鬼殺隊の柱となった二人は、 戦場で幾度となく共闘した
しかし、
幼い頃のように笑い合うことはなくなった
陽
義勇
陽
無事でよかった
戦いの後、陽は 安堵の表情で義勇に駆け寄る
だが、
義勇は短く「問題ない」とだけ答え、 そっと距離を取った
陽
(どうして?)
陽
(私は昔と変わらないのに)
義勇の冷たい態度に、胸が締めつけられる
彼が人との関わりを苦手にしていることは知っている
それでも、
なぜか彼は自分に対して特に 距離を置くように思えた
ある日、共に任務に出た帰り道
静かな夜風の中、陽は意を決して尋ねた
陽
ねぇ義勇
陽
私、何か悪いことした?
義勇の足が、ぴたりと止まる
義勇
……どういう意味だ
陽
だって義勇は昔と違う
陽
まるで私を遠ざけるみたいに……
義勇は何かを言いかけて、唇を噛みしめた
義勇
お前は俺とは違う
陽
違う?
義勇
お前は誰からも好かれる
義勇
明るくて優しくて……
義勇
俺とは違うんだ
義勇の声は低く、どこか苦しげだった
義勇
俺はずっと一人だった
義勇
錆兎も姉さんもみんな死んだ
義勇
俺だけが生き残った
彼の拳が震えていた
義勇
俺は誰かと並んで歩けるような人間じゃない
陽
(そんなこと……!)
陽は義勇の背にそっと手を伸ばした
陽
そんなこと、
陽
私が決めるよ
義勇が、驚いたように目を見開く
陽
私はずっと義勇の隣にいたいの
陽
昔みたいに一緒にいたい
涙をこらえながら微笑む陽に、 義勇は何も言えなかった






