも

赤父

俺たちの子だ

赤父

しっかり育ててあげよう

赤母

赤母

えぇ、そうね!

赤母

犬とのハーフだからってだめよね

赤母

育てましょう!

俺の親は

犬のハーフのことを気にしなかった

だけど、ここから

ここから俺が嫌われる

赤 0歳

おぎゃぁ!!

赤母

かわいいわねぇ!

赤父

あぁ!

赤父

そうだな!

ピーポーピーポー!!

救急です!

男児1名、重体!

発見したところ意識はありましたが、現在心肺停止状態!

車の下敷きになっていたところ救出しました!

すぐに手術を!

先生

な!

先生

名前は分かるのか!

名前は

中井 蒼人くんです!

赤母

!?

赤父

!?

赤 0歳

んぁ?

先生

分かった!

先生

すぐに手術だ!

先生

では、体を休めておいてください

先生

失礼します

赤母

は、はい…

赤母

ね。ねぇ

赤母

あなた

赤父

…あぁ

赤母

私たちの息子…よね

赤父

そうだな、蒼人はうちの子だな

赤母

大丈夫よね?

赤父

さぁ、どうだろうな

赤母

ねぇ!

赤母

あの子…

赤母

何があったの…

赤母

もう、8歳だから大丈夫だとは思ってたのに…!

俺のお兄ちゃん

「蒼人」が

俺の産まれた日に死んだ

そこから

俺が嫌われた

先生

亡くなりました…

赤母

ッ…

赤父

なんでッだよ!

先生

もう1人のお子さんを大事に育ててあげて下さい

先生

では

赤父

お前ッ!

赤父

この、やぶ医者がっっ!

赤母

こいつの…

赤父

あ?

赤母

こいつのせいよッ!

赤母

莉緒が産まれたから!

赤父

は…

赤母

この子を産まなければ!

赤母

蒼人は死ななかったのよ!

赤父

な、

赤父

それは、俺らがあいつを放っておいたからだろ…?

赤父

莉緒のせいにするな…!

赤母

莉緒を産まなければ!

赤母

莉緒が産まれなければ!!

赤 0歳

う…

赤 0歳

うわぁぁぁぁん!!

莉緒が産まれなければ

そんな言葉だけ今でも

覚えている

名前、莉犬じゃないでしょ?

それはまた、別のお話

俺の名前が「莉緒」から「莉犬」に変わったのはまだ教えない

お風呂できたけど、莉犬入るか?

莉犬

あ、ごめん

大丈夫か?

うん、大丈夫

ちょっと考え事してた…

そうか

で、お風呂入るか?

入りたくない

は、ッいる

誰かと入るか?

なんで、?

そっちの方が安心するかなって

いい…の?

おう

確かに

誰かと入ると安心する

だけど、体の傷…

だれにも言わなさそうな人は…

なーくん

俺?

うん

じゃあ一緒に入ろっか!

うッん!

次回…第6話 ♡35

「生まれてこなければ」

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コメント

5

ユーザー

❤️10押しといたp(^_^)q

ユーザー

コメできなかった。ごめん! 次回も楽しみにしています!!!!!

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