コメント
4件
みんなのお願い事が普通にめっちゃ感動✨️(🍍くん以外だけどwww) ☔️ちゃん!🌸📢は確かに織姫と彦星だよ!!((( 早く🌸くんの記憶が戻るといいなぁ 投稿ありがとうございます!!続き楽しみにしてます!!!
感想:神
主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
主
主
主
第87話『七夕の願い』
こさめ
こさめ
朝からこさめの声が部屋中に響いた。
まるで子どものようにキラキラした顔で、手にはどこからか持ってきた笹の枝。
なつ
なつ
なつがいつも通りの声で制したが、その口調に呆れ半分、笑み半分が混じっている。
こさめ
こさめ
こさめ
なつ
そう言いながらも、なつは完全に止める気はなかった。
むしろ、こさめの楽しそうな顔に釣られて口元が緩んでいる。
みこと
みことが穏やかに微笑むと、すちが静かに机の引き出しを開けた。
すち
すち
すち
差し出されたのは、少し折れ目のついた色とりどりの短冊の束。
みこと
みことが苦笑する。
こさめ
こさめが感心している間に、なつは腕を組んで「……まぁ、やるか」と渋々腰を上げた。
そして、らんもその様子を見て笑った。
らん
らん
その声に、みんながほっとしたように笑顔を返す。
笹の葉を真ん中に置き、六人は思い思いにペンを取った。
紙の上をペンが滑る音だけが、部屋に静かに響く。
こさめ
こさめが一番に手を挙げた。
短冊には丸い字で――
沢山の人を笑顔に出来ますように!
それを見て、みことがくすっと笑う。
みこと
みこと
みことも短冊を掲げる。
みんなが健康で、楽しく過ごせますように!
なつ
なつがからかうように笑いながら、自分の短冊を吊るした。
ダンス練が無くなるかもっと簡単にしてください
みこと
みこと
みんなが笑い声を上げる。
すちはそんな空気の中、静かに短冊を吊るした。
これからも、この場所を守れますように
短い言葉に、けれど深い想いが詰まっていた。
そして、残ったのはらんといるま。
らんは少し迷った末に、ペンを取って短冊にそっと文字を刻んだ。
みんなの記憶を取り戻して、また笑えますように
その文字を見つめる瞳は穏やかで、優しく、どこか寂しげだった。
一方で、いるまも静かにペンを走らせていた。
ペン先が少し震えており、所々滲んでいた。
らんの記憶が早く戻りますように
ふとした拍子に、その短冊が風でひらりとめくれ、らんの目に入った。
らん
その一言に、いるまの肩がぴくりと揺れた。
しばらく黙っていたが、やがて小さく息を吐いて呟く。
いるま
視線を落とすいるまの横顔を見て、らんはふわりと笑った。
らん
らん
その笑顔は、曇りのない柔らかい光のようだった。
その瞬間、いるまの表情も少しだけ緩んだ。
そんな二人のやり取りを見ていたこさめが、にやっと笑う。
こさめ
なつ
なつが呆れたように笑うが、すちとみことも苦笑しながら頷いた。
すち
みこと
みこと
そんな温かい空気が、部屋いっぱいに満ちていった。
誰もが、今この瞬間だけは笑っていた。
らんの記憶の欠片が戻るたびに深まっていく絆。
それは、確かに“織姫と彦星”の再会に似ていた。
夜。
窓から見える星空は薄曇りに隠れ、それでも数えるほどの星が瞬いている。
静かな部屋の中、笹の葉が風に揺れて小さく音を立てた。
らんはベランダに出て空を見上げていた。
いるまも後ろから静かに歩み寄る。
らん
いるま
いるま
らんが横を向くと、いるまの横顔が月明かりに照らされていた。
らん
いるま
らん
らん
短く、それだけ。
でも、それで十分だった。
いるまは目を細めて、小さく笑った。
いるま
いるま
二人の影が、夜風に溶けて寄り添うように揺れた。
その頃、部屋の隅。
月明かりに照らされて、らんの影といるまの影が静かに対峙していた。
らんの影
らんの影が、くすくすと笑う。
いるまの影
いるまの影が、静かにそう呟いた。
その言葉に、らんの影は満足そうに頷いた。
らんの影
らんの影
そして、ふたりの影がゆっくりと重なり合い、夜の闇に溶けていった。
第87話・了
主
主
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡150
主
主