ガチャ
私は部屋の扉を開けた
ハナ
部屋からは鼻をツマミたくなるほどの
異臭が漂っていた
そして、部屋の中央には
大人が2人倒れていた
ハナ
それは、パパとママの
血だらけの死体があった…
ガタン!
すると、後ろの方で大きな物音がした
お姉ちゃん
お姉ちゃん
お姉ちゃん
振り返るとお姉ちゃんが怖い顔をした大人達に
囲まれていた
お姉ちゃん
お姉ちゃん
私に助けを求める声が家全体に響き渡る
……助けないと
助けないと、行けないのに
怖くて体が動かない
ハナ
怖い大人
今度は、怖い顔をした大人の低い声が
家全体に響き渡る
そして、そのまま
お姉ちゃんは、体を床に押さえつけられ
手首を拘束される
お姉ちゃん
お姉ちゃん
お姉ちゃんは力なくそう私に言った
それが最後に聞いたお姉ちゃんの言葉だった
怖い大人
お姉ちゃんの手首を拘束した怖い大人が
最後に何か言ったが上手く聞き取れなかった
目の前の光景に何も考えられなくなっていた
あれから、数日が経った
あれから、大人の人と話すのが怖くなっていた
おばさん
おばさん
ハナ
おばさん
おばさん
ハナ
あれから、ママのお姉さんの所にお世話になっている
毎日、私に話しかけてくれて
いつも気にかけている
おばさん
ハナ
私は静かに頷く
次の日の朝…
何だか、今日は騒がしかった
おばさんも何だか焦っていて
誰かと電話していた
おばさん
おばさん
サクラは私のお姉ちゃんの名前だ
おばさん
おばさん
おばさんは電話を切る
ハナ
おばさん
おばさんは私の存在に気づいた
おばさん
おばさん
ハナ
おばさん
おばさん
ハナ
おばさん
おばさん
おばさん
おばさん
ハナ
そう言うと、おばさんは支度して
家をあとにした
私はすぐに家を出た
ハナ
ハナ
ハナ
私は走っていると
バタン!
誰かとぶつかってしまった!
ハナ
私は慌てて立ち上がり謝罪する
お姉ちゃん
ハナ
そこにお姉ちゃんがいた
お姉ちゃん
ハナ
お姉ちゃん
お姉ちゃん
ハナ
お姉ちゃん
お姉ちゃん
お姉ちゃん
ハナ
正直、頭の整理がまだ追いついていなかった
ハナ
お姉ちゃん
でも、落ち着いたのか今頃涙が零れてきた
ハナ
お姉ちゃん
お姉ちゃん
ハナ
お姉ちゃん
お姉ちゃん
ハナ
お姉ちゃん
お姉ちゃん
ハナ
お姉ちゃん
お姉ちゃん
ハナ
ハナ
お姉ちゃん
お姉ちゃん
ハナ
お姉ちゃんと離れ離れになってからずっと
1人って感じてたけどこれからは
パパもママも…
お姉ちゃんも私も…
ずっと一緒なんだ――…。