TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

朱雀町はスパローフェザーの拠点地

気乗りはしませんが、依頼を受けたので渋々向かうことに

そうすると、探偵の椎葉さんがターゲットに絡まれていました

右手

左手

左手

おっけー

左手

はい、捕獲〜

麗(杙凪)

星喰…!?

麗(杙凪)

なんでここに、

そう言って、椎葉さんは驚いていました

左手

この女、俺らが追ってたやつなんだよ

麗(杙凪)

そうなのか…

ストーカー

離せ!この女を殺さなきゃ!!

右手

厄介なストーカーですね

左手

1回黙ってろ

トンッ

ストーカー

がっ…

左手

嫌な正義感だな

右手

そうですね

右手

大丈夫ですか、椎葉…

椎葉さんの後ろに影が迫っているのが見えたんです

間に合わない…!

右手

杙凪さん!!危ない…!

避けて、せめて気づいて…!

麗(杙凪)

!!?

ガンッ!!

麗(杙凪)

ぐ、がっ…!!

麗(杙凪)

っ…!!

右手

杙凪さん、しっかり…

麗(杙凪)

…!

そうだ、この人、星喰は…

麗(杙凪)

こんなこと、前にもあったな…

右手

杙凪さん?

麗(杙凪)

星喰右手、私の大好きだった人…

右手

…思い出して頂けましたか

麗(杙凪)

うん、前もこうだったね

麗(杙凪)

今日は、ちょっと状況が…違うけどね

右手

杙凪さん、わざと受けましたね

麗(杙凪)

あれ、バレちゃった?

右手

あなたは耳がいい

右手

気づかないことなんてほとんどありませんから

麗(杙凪)

よく、分かってる

麗(杙凪)

流石

左手

はいお前も捕獲〜

ストーカー

謎の男

クソっ!離せ!

謎の男

許さねぇ!許さねぇ!

謎の男

椎葉 麗!お前のせいで!!

麗(杙凪)

黙れ、愚か者が…

右手

杙凪さん、今身体を起こすと…

麗(杙凪)

大丈夫、右手

謎の男

んだと!こいつ…!!

麗(杙凪)

黙れと言っているんだ!愚か者が…!

麗(杙凪)

お前の妹が死んだこと、それは事実だ

麗(杙凪)

私らが駆けつけた時点で亡くなっていた

謎の男

処置すれば助かっただろ!見殺しにしやがって!

麗(杙凪)

見殺しなどではない

麗(杙凪)

私だって助けられるなら助けたかった…!

麗(杙凪)

でも助ける方法がなかったんだ…!

麗(杙凪)

私たちが駆けつけた時点で、

麗(杙凪)

全血液量の40%以上の血液が失われていて

麗(杙凪)

助けようがなかった

麗(杙凪)

それだけだ

謎の男

クソ、クソっ、

叫んだら目眩が…

フラッ

ガバッ

右手

杙凪さん、大丈夫ですか

麗(杙凪)

ごめん、右手…

麗(杙凪)

ちょっと、ここまで…送ってほしいかも…

ガクッ

右手

杙凪さん…!

左手

大丈夫だよ、兄貴

左手

こいつは頑丈だ

左手

息もしてる

右手

そう、ですね…

左手

おいお前、二度とネストに関わんなよ

左手

次見かけたら 俺、間違って刺しちゃうかもしれねぇから

謎の男

す、すみません!!

謎の男

二度と関わりません!!

タッタッタッタッタッ

左手

まあこの女は一旦預かってくから

左手

杙凪のこと送り届けてやんな

右手

分かりました、お願いします

麗(杙凪)

あれ、右手…?

右手

目が覚めましたか、杙凪さん

右手

何故、避けなかったんですか?

麗(杙凪)

最初に違和感を持ったのは、

麗(杙凪)

左手に、ナイフを突きつけられた時だった

麗(杙凪)

スパローフェザーは、他ハウスと関わらずここまで来た、

麗(杙凪)

なのに、君たち2人とは、初めて会った気がしなかったんだ

右手

麗(杙凪)

私は他ハウスと交流を持ち、手がかりを集めようとした

麗(杙凪)

そして、君が私を杙凪と呼んだ

麗(杙凪)

私の本名を知っているのは限られている…

麗(杙凪)

そこで片隅に眠っていた記憶の一部が蘇った

麗(杙凪)

私はあの日、右手を庇って、

麗(杙凪)

記憶を失くしたと…

右手

あの日、あなたを守れなかった

右手

今でも後悔しています

右手

その頭の傷はその時のものでしょう?

麗(杙凪)

まあね

右手

自分が弱いせいで傷つけてしまった

右手

私は、怖くなりました

右手

このままでは、この手からあなたが零れ落ちそうだと

麗(杙凪)

そんなわけないでしょ、右手

麗(杙凪)

あなたは強い人だよ

右手

…ありがとうございます

私と左手が施設を抜け出したのは14の頃

その手助けをしてくれたのが杙凪さんでした

歳だって変わらないのに、私たちを助けてくれたのです

杙凪

こっち!!

左手

なんで助けたんだよ

杙凪

だって、君たち双子でしょ?

杙凪

逃げ出すなら同時に

杙凪

施設にいたくない理由なんて人それぞれ

杙凪

困ってるなら助けるのが私の仕事

右手

左手

そうかよ

最初は不信感しかなく、信頼などしていませんでした

杙凪

家ないんでしょ

杙凪

ここに住みなよ

左手

なんでだよ

杙凪

私の家だから

杙凪

私は別のとこにもう1つ家があるから

杙凪

好きに使って

右手

私たちに、家ごと貸してもいいんですか?

杙凪

うん、だって君たち優しそうに見えるから

左手

目腐ってんじゃね?

杙凪

…そうかもね

左手

チッ…

杙凪

必要なものあったら買ってくるから言ってね

杙凪さんに敵意がないことが分かり、我々が心を開いたのは1年後のことでした

左手

杙凪〜腹減った〜

左手

フルーツねぇの?

杙凪

フルーツ?

杙凪

今は、夏が旬のフルーツは全部揃ってるよ

杙凪

パンケーキでも作ろうか?

左手

お、センスいいじゃん

杙凪

なんのフルーツがいい?

左手

そうだな〜

左手

俺はバナナとブルーベリーだな

右手

では私は桃とマスカットで

杙凪

見事に合わないんだね

杙凪

白桃と黄桃どっちも入れてもいい?

右手

えぇ、構いません

そうして、私と杙凪さんは互いに惹かれて行きました

私も左手もここが拠り所になっていたのです

それから私たちは杙凪さんから色々な話を聞きました

弟と血の繋がりがないこと

そして上手くいっていないこと

ネストという組織に所属するために家を出て、弟にはあまりいい印象を持たれていないこと

杙凪

私は、価値のない人間だから

杙凪

2人の役に立てるだけでも嬉しいよ

これが口癖でした

私と杙凪さんがお付き合いするまでそう時間はかかりませんでした

それから2年の月日が流れました

杙凪

左手、重い

杙凪

持って

左手

はいはい

左手

なんでこんなに買ったんだよ

杙凪

君たちがフルーツ大好きだからでしょ

右手

杙凪さん、もう1つ、お持ちしますよ

杙凪

お願い、右手

左手

ヒュ〜、やるね〜兄貴

右手

黙りなさい左手

左手

とか言ってる場合じゃないっぽいな

右手

そのようですね

杙凪

…敵襲か

左手

タイミング悪ぃなほんとに

右手

杙凪さん、すみません

右手

隠れてて頂けますか

杙凪

分かった、

この時、私は判断を見誤りました

一時、左手に任せ、杙凪さんを送り届ければ良かった

そう思います

よく分かったな星喰ぃ!!

行くぞテメェら!

男たち

おぉぉぉお!!!

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

クソっ、俺だけかよ!

左手

誰に挑んでると思ってんだよ

左手

喧嘩売る相手間違えたなぁ?

男たち

ぼ、ボス!捕らえました!

男たち

隠れていた女です!

右手

杙凪

チッ…離せ…!

ガッ

男たち

ゲホッ…

男たち

こいつ…

バタッ

チッ…オラァァァァァ!!!

ボコッ

ぎゃは…

バタッ

左手

弱ぇ奴らだな

左手

大丈夫か?兄貴

右手

えぇ、問題ありません

私と左手は少し距離があるところに立っていました

右手

杙凪さん、帰りましょう

杙凪

はーい

男たち

クソ…こいつだけでも…((ボソッ

タッタッタッタッタッタッタッ

杙凪

右手!!

ガンッ!!

右手

杙凪、さん…?

その瞬間、杙凪さんは私の視界から消えました

その後、気づけば犯人は血まみれで横たわっていました

左手

兄貴、もう死にかけてる

右手

左手…

左手

こいつなんかより今は杙凪だろ

右手

そうですね、

右手

杙凪さん、

杙凪

右、手…

右手

すぐ救急車が来ますから

右手

もう少しですよ

杙凪

あり、がと…

そうして、杙凪さんは

私たちのことだけを忘れてしまったのです

loading

この作品はいかがでしたか?

31

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚