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た ん ぺ ん し ゅ う 𓂃

1 - 復縁×渡辺翔太

♥

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2020年03月12日

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貴方が居なくても生きていけるって世界ではなく

貴方が居ないと生きていけないって幻を

一秒でいいから見てみたかった。

でもそれは結局幻で、

私は貴方が居なくても生きていけるのが現実だった。

もう届かないであろう相手を思いながら

毎日つけてる日記にペンを走らす。

2年前に別れた恋人の翔太。

恋人の関係はうまくいってた。

はずだった、。

はずだったんだ……、。

翔太

○○…話あるんだけど

○○

ん?なに?

翔太

別れよ、俺ら。

○○

え…何言ってんの?

○○

またいつもの冗談?

翔太

違う、もう別れよ、

翔太

もう無理、限界。

○○

なんで?何がダメだった?

○○

ちゃんと言って?

翔太

何がダメとかじゃねえよ。

○○

言ってくれなきゃ分かんない、

○○

治すことだってできな…

翔太

直さなくていい、

翔太

もう終わりだから。

いつまとめたか分からない荷物を持って

別れる理由を言わずに出ていった。

別れてから数日間

食事も喉を通らず、

睡眠も取れなかった。

翔太とどこかですれ違った分岐点。

自分の中で一生懸命探したものの、

答えは見つからなかった。

2年経った今、

あの頃を思い出して泣く事は無い。

翔太と別れてから

別の男性とも御付き合いした。

でも、何故か長くは続かなかった。

普段飲む事が無いような高級のワインを少しずつ喉に通す。

翔太と別れてからも、

記念日にワインを飲む癖が抜けない。

私の目の前で

「うわっ!しぶ!」と顔を歪ませて飲む翔太の残像が浮ぶ、。

そんな時 ガチャと玄関から音が聞こえた。

時刻は深夜2時半。

訪問者が来る時間では無い。

恐る恐る玄関を覗けば、

こじ開ける勢いで音を立てるドアノブ。

外を覗くと鼻を真っ赤にした翔太がぽつんと立っていた。

翔太

○○ー?

翔太

居ねーの?居るなら開けて!

インターホン越しに 懐かしい声が聞こえて

涙目になってしまう。

ずっと好きだった人が

ドアを1つ挟んで名前を呼ぶ。

ゆっくりと鍵を回しドアを開けると

2年前より少し大人になった彼。

翔太

居たぁ(笑)

翔太

久しぶり、

○○

……久しぶり、急に何?

翔太

お前に用があって来たんだけど、

○○

用って何?

翔太

とりあえずさみぃから家入れてくんね?(笑)

翔太

2年しか経ってないのにすごい懐かしいわ(笑)

○○

何か呑む?

翔太

ワイン呑んでたんだ。

○○

急に呑みたくなっちゃって、

翔太

俺も貰っていい?

○○

うん…、

○○

ワイングラス持ってくるね。

リビングのソファーに彼が腰掛けたのを確認してグラスを運ぶ。

翔太

ん、乾杯。

○○

……乾杯

翔太

うわ、しぶ!!

あの頃と同じ反応をみて吹き出す私

翔太

……、んだよ、

○○

変わってないなって…翔太。

翔太

俺は相変わらずガキです(笑)

○○

そこまで言ってないよ(笑)

翔太

なんか…懐かしいわ(笑)

○○

そうだね(笑)

○○

翔太の笑い方も変わんないし

○○

こういう小競り合いしたよね(笑)

翔太

まじでな(笑)

お互いに何か話すわけでもなく、

聞くわけでもなく、ワインを開ける

煙草に火をつけた私を見て 彼が口開いた。

翔太

やっと目の前で本物見れた。

○○

……何が?

翔太

やっぱり綺麗だよな、

○○

ん?

翔太

○○が煙草吸う姿って。

○○

何言ってんの…、

翔太

毎日夢に出てきたんだよ、

翔太

その姿が、

○○

へえ、、、

翔太

綺麗だよ、やっぱお前は

○○

振ったくせによく言うわ、

私が呆れた様に言えば、

唇を噛み締める彼。

翔太

今 彼氏は?

○○

居ない、

翔太

俺と別れてからずっと、?

○○

居た時もあったけど

○○

長く続かなかった

翔太

なんで、

○○

知らない、

翔太

俺は居なかったよ、

翔太

○○と別れてから1回も。

○○

へえ、、超意外。

○○

なんで、???

翔太

別れた時から

翔太

迎えに行くつもりだったから。

○○

えっ、

翔太

本当は別れたくなかった。

○○

え 振ったの翔太だよね?

翔太

嫌いになった訳じゃない

○○

は、?

翔太

どんどん仕事が忙しくなって

翔太

そんときに言われたんだ。

翔太

仕事か、お前かどっちか選べって

○○

…………

翔太

すげえ悩んだよ、

翔太

仕事はやっと掴んだ夢でチャンスだったし、

翔太

でも仕事頑張れたのはお前が居たからだし、

翔太

すげえ悩んだ。

○○

ん………、

翔太

けどメンバーに言われた。

翔太

今は仕事を選ぶべきだって、

○○

そっか、

翔太

お前の事は落ち着いてから

翔太

もう一度本気で自分に振り向かせればいいって、

○○

へえ……、

翔太

俺より年下だし、

翔太

お前を絶対守らないといけないし、

翔太

胸張れるようになりたかった。

翔太

仕事でも、プライベートでも、

私の目を見て心境を語る。

翔太

でも○○が居ないと

翔太

俺、仕事しかなくて……、

○○

…………

翔太

帰って来ても癒されなくて

翔太

大好きな声も無い。

翔太

辛くてもハグしてくれる腕ないし

翔太

だからお前に早く会いたくて無我夢中で仕事した。

○○

うん、、、

翔太

…で、今日迎えに来たんだけど、

煙草を消して彼に聞く。

○○

、、ついたの?

翔太

はっ?

○○

私を捨ててまで欲しかった

○○

自信はついたの?

翔太

ついたよ、、、

○○

そっか、

翔太

今の俺は少なくとも

翔太

昔の俺よりお前を幸せに出来る

○○

別に幸せにして欲しいなんて

○○

私は思ってなかったけどね、(笑)

翔太

えっ、、

○○

傍に居て欲しいとしか思って無かったよ?(笑)

わたしが困った様に笑えば

彼に強く腕を引かれた。

気がつけば

懐かしい温もりと香りで包まれていた。

翔太

待たしてごめん、

翔太

1人にしてごめん、

○○

翔太…、

翔太

もう離さないって約束するから。

翔太

ずっと傍に居るから。

○○

私達別れてるじゃん

翔太

やり直そ、もう1回

○○

ねえってば…、

翔太

帰って来い、俺のとこ。

翔太

頼むから帰って来て。

○○

……しょおーたー

翔太

俺、お前を迎えに行く事しか考えてなかったから。

○○

ねえ翔太、私ね、

○○

翔太が居なくても生きていけたよ

翔太

……

○○

でもね、、

○○

ベットの端にある毛布を見る度

○○

翔太が寝っ転がってゲームしてるところの残像見るし、

○○

記念日にワイン飲めば

○○

渋いって顔を歪ませて飲む翔太が浮かんできちゃうの。

○○

この家の至る所に翔太が居て、

○○

誰かと付き合っても

○○

その人の中で翔太を探しちゃう

○○

おかしいでしょ??

翔太

○○……、

○○

……、

○○

翔太が居ない世界は私には生きづらかったよ……、

名残惜しく離れたその温もりが

ソファから降りて膝まづく。

翔太

遅くなってごめん、

翔太

もう一度

翔太

同じ日からやり直させて下さい

彼から差し出されたのは

無くしたはずの ピンキーリングが光っていた。

貴方が居ないと生きていけない幻は見れなかったけど

貴方が居ないと 生きづらい世界を見せてくれた彼と

私は同じ日付から、

もう一度隣で歩き出す。

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