TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

私は生まれて14年間の間は裕福で何不自由なく暮らしていた。 この日々が毎日続く…いや永遠に続くと思っていた。だけど違った

警察

えー…ご両親が事故で亡くなりました

両親は夕方に出かけてから夜遅くまで帰ってこなかった。やっと帰ってきた!と思った瞬間数人の警察官が入ってきてそう告げられた

ちょうど中学3年生の時で受験勉強真っ最中の頃だった

如月三葉

お!おはよう!

如月四葉

おはよう…

次の日兄は何事もなかったかのような挨拶をしてきた

でも私はわかっていた。兄が隠れて泣いていたこと。それで朝、目が腫れていたこと。 兄は如月家の長男だから。そういうプレッシャーがあって私の前では一切泣かなかった。お葬式でさえ泣かなかった兄だ

兄は立ち直るのが早かったけど私は立ち直ることができなかった。 家族が亡くなっただけではなく当時付き合っていた彼氏にも浮気されていたことが発覚して最悪な結末を迎えて別れた。

バイトだけでは回らない家計が続きついには住んでいた家を出て家賃2万円の家に引っ越した

受験勉強なんか、はかどらないくらいの精神状態になってしまった。きっとうつ病になりかけていただろう。 兄は高校を通いながらバイトを掛け持ちして働いてくれた。その上家事までこなした。 料理、洗濯、買い出し、食器や掃除。 私が手伝おうとすると

如月三葉

いいよいいよお前は休め

いつもそう言った。兄は何でもしてくれて学校も休ませてくれた。

そして迎えた高校は都内でも偏差値が低いとの有名な「桜英高校」というところに入学した。

相澤先生

1年B組を担任します。相澤です、よろしく

最初は相澤先生のことを気に入りはしなかった。てか嫌いだった。問題児ばかりが入ると言われているこの学校を変えようとしない教師に心底腹が立った

友達ももちろんできなかった。てか友達になれるような人がいなかった。不良が多いのはもちろん性格の悪い奴らや校則を平気で破る奴とか色々

そのため毎日1人で登校して1人で帰宅していくっていう日々。だけどある日生徒対先生で面談することがあった

相澤先生

…如月は両親を亡くしているんだったな

そう両親の死を淡々と告げる口調にも苛立ってしまった。まるで家族との思い出を踏みにじられてるかのように

如月四葉

黙っていると

相澤先生

お前はもっと輝ける生徒だ

如月四葉

…?

相澤先生

中学生で親を亡くした悲しみは消えることはないだろう。トラウマになるか。でもそれを乗り越えられているお前は他の生徒よりも強い。

相澤先生

色々とタイミングが悪かっただろうが俺の生徒になったからには安心しろ

如月四葉

何をですか

相澤先生

俺がお前らを変えてやる

何を言っているんだ?とも思った。 だけど相澤先生は本当に変えた。 修了式には不良だった生徒もちゃんと校則やマナーを守っていた。

如月四葉

(教師ってすごい…)

そこから私は教師になる術(すべ)を探した。最初に気づいたのは私の学力のなさだった。受験勉強を厳かにしてきた私は周りのみんなより何歩も出遅れている

私は中学の勉強を1からやり直し高校1年で学年89位だった私が高校2年で学年5位までに上がった(1学年100人)

そこから私は支援所から限られたお金をもらい大学に入学し、資格を1発合格して教師になり、母校である「桜英高校」に戻ってきた

如月三葉

すげえー

如月四葉

…相澤先生がいなかったら今頃私は何をしているかも想像つかない

如月三葉

そうだな

如月三葉

なんか「ワン・フォー・オール」みたいだな

如月四葉

「ワン・フォー・オール」?

如月三葉

おう!1人が1人に受け継いでその1人が1人に受け継ぐ

如月四葉

相澤先生は受け継いでも私は受け継ぐ人がいないよ

如月三葉

受け継いでるぜ

如月四葉

え?

如月三葉

緑谷くん

如月四葉

…が?

如月三葉

文化祭の帰りなちょっと話したんだ

如月四葉

如月三葉

四葉には言うなって言われてたんだけどな「僕は先生になることを目指します」だってさ

如月四葉

え…?

如月三葉

それで先生になったらお前をあっと驚かしたいって。てか俺口軽いな?w

緑谷くんが…教師に… きっとあの子は熱い人だから生徒に対して熱心に教育させるだろうか いやスパルタ説もある…

如月三葉

おーい

如月四葉

あ、何?

如月三葉

なーんだよ

如月四葉

成長したなって私自身

如月四葉

誰かに憧れるような人になったことってなかったから

如月四葉

もっともっと憧れる存在になっていきたい

如月三葉

…お前はもう十分なってるさ

如月四葉

これからも頑張らなきゃ…最高の教師になるために

この作品はいかがでしたか?

10,020

コメント

1

ユーザー

♡1万にしました! この作品に出会えて私は良かったです😭書いてくださりありがとうございます🙇‍♀️

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚