勾留五日目
最高気温37.2度の灼熱の中
大量の汗をかきつつ警察署へ向かっていた
沢田マリカ
三村優真
沢田マリカ
三村優真
前日と比べると
明らかに元気をなくしている
彼女に会えない辛さもあるのか
それでも三村は少しずつ
彼女とのことを話始める
2010年5月27日(木)
拉致から二週間が経過し
彼女の全身にあった痣は殆ど目立たなくなっていた
なんの対処もしないで青痣を放置した場合
完全に痣が消えるまでにかかる期間は約二週間ほど
だから湿布薬があればもっと早くに治せるはず
三村はそう思っていたのだが
彼女の痣が余程、酷い状態だったのか
二週間が経過してもまだ
痣は微かに残っている状態だった
この頃になると
彼女も少しずつ元気になっていき
朝になると一緒に目覚めて朝食を取り
大学へ行く三村のことを玄関先で見送り
三村がバイトを終えて戻るまでずっと
その部屋で三村の帰りを待ち続けた
そこから逃げると言う選択肢が
まるで最初から存在していないかのように
一緒に夕食を食べて
三村が何か話しかけると
彼女が返事を筆談ボードに書いていく
三村優真
三村優真
「あなたの方が疲れているのに」
三村優真
「でも……」
三村優真
井川あすみ
三村優真
三村優真
「ありがとう」
とても不思議な二人の関係
お互いに入浴を済ませると
彼女を抱き締めて何度も唇を重ねた
治療のために我慢していた約二週間
抑えていた気持ちが破裂するかのように
三村は彼女を求め続けた
微かに漏れる吐息も全て
恥ずかしそうにしながらも
全てを受け入れた彼女は
三村の腕の中で何度も……
数時間後
スヤスヤと眠る彼女の腕に
三村はまた手錠をはめた
三村優真
とても穏やかな彼女の寝顔に
三村の想いがより一層、強くなっていく
三村優真
三村優真
沢田マリカ
芹沢大和
芹沢大和
沢田マリカ
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
三村には彼女を拉致したと言う自覚があった
だから彼女を医者には連れていかずに
自分の力で治療しようと考えた
もし医者に連れていっていたら
二人はどうなっていたのだろう?
芹沢大和
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
沢田マリカ
コメント
2件