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海
海
海
わかってる
母さんがこんなことを言う理由は
僕への期待と、願い
母さんは、コンクールではずっと2番だった
一度も優勝したことがなかった
人一倍、優勝したかったのに…
だから母さんは、果たせなかった願いを僕に託したのだと思う
そして、僕が連続で優勝しているから、優勝は当たり前だと思っているのだろう
でも、重い
それが、ものすごい重圧で
海
海
海
そんなことが何日か続いた
そしてついに、コンクールを迎えた
アナウンス
海
声の調子は、まだ戻っていない
だから、今から僕はきっと笑われる
・・・怖い
拳を握りしめた
深呼吸をした
もう、仕方がない
歌わなければ
どっちみち笑われるなら
立ち尽くしたままの方がマヌケだ
海
海
コンクールに出てる人1
コンクールに出てる人1
コンクールに出てる人2
コンクールに出てる人2
コンクールに出てる人1
みんな
みんな
会場全体がざわつく
足が震えた
最後まで歌わなければ失格だ
そんなこと、母さんが許さない
でも、このままじゃきっとビリだ
だったら、もう
僕は
コンクールに出てないことにする
記録なしを選ぶ
海
ダッ!
走ってコンクール会場を出た
家
母さん
母さん
母さん
母さん
母さん
母さん
母さん
海
僕は、歌が下手なんだ…
コンディションが悪かった
そうだとしても、僕の歌はヒドかった
あまりにも…
僕は歌っちゃいけない
笑われるだけ
父さんと母さんの名前を汚すだけ…
海
最後に歌おうと思って口を開いた
なのに
声がつっかえて出なかった
そして、今に至る
芽瑠
海
芽瑠
海
僕はあの日から一度も歌っていない
ううん、歌えないんだ
歌うことが怖くて
一人でいるときでさえも
歌おうとすると声が出ないんだ…
芽瑠
海
あの日から四年経って
僕は14歳になった
芽瑠
芽瑠
海
芽瑠
芽瑠はカンが鋭い
海
海
芽瑠
海
芽瑠
海
海
海
芽瑠
芽瑠
海
芽瑠
海
海
芽瑠
バシッ!
芽瑠が僕の腕を掴む
芽瑠
海
芽瑠が猛ダッシュで走る
でも、こんな時ですら
愛おしい
僕は知っている
芽瑠への気持ちが、恋だと言うことを
芽瑠
海
遅刻は免れた
作者
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