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俺の......俺の隣に美少女が居るのだ。
ランクを付けるならばS級、S級美少女だ。
その辺の女優やアイドルよりかはかなりの美形、可愛い。
清楚な黒髪は腰くらいまで伸びており、まるでお姫様みたいだ。
でも彼女、少し驚いている?そして涙を流してはないが、少し目が潤っていた。
彼女が来た途端、さっきまで話していた生徒全員が彼女を見ていた。
紗倉有栖
八神晴人
驚いた、彼女は俺の名前を知っていた。
多分出席番号が隣だったからだろう、彼女の名前は確か......
八神晴人
無意識に名前を声に出してしまった。
すると彼女は驚いた様子で、少し笑って。
紗倉有栖
そう言った。
言い間違えでもしたのだろうか?多分彼女は『知ってるんだ』と言おうとしたんだろう。
八神晴人
紗倉有栖
俺と彼女が話しているのを見て、周りの男子生徒の目は鋭くなっていた。
それと同時に恋に落ちたような目をしている。
恋愛経験が全く豊富ではない俺でも分かる。
美少女に恋をするのは分からなくもないが、現実的に考えてそれは不可能だ、まず競争率が高すぎる、それともう一つ、もし美少女と付き合ったら命の保証はないからだ、現に今俺はクラスの男子生徒からいつ殺められてもおかしくないような目で見られている。
話してるだけだよ、ほんの少し、本当に少し話しただけでこれだよ?
もし付き合ったりなんかしたらどうなることやら。
だから俺は平和に平穏に高校生活を送るため、あまり可愛い子には関わらないことを決めた。
刹那、予鈴と共に美人な教師らしき人が教室に入ってきた。
美人教師らしき人は黒髪ロングで、紗倉さんよりも少し長い。
美人教師らしき人は教卓の前で止まり。
一之瀬朱里
そう声をかけた。
一之瀬朱里
先生は最後の一言を可愛らしく言うと、周りの男子生徒はまたしても恋に落ちたような目をしていた。
また少し周りがザワついていた。
先生に恋をする生徒なんて本当にいるんだな。
一之瀬朱里
そう先生が言うともっとザワついた。
俺も心の中では悶絶している。
自己紹介だと......俺に紹介できることなんて名前と性別と推しキャラくらいしかない、自己紹介はみんな特技や趣味を言ったりするだろうが俺には特技なんでないし、趣味なんてアニメ鑑賞である。
そもそも俺の特技がたとえなんだろうが実際みんなは「ふーん」「へー」としか思わないんだ。
これはつまり普通に考えて自己紹介は名前だけで良いと言うことだ、もっと言うと自己紹介すら要らないのである。
だがそんなことはお構い無しにどんどん順番がまわってきている。
順番的に俺は最後、なんでよりによって俺が最後なんだよ。
そして徐々に順番がまわってきて、紗倉さんの順番になった。
紗倉有栖
最後に紗倉さんは満面の笑みを見せた。
正直めっちゃ可愛い。
生徒
生徒
そんな会話が聞こえてきた。
確かに可愛らしい名前だ。
てか紗倉さんなら今日中にみんなと仲良くできると思う。
見てみろ周りの男子生徒を......親には絶対見せられない顔してるぞ。
一之瀬朱里
八神晴人
一之瀬朱里
いつの間にか俺の番までまわってきていた。
八神晴人
教室には小さく、乾いた拍手が響いたか響いていないか微妙だけど多分響いてる。
この瞬間をもって俺のぼっちが確定した。
最初の自己紹介で今後の人間関係がどうなるか決まる。
分かりやすく言う。運動部に入る男子と帰宅部の男子、どちらが輝いて見える?勿論言葉だけで聞いた時だ。
答えは先行。
そんな大事なイベントで俺は失敗した。
今日は初日という事もあり午前中で学校が終わった。
生徒
生徒
生徒
初日から紗倉さんは大人気だな。
勿論俺はぼっち、一人で帰宅する。
紗倉有栖
生徒
紗倉有栖
どうやら紗倉さんはお誘いを断ったらしい。
初日から青春を謳歌してるような会話しやがって、俺は初日から一人だぞ、いや初日だから一人で正解なのである、そう思いたい。