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コメント
4件
続き待ってます!この話大好きです!応援してます!!
窓からこぼれる朝の光が、静かな病室をやわらかく照らしていた
白いシーツの感触。かすかに鼻をくすぐる薬草の匂い。そして、遠くから聞こえる誰かの話し声。
……りんねちゃん……!
目を覚ませ……!お願いだから……!
うっすらとまぶたが開く。
眩しい朝の光。白い天井。
そして、顔のすぐそばに――炭治郎と善逸の泣き顔と伊之助の顔があった。
伊之助
炭治郎
善逸
ふたりは一斉に感極まり、涙をぼろぼろ流しながらりんねの手をつかむ。
善逸
善逸
善逸は変な泣き声を上げながら布団に突っ伏して、炭治郎はぐっと奥歯を噛みしめながら、りんねの手を両手で優しく包む。
炭治郎
りんね
声がかすれていた。でも、確かに出た
その瞬間、
バァンッ!!
突然、勢いよくドアが開く。
宇髄
部屋の空気が一気に派手になる
壁を反響する低音ボイス。ギラついた装飾。キラッキラに光る額当て。言うまでもない、音柱・宇髄天元の登場だった。
炭治郎
炭治郎が驚きつつ立ち上がると、善逸は「ドアの開け方が命に関わる!!」と叫びながら壁にしがみついた。
宇髄はまったく気にせず、どしどしとりんねの元へ近づいてくる。
宇髄
りんね
りんねがむくれて顔を背けようとしたそのとき――
ぺしっ
宇髄がおでこに軽くデコピンした。 ※宇髄にとっては軽く
りんね
宇髄
宇髄
炭治郎
その言葉に、部屋の空気が一瞬止まる
善逸
善逸があ然とした顔で言い、炭治郎がりんねと宇髄を交互に見る。
炭治郎
伊之助
「いやそこからかよ」と宇髄が伊之助にツッコむ
善逸
善逸
宇髄
宇髄はそう言って、どこか誇らしげにりんねの頭をポンポンと叩く。
りんね
宇髄
宇髄
宇髄
りんね
りんねはとぼけるように目を伏せたが、その瞳の奥には――宇髄だけが気づける、ほんの僅かな迷いがあった。
宇髄はそれを見て、真面目なトーンに切り替える。
宇髄
宇髄
りんね
真剣な表情でうなずくりんね
そして、宇髄にもう一度デコピンされる ※宇髄にしては軽い
りんね
そこに、再び禰󠄀豆子が「んん~!」と声を上げてりんねの胸の上でぐるぐる回る。
りんね
善逸
炭治郎
宇髄
不機嫌そうに宇髄が帰っていく
奥底で――誰もが少しずつ気づき始めていた
りんねが持っている「何か」に。