サクラ咲く家

翠羽は意を決して尋ねた。

絢音に尋ねられ、翠羽は絢音の顔をじっと見つめる。 絢音の瞳は、キラキラと輝いていた。

翠羽は小さな声で答えた。絢音は「誰？」と身を乗り出す。

翠羽はそう言って、少しだけはにかんでみせた。

その日の夕方、陽緋は悠灯を呼び出し、近くの公園にいた。

​陽緋はそう言って、ベンチに座る。 悠灯は少し緊張しながら、陽緋の隣に腰掛けた。

陽緋の言葉に、悠灯の胸は締め付けられる。 わかっていたことだ。いつか、この日が来ることは。

悠灯の声は震えていた。

その瞬間、悠灯の心は氷のように冷たくなった

​悠灯はそれ以上、何も言えなかった。陽緋は、 そんな悠灯の様子に気づくことなく、楽しそうに絢音の話を続ける。

​陽緋が楽しそうに話すほど、悠灯の心は深く沈んでいく。

悠灯はそう言って、精一杯の笑顔を作った。 陽緋は「ありがとう！」と嬉しそうに笑った。

夜空には満月が輝いていた。 しかし、その光は、悠灯の心には届かなかった。 2日目の夜も、それぞれの想いが交差する。 しかし、その想いは、もつれた糸のように、 複雑に絡み合っていくのだった。

次、♡50!!!