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私はピエロさんが好き

小さい頃初めて行った遊園地で

ピエロさんとであった

ピエロ

やあ!お嬢ちゃん!

ピエロ

こんにちは!楽しんでるかい?

みんなは嫌がって隠れるのに

私は自然と足が動いていた

深花

こんにちは…

ピエロ

おや?僕が怖くないのかい?

深花

うん

ピエロ

おお…珍しいね

深花

お兄さんは何をしてるの?

ピエロ

僕はピエロ

ピエロ

道化師とも言うけど

ピエロ

ん〜

ピエロ

みんなを楽しませる人かな!

深花

みんなを…楽しませる?

ピエロ

そうだよ

ピエロ

お嬢ちゃんのような賢く素敵な子にも風船をプレゼントするよ

ピエロ

風船はお友達と同じだよ!

ピエロ

絶対に手を離してはいけないよ

深花

うん!

初めてであったピエロさんは

とてもいい人でした

みんなが思っているほど

怖くない優しい人

私は毎日遊園地に行ってはあのピエロさんと お話をしていた

しかし最近は

ピエロさんは遊園地からいなくなってしまった

なんでだろう…

でも、あの時教えてくれた

大切なこと

私はピエロさんのようになりたいと感じ始めていた

深花

ピエロさん…

サーカスなどで

人を楽しませる

そんな素敵なお仕事はあまりないのだろう

きっと…みんなが嫌いなのは

特殊なメイクを施した

独特でホラーなあの顔だろう

みんな顔しか見てないんだ

もっと中身を見て欲しいな

今の私はピエロの良さを教えられない

みんな勘違いしたままだ

いつでも地味な私には

ピエロさんが眩しく感じる

あんな風に

みんなの前で輝けたらなぁ

ピエロ

今日も来てくれたのかい?

ピエロ

ありがとう!

ピエロ

君には風船をプレゼントするよ!

ピエロ

絶対に手を離してはいけないよ

ピエロ

この風船は持ってるだけで

ピエロ

輝いて見えるんだからね!

END

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