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フウリンの預言者

第19話 - 第十八話

103

2024年09月29日

#ウィンドブレーカー

#てんせい

ヲタク

椿野

そうだおじいちゃん！

椿野

今度アタシとデートしよ！

桜

お前誰にでもそれ言うのな

桜

そんなデートって軽々しいものなのかよ

蘇枋

桜君って硬派なんだね

桜

ああ！？ど...どういう意味だ！

零

まぁまぁ...

椿野

あったかくなってきたしおしゃれしてさ

椿野

喫茶店でも映画館でも

椿野

ほらあのグレーの帽子とかどう？

椿野

一昨年お花見の時着てたみたいな

椿野

ライトベージュのジャケットと

椿野

ピンクのネクタイとかで会わせてさ

零

(めっちゃ詳しい...)

零

(私ファッションとか無頓着だからなぁ)

椿野

あのお花見の時の二人最高だったなー

椿野

桜の木の下でおしゃれな二人が並んでるだけで

椿野

もう映画のワンシーンみたいで...

零

へ～(^^)

零

(ロマンチックだなぁ)

伊藤さん

ほめすぎだよ椿ちゃん

楡井

ご夫婦でおしゃれが好きだったんですね

蘇枋

ステキですね

零

だからたくさん服があったんですね

楡井

たくさん？

零

ここに来るときにちらっと見えたんです

零

奥の部屋にたくさん服が置いてあったんです

伊藤さん

そうそう

伊藤さん

ボクの奥さんがもともとおしゃれな人で

伊藤さん

話を会わせたり振り向いてほしくて頑張ってたら

伊藤さん

ボクもはまってしまってね

伊藤さん

最初の頃プレゼントにワンピースを贈ったんだけど

伊藤さん

それがチカチカするほどの花柄でね

伊藤さん

それでも奥さんは小物やら靴やらうまく合わせて

伊藤さん

しっかり着こなしていたよ

椿野

その話も好きよ

椿野

ずーっと長いこと着てたんでしょ

椿野

おばあちゃんめっちゃ気に入ってるじゃん！

伊藤さん

......そうだといいんだけどね

零

......

椿野

ええ！？そうに決まってるじゃない！

伊藤さん

いつもニコニコしている穏やかな人だったけど

伊藤さん

あまり多くを語る人じゃなかったから...

零

(蘇枋さんみたいな人だったのかな...)

伊藤さん

それでも

伊藤さん

彼女と過ごした時間は幸せだった

伊藤さん

ボクは...ね...

零

......

楡井

とても素敵な関係だったんですね

椿野

......

椿野

じゃあおじいちゃんまた来るわね

伊藤さん

うん

零

お邪魔しましたー

伊藤さん

君の目を見たせいかな

桜

？

伊藤さん

奥さんのことたくさん思い出せて楽しかった

伊藤さん

ありがとう

桜

！

桜

べ...別にオレはなにもしてねぇ...

零

(ツンデレ桜さんが可愛すぎる件)

零

(良きかな(*´∇｀*))

ちょっと飛ばすね

椿野

おじいちゃんが楽しい時間を過ごせるなら

椿野

なんでもする

蘇枋

......どうして...そこまで？

零

......

椿野

おじいちゃんとおばあちゃんは

椿野

アタシの恩人なのよ...

椿野

愛してくれたの

椿野

ありのままのアタシを

零

......

椿さんの過去編

漫画で見てみてね！

椿野

アタシ...怖かったの

椿野

人と違うことでひとりぼっちになるのが

椿野

でもあの二人は

椿野

ありのままのアタシを受け入れてくれた

椿野

好きだと言ってくれた

椿野

もう一人じゃないって思った

椿野

好きなものを好きって言えるようになった

椿野

だから今度はアタシの番

桜

......

零

ｽﾞｽﾞｯ...ｽﾞﾋﾞｯ...ｸﾞｽ

楡井

ｽﾞﾋﾞｯ...ﾋｯｸ

桜

うお！？

椿野

だ...大丈夫？

零

すみません...感動しちゃって...！

楡井

ｽﾞﾋﾞｯ...

楡井

おじいさんが楽しい時間を過ごせるように

零

なにに悩んでいるか見つけるために

オレ/私たちも協力します！

椿野

......え...いいの？

楡井

もちろんです！

楡井

ですよね蘇枋さん！

蘇枋

そうだね

零

桜さん！

桜

！

桜

...いつだよ......

椿野

え？

桜

次行くのいつだよ

椿野

きゃーもーみんないい子！

椿野

好き！好き！ちょー好き！

零

(私今推しにハグされてる！？)

零

(おい前世の私よ見ているか！？)

零

(私は世界一の幸せ者だぞ！)

椿野

よーし善は急げ！

椿野

明日行くわよ明日！

明日！？/3人

零

はーい！

次の日

椿野

おじいちゃーん

蘇枋

本当に昨日の今日で来ちゃったね

楡井

オレ...なにも考えられてません...

桜

......

零

まぁ大丈夫ですよ

零

(ほとんど蘇枋さんが解決するし)

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞｯｼｬｰﾝ

零

Σ(O_O；)

椿野

おおじいちゃん！？

楡井

お...おじゃまします

椿野

大丈夫！？おじいちゃ...

ｺﾞﾁｬｱ

伊藤さん

あぁ椿ちゃんいらっしゃい

伊藤さん

驚かせてごめんね

蘇枋

わー大変だ

零

ケガはありませんか？

椿野

ど...どうしたのこれ

伊藤さん

いやーアルバムをね

伊藤さん

引っぱり出したらなだれが起きちゃって

椿野

えアルバム！？見たい見たい

零

(奥さんの若かりし頃の姿！)

伊藤さん

ボクも昨日みんなと奥さんの話したら

伊藤さん

久しぶりに見たくなってね

椿野

早く片付けてみんなで見ましょ！

伊藤さん

はいはい

零

(私も見たいっ！)

零

ｼｭﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

椿野

ｼｭﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

はや！/3人

伊藤さん

んでこっちが海に行った時の写真

椿野

おばあちゃんわかーい

零

(可愛い～っ)

零

(すごいおしゃれ✨)

伊藤さん

こんときのワンピースがボク大好きだったんだ

伊藤さん

歩くと布がふわっとして

伊藤さん

奥さんの雰囲気にぴったりでね

零

わあっ...✨

零

(どれも雰囲気違っていいなぁ)

零

(写真に夢中↑)

椿野

でもこれ...

椿野

ほとんどおばあちゃんだけね...

椿野

こちらをちゃんと向いてないのも多い...

伊藤さん

奥さんあまり写真に写るの

伊藤さん

好きじゃなかったんだ

椿野

え！？そうだったの？

伊藤さん

カメラを向けてもそっぽ向いちゃうし

伊藤さん

でも素敵だから残しておきたくて...

伊藤さん

隠し撮りみたいな？

零

(...盗撮？)

椿野

じゃあ二人で撮った写真1枚もないの？

椿野

せめて結婚式のとか...

伊藤さん

あぁそれなら寝室にあるよ

伊藤さん

結婚式のじゃないけど...

椿野

なんだあるんじゃん見たい見たい！

零

(あの写真か...)

椿野

唯一の二人の写真って

椿野

相当特別っぽいわよね

椿野

新婚旅行かしら

蘇枋

海外とかですかね

楡井

絵になりそうですね！

零

きっとすごく素敵なものですよ！

伊藤さん

お待たせこれだよ

椿野

えっこれそこの庭！？

伊藤さん

そうだよ

桜

ゴブふ

零

あっ......

！？/3人

伊藤さん

？

桜

ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ

伊藤さん

はいはいティッシュ

伊藤さん

むせると辛いよねボクもよくやるよ

楡井

そんな驚くような写真でしたか？

零

楡井さん

零

桜さんは驚いたんじゃありませんよ(^^)

楡井

え？

椿野

あ...もしかして桜...

椿野

この写真を見て

椿野

恋愛センサーが反応したとか？

桜

！

桜

う...うるせー

桜

ただカステラが気管に入っただけだ！

蘇枋

その割には顔赤いのひかないね

桜

～～～～～～っ

零

あははっ

伊藤さん

？

椿野

おじいちゃんこの子ね

椿野

恋愛オーラっていうの？

椿野

そういう雰囲気感じると赤くなっちゃうんだって！

伊藤さん

そうかいそうかい

桜

ばっ

伊藤さん

奥さんの前ではデレデレなの

伊藤さん

よくみんなに言われてたから

伊藤さん

ボクはわかりやすいんだと思うよ

椿野

ねぇ桜

椿野

この写真あんたはどんなふうに見えたの？

桜

ど...どんなって別に...

零

(^^)

桜

う...嬉しそう？楽し...そう？

桜

あーあれだ...

桜

ばあさんが

桜

梅宮と話してるつ...椿野に似てんだわ

零

んふっ

椿野

え！？え！？やっやだー

蘇枋

わー真っ赤だー

零

かわいー

楡井

やりますね

桜

んだよ...

椿野

アタシこんな可愛く見えてた！？

椿野

もーカステラあげちゃう！

椿野

はぁー恥ずかし！

椿野

おじいちゃんあのね梅宮っていうのは

椿野

ほらいつも話してる...アタシの好きな...

伊藤さん

......

椿野

...？

零

(*´ー｀*)

伊藤さん

ﾎﾞﾛﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

椿野

お...おじいちゃん！？どうしたの？

蘇枋

桜君...

楡井

桜さんのせいなんすか？

桜

オ...オレ！？

零

いえ...違うと思いますよ

伊藤さん

本当に...そう見えるかい？

椿野

...？なんでそんなこと

伊藤さん

......一人になってから不安だったんだ

伊藤さん

ゆいさんはちゃんと幸せだったのかなって

椿野

え！？

零

......

伊藤さん

ボクは彼女が大好きでとても幸せだったけど

伊藤さん

見合い結婚だったし

伊藤さん

ゆいさんはあまり

伊藤さん

思ってることを口にする人じゃなかったから

伊藤さん

ゆいさんはどうだったんだろうって

零

(ずっとそれだけが不安だったんだろうな)

椿野

そんなこと

伊藤さん

二人でいる時はそんなに気にならなかったけど

伊藤さん

一人になると

伊藤さん

そんな不安ばかりが大きくなってね...

伊藤さん

でも...そうか...そう見えるか...

伊藤さん

少しほっとしたよ...

零

......

蘇枋

あの...

蘇枋

ちょっと気になってんだですが

蘇枋

聞いてもいいですか？

伊藤さん

？

蘇枋

その写真どういったものなんですか？

伊藤さん

え？

蘇枋

その写っているハナミズキ

蘇枋

昨日おじゃました時から気になっていたんです

蘇枋

花の咲かない木で

蘇枋

お庭全体が作られているのに

蘇枋

あの木だけ浮いてるなって...

蘇枋

その木の前で撮られてたので...

楡井

浮いて...ますか？

桜

木が浮くわけねーだろ

零

そう意味じゃないですよ...

零

(さすが天然...(？))

伊藤さん

ああ...よく気づいたね

伊藤さん

庭はボクの趣味で

伊藤さん

ゆいさんには

伊藤さん

なにも言われたことなかったんだけど

伊藤さん

急にゆいさんが

伊藤さん

ハナミズキを植えるって言い出したんだ

伊藤さん

普段は嫌がるのに植えた後

伊藤さん

なぜか二人で撮ろうって言ってきてね

伊藤さん

この写真はその時のものなんだ...

零

......

伊藤さん

当時は

伊藤さん

ボクの趣味に興味を持ってくれたって

伊藤さん

舞い上がっちゃってね...

蘇枋

おじいさん

蘇枋

ハナミズキを植える前

蘇枋

おばあさんとなにかありませんでしたか？

零

......

蘇枋

なにか心当たりありませんか？

伊藤さん

んー...

蘇枋

どんな些細なことでも構いません

伊藤さん

......強いて言うなら...

伊藤さん

とても恥ずかしい思いをしたから

伊藤さん

覚えてることがあるんだけど

伊藤さん

素敵だっていうのはいつも言ってるけど

伊藤さん

振り向くくらいなんて...

伊藤さん

構ってもらえなくて拗ねてるみたいだなって

伊藤さん

後になって恥ずかしくなっちゃってね

伊藤さん

でも今思うと

伊藤さん

その時から不安だったのかもしれないなぁ

零

......

伊藤さん

まぁその時もゆいさんはなにも言わなかったし

伊藤さん

木を植えたのも

伊藤さん

気まぐれだったのかもしれない

伊藤さん

今となってはわからないけどね

伊藤さん

もっと色々と聞いておくんだったよ

蘇枋

いや...

蘇枋

おばあさん怒ってたみたいですよ？

楡井

！？

桜

！？

零

ふふっ

伊藤さん

ど...どういうことだい？

蘇枋

ハナミズキですよ

蘇枋

おばあさんが植えた

伊藤さん

？

蘇枋

ハナミズキの花言葉は

蘇枋

「永続性」「華やかな恋」

蘇枋

そして

‛‛Am I indifferent to you ?’’

蘇枋

‛‛あなたに関心がないとでも？’’

蘇枋

ハナミズキを植えたのは

蘇枋

少しいじわるなおばあさんの

蘇枋

反論だったんじゃないでしょうか

椿野

なにもわかってないのね...おじいちゃん

椿野

本当におばあちゃんのことわかってない

椿野

アタシに好きなものを

椿野

好きでいていいって教えてくれた人が

椿野

好きじゃない人と一緒にいるはずないじゃない

伊藤さん

......椿ちゃん......

楡井

オレも

楡井

昨日と今日の話しか聞いてないですけど

楡井

そんなふうに楽しく

楡井

自分のことを話してくれる人が傍にいてくれたら

楡井

オレだったら幸せです！

伊藤さん

...っ

楡井

そ...そうですよね...桜さん！

桜

オ...オレ！？

桜

オ...オレにはよくわかんねぇけど...

桜

どうでもいいヤツに

桜

そんな顔はしねぇんじゃねぇか？

零

女性というのは

零

自分の思っていることをうまく伝えられない

零

ちょっと恥ずかしがり屋な生き物なんですよ

零

だからきっとゆいさんも

零

言えなかっただけで

零

幸せだったと思いますよ(*´∇｀*)

伊藤さん

......そう...だね...

伊藤さん

ありがとねみんな...

伊藤さん

本当にありがとう

伊藤さん

ゆいさんごめんね...

伊藤さん

でもボクが悪いとはいえこれが反論か...

伊藤さん

気づかせるつもりもなかったんだろうが

伊藤さん

どこまでも君はおしゃれなんだなぁ

伊藤さん

本当に敵わないよ

はい！いかがでしたか？

いやー主的には結構いい感じだと思...

零

主？

......ナンデショウカ

零

私の出番めっっっちゃ少なかったんだけど？

零

しかもなに？

零

最後の私のセリフの無理矢理感

零

これじゃあ漫画読んでるのとあんまり変わんないじゃん

だって入り込む隙が無さすぎてですね...

常にどこかに入れようとはしてたんですが...

どこにもそんな隙ありませんでした

本当に申し訳ない🙇💦💦

零

次からちゃんと入れてよね

ﾊｲ...ｶﾞﾝﾊﾞﾘﾏｽ...

皆さんこんなダメダメ作品ですが

♡とフォローを押していただくと

嬉しいな～なんて...ｱﾊﾊ

次は大丈夫だと思いますんで！楽しみにしててください！

零

それじゃ

おつむぎ👋/2人

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