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続き、楽しみに待ってます!(あ、それと、新しい作品とかでたら、通知ってきます?)
な〜ちゃん神すぎる!!(元美桜)
阿部くんが転校してきてから 2.3日がたった
みんな阿部くんに夢中からなのか
毎朝早く来て消していた
机の上の落書きが無くなっていた
でもいつもの癖で早く来てしまい
席につこうとして気づいた
阿部くんが机に突っ伏して
綺麗な顔で寝ていた
早いなーって思ったけど
机の上には勉強道具が広がっていて
前にいた学校と範囲が違うのか
ノートに沢山勉強してあった
まぁー、もうすぐテストだからね
阿部くんを起こさないように
静かに席につき
いつものように音楽を聞こうと イヤホンを出した時
阿部亮平
佐久間大介
思わず声が出た
辰哉……
……
好きな人かな?
まぁ、阿部くんにも好きな人くらい いるよな
佐久間大介
佐久間大介
佐久間大介
胸がジーンとなった
何この苦しさ
今まで味わったことがない
いじめられて傷つく時とは違う
胸が痛い……
勝手に涙が出てくる……
佐久間大介
阿部亮平
阿部亮平
阿部くんが起きたのに
阿部くんに呼ばれたのに
振り向くことが出来なかった
泣いてるのを見られたくないから
阿部亮平
佐久間大介
佐久間大介
阿部亮平
阿部亮平
佐久間大介
阿部亮平
阿部くんに俺の肩を引っ張られ
泣いてるのを見られた
阿部亮平
佐久間大介
佐久間大介
阿部亮平
阿部亮平
言えるわけが無い
阿部くんに好きな人がいるって わかったからなんて
阿部亮平
深澤辰哉
急に名前を呼ばれ肩に置かれてた
手をどける阿部くん
教室に入ってきたのは
同学年の深澤くん
話したことないけどかなりモテるらしい
あれ?
今あべちゃんって言った?
なんで知ってんの?
転校してきたばっかだよ?
ん?
まてよ
深澤くんの名前って……
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
阿部亮平
深澤辰哉
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
深澤辰哉
阿部亮平
阿部亮平
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
阿部亮平
阿部亮平
深澤辰哉
阿部亮平
教室が静まり返る
阿部くんあんな笑顔見たことない
まだ出会ってそんなに経ってないけど
あんなの見せられたら
ひと目でわかる
阿部くんは深澤くんが好きなんだ
辰哉って深澤くんのことだったんだ……
でもなんであんなに親しそうなんだろ
阿部亮平
佐久間大介
阿部亮平
阿部亮平
佐久間大介
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
佐久間大介
そんなの
勝てるわけがないじゃん
人に助けを求められないような俺に
阿部くんを助ける資格はない
それに、俺が阿部くんと話してたら
阿部くんまで変なやつだと思われる
阿部亮平
阿部亮平
佐久間大介
そろそろみんなが来る時間だ
こんなとこ見られたら
阿部くんが誤解されちゃう
佐久間大介
阿部亮平
佐久間大介
佐久間大介
佐久間大介
佐久間大介
佐久間大介
阿部亮平
佐久間大介
佐久間大介
そんなこと思ってるわけが無い
でも、こうするしかないんだよ
阿部亮平
阿部亮平
佐久間大介
阿部くんは立ち上がり
教室から出ていこうとする
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
佐久間大介
優しくしないで
その優しさが今の俺には苦しいから
阿部くんが教室から出てったあと
静まり返った教室で1人
俺は声を殺しながら泣いた
あの後すぐにクラスのやつらが
どんどん登校してきて
俺はいつものように アニメの音楽を聴いてた
阿部くんはしばらく戻ってこなくて
HRが始まるギリギリのところで
弁当を片手に戻ってきた
深澤くんの所にいってたんだなって
すぐにわかった
それでまた苦しくなって
涙が出そうになるのを必死に抑える
先生の話も全然頭に入ってこなくて
いつの間にかHRは終わってた
終わった瞬間に阿部くんの席の周りには
たくさんの人が集まって
楽しそうに話し出す
その時だった
生徒1
生徒1
生徒2
生徒2
分かってるくせに
落ちてるって言うか
お前らがとったんだろ
生徒1
生徒1
生徒2
佐久間大介
「待って」と言おうとした時
阿部亮平
クラス
生徒1
生徒2
阿部亮平
阿部亮平
生徒1
生徒1
助けてくれた?
なんで?
あんなに酷いこと言ったのに
なんで……
なんで優しくするんだよ
次の授業が始まってしばらくして
背中をトントンと叩かれた
後ろをむくと紙を渡してくる阿部くん
小さい封筒みたいに袋状になっていて
開いてみると缶バッチが入っていた
缶バッチを退けた下には
「次は落とすなよ」
と書かれていた
俺はその紙を元の形に戻し
筆箱の中に入れる
ノートの端っこをちぎり
「ありがとう」と書き
後ろを向かず手だけ後ろにまわし
阿部くんがその紙を持ってくれるのを待つ
阿部くんが気づいてくれたのか
俺の手を少し触り
俺は紙を離した
ちょっとしたことなのに
俺の心臓はうるさくなる
素直になれたら
どれだけ楽なんだろ
筆箱の中から今の紙を出し
少し眺め
クシャクシャにした
この気持ちは消さなきゃダメなんだ
阿部くんとはもう何も無い
俺がそうしたんだから
後戻りはできない
その日、俺の初恋は終わった
と思ってた