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私の研究はとても評価された。 次々と昇進し、給料も上がっていく。 私はその給料のほとんどを、次の開発に使った。 そしてとうとう発明したのが、 「苦痛を一生無くす薬」だ。 世の中にそれが流通した途端、笑顔の花が地球を覆い尽くした。 そのような状況を喜んだこと。それが、 私の犯した最大の罪だろう。
人々は、簡単に命を傷つけ始めた。 汚い言葉が花の上で飛び交った。 もう、この世には何もなかった。 そんなある日、ずっと発射させられずにいた、 各国のミサイルや核兵器が一気に集中爆発を起こした。 一生に一度見られたら凄い光景に、人々は心を奪われ、 たくさんの人がその生命を失った。 追い打ちをかけるように星が降ってきて、 生き残った人々をも淘汰した。 落下することがわかった瞬間、私は落下地点の反対側に移動し、 バッドエンドを迎えた我が母星を最後まで見届けようと試みた。 それでも、私の体は粒子のように砕けていく。 次第に、何も見えなくなり意識を失った。
最初に目覚めたのは、雲上の世界だった。 「あなたを作ったのは私。私みたいに、苦しむ人をなくしてって 言ったじゃん。この嘘つき。約束も守れないとか有り得ない。 気持ち悪い、こっちこないで!」 私は、宇宙の彼方に放り出された。 そして目を開けると、 何も知らずに恒星が美しい輝きを放っていた。
ENDING 2 「し あ わ せ」