蓬
な、何だって⁉︎そんなことできる訳が...
零礼
いえ、できます
零礼
だって...あなた天文学者でしょ?
零礼
シナリオはこんな感じです
零礼
大型隕石が地球に接近している中、人間が唯一避難できる惑星が発見されゴミ共はそこへ送られる...
零礼
最高だと思わないかい‼︎
零礼
ボクもこのストーリーには大賛成だよ‼︎
蓬
んん...?何だ、キャラチェンジか?
零礼
あ、違う違う‼︎ボクは彼女を守っている存在なんだよ‼︎
蓬
守るって...まさか二重人格か?
零礼
惜しい‼︎実際にはボクと本人格と真面目系彼女の3人だから、多重人格だよ
蓬
虐待の影響...か
蓬
悪いが俺はその提案に協力することはできない
零礼
...は?どうしてだい?
蓬
俺はYAMANASHIを継ぐ身だ。人殺しなんてものできる訳がないだろう
零礼
...ふーん、そんなこと言うんだ
零礼
じゃあこれは?
私はポケットから小型の機械を 取り出すと赤いボタンを ポチッと押してみせた。
《ザザ...ザー...》
蓬
ノイズ?
《だから俺は技術を早く習得し 父より早く開発を成功させて 社長になる、だからスパイとして 天文学者をやっているんだよ》
零礼
ね?
蓬
な、何だこれは‼︎
零礼
9歳の頃虐待に耐えかねたボクは、自分の身を守るために何かないかと家中を探索していた
零礼
すると物置でボクは小型の機械、つまりコレを見つけたんだ
零礼
コレはご覧のとおりボイスレコーダーだ、そこでボクは考えた
零礼
このまま虐待に耐え続ければ膨大な音声を収録でき、それを世間に公表すればあのゴミを葬ることができるんじゃないかって...
零礼
そう思ったボクは常に録音をし続けた、そんな時キミが暴露話をしてくれたんだ
零礼
あの話には突然過ぎて使えるのかなんて懸念していたけど、すべてはこのためだったんだね‼︎
蓬
ふ、ふざけるな‼︎
そういうと月見里さんは 私からボイスレコーダーを 奪おうとした。
「ストップ‼︎女の子に 暴力はダメですよ‼︎」
蓬
なっ...
蓬
誰だ、君は...
鳴家
僕の名前は環 鳴家、聚楽市で情報屋を営んでいます
零礼
彼はボクがもしものために待機させておいたんだ
私は私の前に立ちはだかって くれた環君を私の横に 移動させた。
蓬
ハッ‼︎2人が来たところで何が変わる‼︎
鳴家
あれ?最初に僕言いましたよね?聚楽市で情報屋を営んでいますって
蓬
それがどうした‼︎
鳴家
あれれ?まだ分からないんですか?
鳴家
このボイスレコーダーの記録はいくつもバックアップ済みです
鳴家
なので今消したところで僕が世間に拡散させちゃいますよ?って話です
蓬
...子供の分際で俺を脅すのか?
鳴家
脅すも何も僕は嶽釜さんに雇われてるだけですから
蓬
いつの間に雇ったんだ...‼︎
零礼
別に今は関係ないでしょう?
零礼
それより...答えはどうするんですか?
零礼
私を助けてくれるんですよね?
蓬
くっ...
蓬
分かった...君に協力するよ...
零礼
では末長くよろしくお願いしますね‼︎
蓬
クソ...ッ‼︎
零礼
こうして月見里さんは私に協力してくれたの
無那
そんな...鳴家君まで...
希空
だから環の通信が途切れたのか...
零礼
は?あなた達もなの?
希空
どういうことだ?
零礼
彼とは仲間だったけど、今ではそうじゃない
零礼
彼には防犯カメラの映像が盗まれたことだけをあなた達に伝えるように言ったの
零礼
でも私には内緒であなた達にバックアップの存在を告げた...
零礼
その時点で彼は裏切り者だったのよ
零礼
だから私の通信を遮断しているだけかと思ったら、あなた達もだったのね
希空
一体何のために...
無那
あ、あの‼︎
無那
宇宙にお金持ちの人や権力者を送る計画のことは分かったんですけど...
無那
肝心の私が殺されなきゃならない理由が分からないんですけど...
零礼
へぇ、ここまで聞いても思い出さないなんて...いい度胸してるわね
零礼
じゃあ改めてあなたに言うわ
零礼
あなたは...
零礼
零礼
私の隣に住んでいた
無那
えっ?
零礼
隣同士で幼少期から私の存在を知っていた筈なのに見て見ぬふりをし続けた‼︎
零礼
身も心もこんなに傷付いているのにッ‼︎それなのにあなたは私を無視した‼︎
零礼
小学校、中学、高校...私の家の前を何食わぬ顔で通りやがって‼︎
零礼
ふざけるなッ‼︎
無那
....
無那
あの...少しいいですか...?
無那
レイラさんが住んでいたのって、もしかして灰色と白色の一軒家ですか?
零礼
そうよ
無那
ちなみに場所は?
零礼
戒楼市
無那
....
零礼
それが何だって言うの⁉︎
無那
...この際ですからハッキリ言いますね
無那
無那
私の家の隣にそんな家ありません