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岡崎絢也

おはようみんな

坂本愛花

おっはよ〜!

お母さん

おはよう。今日はお父さん、もう会社行ったわよ

岡崎絢也

そっか

僕はだんだんと小学校の頃のように当たり前に話せるようになっていった。学校でも友達という友達はいないが、普通に話せるくらいにはなってきた

お母さん

それにしても、若干のコミュ障がなくなってきて良かったわ。私も安心したわ。また昔みたいに笑顔に囲まれてる絢也を見れる日も遠くないかもね

お母さん

けど、なんでいきなり治ってきたの?

分からない。僕も不思議でたまらない。

僕はなんでコミュ障がなくなったんだろう

坂本愛花

でもまぁ、良かったですね、お母さん

お母さん

えぇ。そう言えば、ずっと思ってたけど、敬語じゃなくていいのよ

坂本愛花

え?タメ口でいいんですか?

お母さん

もちろんよ。家族なんだからね

坂本愛花

そっか...そうですよね!じゃあ、タメ口にする!!

お母さん

うふふ。女の子は可愛いわね〜

なにそれ

まるで男の子は可愛くないみたいな言い方じゃん

僕は可愛くないとでも言いたいの?

可愛いと思われたいわけじゃないけど...息子として可愛いとは思ってないってこと?

岡崎絢也

悪かったですね、可愛くない息子で

気づいたら僕は皮肉たっぷりの言葉を母さんに言ってしまっていた

僕は誰にも愛されてない

その事実を認めたくない自分がいたのかもしれない

岡崎絢也

母さん、怒ってるかな。まぁ、今日は土曜日だし、部屋から出なければなんともなく済むだろうけど

コンコンッ

坂本愛花

ねぇ〜、ご飯食べないの〜?

岡崎絢也

はぁ...母さんにあんなこと言っちゃったんだ

岡崎絢也

部屋から出られるわけないだろ

坂本愛花

えぇ〜。あのさ、前から少し思ってたんだけど...

坂本愛花

絢也くんって若干マザコン?

岡崎絢也

...は?

マザコン...?

そうなのか?

坂本愛花

あっ、ごめんね。ただ家族として大切に思ってるだけだよね。ごめんね。部屋、入っていい?話がしたいんだけど

岡崎絢也

...いいけど

マザコンだなんて初めて言われた

僕はマザコンなのかな?でも、母さんのことを大事に思ってるのって僕だけじゃないよね?

うん。そうだ。きっと坂本の勘違いだ

坂本愛花

あの...聞いていいことか分からないけど...

坂本愛花

絢也くんって、学校でどんな作り話していたの?

岡崎絢也

うーん、色々嘘ついたけど、最後に話した作り話はこれ。

僕はクラスで上手くやり過ごすために書いていた作り話作成ノートを見せた

坂本愛花

なにこれ...こんなの書いてたの?

岡崎絢也

そうだよ。変だと思った?

坂本愛花

思ってないよ。凄いなって思ったの。

岡崎絢也

...?凄い...?何が...?

坂本愛花

あのね...私もクラスに馴染めない時があったんだけどね、私、なんの努力もしなかったの

坂本愛花

だから...こんなに必死で馴染もうとして努力してるの、凄いなって思ったんだ。

そんなこと初めて言われた。

僕はずっと気持ち悪い人なんだと思って過ごしていた。

だから、僕は少し嬉しくなったのかもしれない

僕は、久しぶりに笑った

岡崎絢也

あはは、ありがとう

坂本愛花

...わぁお

僕が何気なく笑ってありがとうと言ったら坂本は目をまん丸にして驚きを隠せない様子だった

坂本愛花

ねぇ!絢也くんって実は今もモテてたりするの?!

岡崎絢也

...いや、ナイナイ。モテるわけないでしょ。ついこの間まで馴染めないで少し避けられてたのに

坂本愛花

え〜そうかな。絶対モテると思うのになぁ〜

岡崎絢也

そ、そう?

なんでだろう。なんか、心がホカホカしてる

こんな気持ち、久しぶりだな...

岡崎絢也

なんで...僕なんかがモテるように見えたの?

坂本愛花

なんでって...それは、絢也くん優しいし、頭も良くて努力家で。それに絢也くんは私の...あっ!いや...なんでもない。とにかく!僕なんかって思っちゃだめ

岡崎絢也

そ、そっか。ありがとう

坂本愛花

絢也くん...やっぱり...私...

坂本は目をぎゅっと瞑ってそのあと僕のことを涙目で見てきた

坂本愛花

止まれなくなりそうだよ...絢也くん...ずるいよ...

でも、直ぐに坂本は走って部屋を出ていってしまった

岡崎絢也

なんだったんだろう今の...

僕はあの顔を知っている気がする

お母さん

あら、絢也、おはよう

岡崎絢也

おはよう

母さんは昨日何もなかったかのように普通だった

お母さん

愛花ちゃん、先に行っちゃったわよ

岡崎絢也

え、速かった...んだね

お母さん

そうよ。...何、一緒に登校したかったの

岡崎絢也

別に。

母さんがニンマリしてるの久しぶりに見た

その時、坂本のある言葉を思い出した

『絢也くんって若干マザコン? 』

岡崎絢也

ねぇ母さんって僕のことマザコンだと思う?

お母さん

思わないけど。学校で何か言われたの?

岡崎絢也

いや...違う

やっぱり僕はマザコンなんかじゃない

けど...母さんのニンマリしてる顔を見ると坂本と話す時に感じるあの暖かい気持ちになれるんだ

そう、坂本と話す時に感じるあの暖かみを

...そっか。僕...もしかしたら...

僕の嘘は君の過去だった

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