衣絃
趣雨
唯月
彗衣
白玖
南風
ある日の放課後
衣絃
あ〜…疲れた🥱
唯月
あ!衣絃君だー!
衣絃
“唯月も帰りか”
唯月
うん!部活サボったからね!
衣絃
“おいおいサボるなよw”
唯月
そういう衣絃君は部活してないの?
衣絃
“まだ悩んでる”
唯月
そっかぁ
衣絃
“一緒に帰ろ”
唯月
良いよー!
唯月
ねね!
衣絃
“ん?どした?”
唯月
寄り道してこ!
衣絃
“良いよ”
唯月
ここ!お気に入りの場所なんだぁ
衣絃
“そうなんだ”
唯月
…ねぇ、衣絃君
衣絃
“…どした?”
唯月の声のトーンが変わった… そんな面白可笑しい話じゃなさそうだ…
唯月
僕ね、奇病を持ってるんだ
衣絃
ぇ?
唯月
いきなりでごめんね💦
唯月
星涙病って言ってね
唯月
涙が星形になるんだ
唯月
コロン、ポロポロって音なるんだよ
衣絃
“へぇ…”
唯月
僕の場合重症で…
唯月
色彩がなくなりかけているんだ
衣絃
“そうなの!?”
唯月
全部淡い色にしか見えない
唯月
このまま悪化すれば、白黒にしか見えなくなっちゃう
衣絃
“そんな…ッ”
唯月
絶対治したい
衣絃
“うん”
唯月
手伝って欲しいんだ
衣絃
“治し方を調べるの?”
唯月
違うよ
衣絃
“じゃあ何を…?”
僕の恋、手伝ってくれないかな、?
衣絃
“…?”
衣絃
…うーん…
恋が成熟すれば完治する、か
俺の奇病に関しても手伝ってくれるみたいだし…
衣絃
頑張らなきゃ、な
彗衣
絃葉ー!
衣絃
“どうしたの兄貴”
彗衣
ちょっと相談乗ってもらっても良いか?
衣絃
“良いけど…”
彗衣
奇病…悪化しかけてきてさ…
衣絃
“見せて”
彗衣
ほら…指先。キラキラしてるだろ?
衣絃
“このままだとやばいね…”
衣絃
“指宝病”
彗衣
あぁ…
彗衣
最近悪夢ばっかり見るからかな…
衣絃
“悪夢?”
彗衣
実験所に…連れてかれる夢
衣絃
…ッ!?
彗衣
思い出しちゃうんだ…
衣絃
“…”
彗衣
お前は必要ないって言われて…、そのまま殺される夢…
衣絃
“大丈夫”
彗衣
ありがと…
衣絃
“気分転換にゲームしよ”
彗衣
…ん、やろ
唯月
……………
趣雨
唯月?
唯月
…ぁ、趣雨兄
趣雨
どうしたの?
唯月
奇病…
趣雨
…あー
趣雨
大丈夫だよ。僕らなら
趣雨
【あんな奴ら】にはもう負けない
唯月
そう、だね…
趣雨
夜ご飯、作ろっか
唯月
あれ、お父さんは?
趣雨
今日は残業みたい
唯月
大変だねー…
趣雨
お父さんの分も作ろう
唯月
おー!






