テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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我々怪異研究部!!

第7話 - 怪異レポート3《音楽室の怪異》

288

2024年08月02日

#司類

#冬彰

#感動

#ほのぼの

#ホラー

あかまる🍓🐾໊

午後9時

学校裏門

冬弥

…

類

不満そうだねぇ

冬弥

いえ…そんな事は…

彰人

お前真面目だもんな

冬弥

…やはり、校則を破るのは気が引けて、

司

大丈夫！すぐ慣れる！

彰人

いや、慣れちゃ駄目ですからw

類

と言って、彰人くんも慣れてきてるんじゃない？

彰人

うるせーです

冬弥

……

冬弥

(中学の頃から、色々なジャンルの本を読んではいたから、もちろん怪談話もよく読んだが…)

冬弥

(本当にいるかどうかなんて…勝手に、いるわけないと決め付けていたな。)

冬弥

(まぁ、今もそれは変わってないが…)

冬弥

(『音楽室の怪異』はたしか…)

司

『音楽室の怪異』は、実際に2つ上の先輩が体験した話だそうだ。

司

『どうしても必要な忘れ物をしてしまい、仕方なく夜の学校へ侵入した。』

司

『校舎にはもう誰もおらず、静まり返っていた。』

司

『目当ての忘れ物も無事に見つかり、教室の鍵を返しに行こうとした時だった。』

司

『どこからともなく、美しい歌声が聞こえてきた。』

司

『不審に思い、声の主を探していると音楽室から声が聞こえてくる。』

司

『恐る恐る扉を開くと、そこには誰もおらず歌声もピタリと止んでしまった。』

司

『不気味に思いながらも、音楽室をあとにして再び職員室へ行こうとすると…』

司

『耳を劈くようなガラガラガラッと車輪が回るような音と悲しげな女性の泣き声が校舎に響き渡った。』

司

…というのが、3つ目の怪異だ。

彰人

うわ、なんか不気味。

類

怪異って感じだね〜

冬弥

(どこにでもあるような、普通の怪談話…)

司

さっ、行くぞ！

冬弥

…？

類

はーい、レッツゴー

冬弥

(部長が先頭じゃないんだな…)

彰人

あの人、部長のくせに怖がりなんだよ。

司

なっ！！う、うるさいぞ！

冬弥

ああ、なるほど…

司

怪異は好きだが、普通に夜の学校は怖いだろう！

類

えぇ？君、夜の学校に来るの何回目だっけ？

司

……10回以上？

彰人

いや、そこは慣れろよw

司

そもそも暗いのが怖いんだ！

冬弥

(賑やかだ…)

廊下

類

さて、音楽室はたしか…

•*¨*•.¸¸♬︎

冬弥

！

彰人

どした？

冬弥

いや…今何か聞こえて…

•*¨*• ¸♬ ¨*•.¸¸♪

冬弥

！！

冬弥

途切れ途切れだが…やはり、何か聞こえる、

彰人

なんも聞こえねぇけど…

類

もう少し進んでみようか。

•*¨*•.¸ ¸♬•*¨*•.¸ ¸♪

彰人

！

司

おお！今のは聞こえたぞ！

類

青柳くん、耳が良いんだね。

冬弥

えっ、まぁ…

冬弥

…

彰人

…おい、どうした？歩きづらいんだけど。

冬弥

す、すまない！ただ、少し…

彰人

…もしかして、怖いとか？

冬弥

…

彰人

へぇ？意外と可愛いとこあるじゃん。

冬弥

えっ？！

類

ふふっ、良かったね。司くん。怖がりさんが増えたよ。

司

冬弥！気持ち分かるぞ！普通に怖いよな！！

冬弥

ぁ、えっと、

彰人

怖いんなら別に後ろにいてもいいぜ。

彰人

ほら、早く行きましょ。

類

そうだね。司くん、進むよ〜

司

あ、ああ！

冬弥

(…やっぱり、カッコいい、)

•*¨* *•.¸¸♬︎•*¨*•.¸¸♬︎ •*

司

だ、段々歌声が近付いているな…

類

音楽室ももうすぐそこだよ。

冬弥

……

冬弥

(この歌…聞いた事があるような…)

彰人

青柳、大丈夫か？怖いんなら無理しなくてもいいけど。

冬弥

い、いや！大丈夫だ。東雲がいるから…

彰人

なんだよそれw

司

おお！お前ら仲良しだな！

類

ふふっ、司くんにも僕がいるから大丈夫だよ〜

司

確かにお前の背丈は隠れるのに最適だな

類

君が小さいだk

司

おい‪💢

類

ふふっ、ごめんね。

•*¨*•.¸¸♪.•*¨*•.¸¸♬

彰人

…ここっすね。

司

ああ……

類

よし、じゃあ…開けよっか。

司

まっ、待て！！まだ心の準備がっ

類

えいっ

ガチャ

司

う"わぁぁぁぁぁああああ"！？！？！

冬弥

っ？！？！

彰人

うるっさ？！

類

…鍵が掛かってるね。そりゃそうか。

司

はぁっ、はぁっ、び、ビックリした…

冬弥

(ビックリした……)

彰人

いや、アンタの声が1番怖いっすよ。

冬弥

…あの、鍵が掛かってるなら無理なんじゃ、

類

ふふ、鍵ならあるよね？司くん。

司

む、ああ。これな…

冬弥

…えっ、鍵？！何故？

司

先輩から譲り受けたマスターキーの複製だ。

彰人

普通に犯罪っすね

冬弥

え、えぇ……

冬弥

(この人たち…本当に大丈夫なのだろうか…)

類

よしっ、じゃあ今度こそ開けるよ。

司

よ、よよ、よし！次は大丈夫だぞ！！

冬弥

(本当に大丈夫なのだろうか…)

類

…

ガチャッ

カチッ

司

ギャァァアアアアア？！？！！？！

冬弥

ﾋﾞｸｯ

司

で、でで、電気が……っ？！？！

彰人

ああ、俺がつけました。

司

何故急につけた？！？！

彰人

え、暗かったから。

類

おや…そういえば、歌声が止んでしまっているね。

冬弥

あ…たしかに、

彰人

何もいねぇし…一応なんかいないか探してみますね。

彰人

音楽準備室とかいそーだし

司

お、お前に怖いという感情は無いのか？！

彰人

あんま無いっすね。

冬弥

(す、すごい…)

冬弥

(俺はここにいるだけで精一杯なのに…)

類

……

司

…おい、類。どこ見てるんだ？

類

…

司

な、何だ？！向こうに何かあるのか？！

類

…

司

る、類？！？！

類

ふっ、あははっw

司

なっ？！

類

ごめんごめん。何も無いよ。君の反応が面白くって…ﾌﾌｯ

司

おっ、お前……っ！！めちゃくちゃ怖かったんだからな！！？

彰人

センパーイ

司

どわぁっ！？！？

彰人

向こうも誰もいなかったっす。

司

お、おお、そうか…！！

冬弥

あの…話では、この後廊下に出たら車輪の音と泣き声がしたって言ってましたよね？

司

あ、ああ…

冬弥

…

司

出たくない………ｯ！！！！

彰人

えぇ……

類

ふふっ、なら、怪異を鎮めるのはどうかな？

冬弥

怪異を、鎮める…？

類

人魚くんは例外だけど、遥くんのように怪異ってものは未練があってそこに留まっている事が多い。

類

その未練を断ち切ることは出来ないけど、慰めることなら出来るんじゃないかなって思ってさ。

彰人

んーと、よく分かんないっすけど、

彰人

とりあえず、なんかすればいいんすね？

司

しかし、何すればいいんだ…？

類

誰か、ピアノ弾けないかな？

冬弥

ピアノ？

彰人

あー、そういや青柳ってピアノ弾けたよな？

冬弥

えっ、、あ、ああ。一応…

冬弥

(覚えててくれたのか……)

司

ピアノ……

類

もしかして、君も弾けるのかい？

司

……ｽﾞｷｯ

司

い"っ……いや…分からん…

類

…じゃあ、青柳くん弾けるんだったよね？

冬弥

えっ、は、はい…

類

合唱曲の『COSMOS』って弾ける？

冬弥

あっ、それなら多分…

彰人

あー、なんかそれ中学ん時歌った気が…

彰人

あっ、思い出した。そん時の伴奏って青柳だっけ？

冬弥

あ、ああ。よく覚えてるな。

司

しかし…何故その曲なんだ？

類

さっきから聞こえてきた歌が『COSMOS』だったんだよ。

冬弥

(ああ、だから聞き覚えがあったのか。)

類

怪異さんも、折角なら伴奏ありで歌いたいよねぇ

司

そ、そうなのか…？

冬弥

えっと…とりあえず、弾けばいいんですよね？

類

うん。お願いできるかな？

冬弥

はい。やってみます。

🎼.•*¨*•.¸¸🎶🎼.•*¨*•.¸¸🎶

冬弥

(正直不安だったが、意外と覚えてるな…)

冬弥

(あの時は…たしか前奏で、歌い出しが中々揃わなかったっけ、)

冬弥

(ああ、たしか、「みんなが揃わないのは伴奏が悪い」って言われた時も、東雲が助けてくれたんだったか…)

🎼.•*¨*•.¸¸♬•*

冬弥

(次、歌い出しの…)

♪夏の草原に〜

冬弥

？！

♪銀河は〜高く〜歌う〜

冬弥

(う、歌声？！それも、女性の…)

冬弥

(いや、動揺するな。伴奏は続けなければ…)

•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪

♪胸に手〜を〜当〜てて〜

♪風を感じる〜

司

う、歌声が聞こえるぞ…

彰人

姿は見えないっすけど…これが例の怪異っすかね。

類

うん…

🎼.•*¨*•.¸¸♬🎶•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪

🎶•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪

♪光の声が

♪天〜高く聞こ〜える〜

♪君も星〜だよ〜

♪みん〜な〜み〜んな〜

•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪

🎼.•*¨*•.¸¸🎶🎼.•*¨*•.

〜♬.

冬弥

(終わった……)

…ありがとう。

冬弥

！？

声がした方を見ると、車椅子に据わった少女がいた。

冬弥

なっ……

少女の顔に生気はなく、よく見ると下半身が透けている。

冬弥

(こ、これが…もしかして、か、怪異…？！)

ずっと…1人で歌ってたの、

…素敵な伴奏、ありがとう。

そう言うと、少女は再びどこかへ消えてしまった。

冬弥

……？！？！

類

…くん！青柳くん！

冬弥

？！

類

大丈夫かい？

冬弥

えっ？

司

演奏が終わった途端に倒れたんだぞ！

冬弥

え？？

彰人

頭打ってねーか？大丈夫か？

冬弥

あ…

冬弥

し…少女に、会いました、

彰人

マジで頭打ったのか…

司

何？！それは大変だ！！！

司

類！救急車だ！！

類

いやいや、2人とも落ち着きなよ。

類

少女って…もしかして、車椅子に乗った？

冬弥

は、はい。

類

なるほど…例の怪異さんに会ったんだね。

冬弥

お礼を…言われました。伴奏を、ありがとうって…

彰人

…ま、青柳が言うなら本当か。

司

俺達には何も見えなかったが…

司

えっと、怪我は無いんだよな？

冬弥

は、はい。特に何も。

司

なら良かった！

司

さて…レポートや反省は明日だ！今日はもう遅いし、とりあえず帰るぞ！

彰人

はーい。

冬弥

は、はい。

帰路

冬弥

(夢……なのか？)

彰人

実感湧かないって顔してんな。

冬弥

！

彰人

お前、会ったんだろ？音楽室の怪異に。

冬弥

あ、ああ。けど…夢かもしれない、

冬弥

なんだかまだフワフワしていて…正直、今も現実なのかどうか…

彰人

ふーん…

彰人

頬つねってやろうか？

冬弥

あぁ、頼む。

彰人

よっしゃ任せろ

冬弥

……痛"っ！？

彰人

あ、悪い

冬弥

い、いや。頼んだのは俺だから…

冬弥

…少し目が覚めた気がする。

冬弥

ありがとう、東雲。

彰人

どういたしまして

彰人

明日は多分レポートと反省会だけど、青柳どうする？

冬弥

俺は…

冬弥

行ってもいいだろうか？

彰人

お、マジで？じゃ迎え行くわ。

冬弥

え？！そ、そんな毎回いいのか？

彰人

どうせ部室行くのにB組の前通るからさ。

彰人

あ、俺こっちだ。じゃ、また明日な。

冬弥

あ、ああ！また明日…！

冬弥

(…本当に、夢みたいだ)

続く

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寧々ちゃんかな？！

面白そう！見てみよ！→え？何これ作者様天才か？←ｲﾏｺｺ！

最高私もその部入りたいお化けとか怪異とかよくわからん現象大好き続きが楽しみ♪です

あかまる🍓🐾໊

プロフィール

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