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理一郎

責任とってよ、先生

理一郎

甘い匂い…

理一郎

これが発情したΩのフェロモンってやつなんだ

理一郎

結構ヤバイね

理一郎が手を伸ばす。

メガネを奪われ、うるんだ瞳があらわになる。

ユリ

やっ…

理一郎

エロい顏

理一郎

ダメじゃん

理一郎

保健室の先生が生徒を誘惑しちゃ

ユリ

…して、な…

なおも否定するユリの唇を理一郎の指がなぞる。

ユリはびくっと身体を震わせた。

ユリ

やっ…だ、だめ…

押し倒されながら、ユリは必死に理性を保つ。

理一郎

不思議だな

理一郎

顏も身体も特にタイプってわけじゃないけど

理一郎

なんかスゲーそそられる

理一郎の手が首筋を撫でる。

ユリ

…は、あっ…

ユリ

(何、これっ…)

ユリ

(ゾクゾクして…)

ユリ

さわ…らないで…っ

理一郎

…その顔エロすぎ

理一郎

先生…

ユリ

…っ、だめ!

ユリは力が入らない身体を奮い立たせて

理一郎を押しのけて腕の下から逃げ出した。

理一郎

なんで?

理一郎

そのままじゃ辛いでしょ?先生

ユリ

でも…だめ、です

ユリ

私は教師で、あなたは生徒…未成年なんだから

理一郎

は…?

ユリ

(…だめ)

ユリ

(泉くんのそばにいると…っ)

ユリ

私は職員室に

ユリ

…っ、います

ユリ

泉くんも…落ち着いたら帰りなさい

あっけにとられたままの理一郎を残して

ユリは逃げるように保健室を後にした。

ユリ

はぁ…疲れた

ユリ

(あのあと、身体の火照りが治まるまでトイレで休んで)

ユリ

(職員室から泉くんが帰るのを見てから)

ユリ

(保健室を閉めて…)

ユリ

やっと帰ってこれた…

ユリ

なんだったんだろ、ホント…

先生さ、Ωなの?

ユリ

…まさか

頭の中で、理一郎の言葉がこだまする。

ユリ

(去年の性別検査でも間違いなくβだったし)

ユリ

(私がΩなわけない…)

ユリ

αとあんな距離で話したの初めてだったし

ユリ

少しフェロモンにあてられたとか…そんな感じだよね

ユリ

(あんなことあった後だし)

ユリ

(しばらく泉くんには近づかないようにしよう)

そう思っていたのだが…。

翌日

理一郎

おはようございまーす

ユリ

いっ!

理一郎

い?

ユリ

泉、くん…

ユリ

(なんで来るの…!?)

理一郎

あ、先生俺の名前覚えてたんだ

ユリ

(しかもなんか、すごい普通だし…!)

ユリ

(昨日この部屋で…あんな…)

思い出しそうになって、思わずユリは首を振る。

ユリ

えっと…保健室に何か用?

理一郎

用っていうか…んー

理一郎

理一郎

先生って鉄パンツなの?

ユリ

は…?

理一郎

クラスの奴に聞いた

理一郎

養護の駒野先生

理一郎

あだ名は鉄パンツのユリちゃん、なんでしょ?

ユリ

あぁ…なんだ、そのことか

ユリ

違います

理一郎

くっ…はは!そんな大真面目に

理一郎

てか、そのことかって

理一郎

嫌じゃないの?そんなん言われて

ユリ

もう慣れたから

ユリ

ていうか用は…

理一郎

まーいいか

理一郎

俺だけが先生のエロい顏知ってるって方が

理一郎

特別って感じがするし

ユリ

!?

ユリ

え、エロ…って…

ユリ

その話はもうしないで!

ユリ

ていうか忘れて!昨日のことは!

理一郎

えー

理一郎

やだ

ユリ

やだって…

キーンコーンカーンコーン

理一郎

やべ、予鈴

理一郎

じゃー先生。放課後また来るから

理一郎

一緒に帰ろ

ユリ

は…!?

理一郎

昨日帰ってる時に気づいたんだけどさ

理一郎

Ωの発情っていつ起こるかわかんないじゃん?

理一郎

先生を1人で帰すの、危なかったなーって思って

理一郎

だから今日は送る

ユリ

いや、だから私はΩじゃ…

ユリが最後まで言うのを待たず

理一郎は保健室を出て行ってしまう。

ユリ

…ないんだってば…

??

失礼します

ユリ

!!

ユリ

あ…なんだ、夏目くんか

夏目

あれ…すみません

夏目

今来たらまずかったですか…?

ユリ

ううん、大丈夫

ユリ

(一瞬、泉くんかと思って構えちゃった…)

ユリ

どうしたの?

夏目

ちょっと…お腹が痛くて

夏目

しばらく休んでいってもいいですか?

ユリ

もちろん、それはいいけど…

ユリ

もしかしてまた…?

1年生の夏目浩太は典型的ないじめられっ子で

保健室の常連だった。

夏目

…性別検査の結果、勝手に取られて

夏目

僕、まだ不明だから…それが気に入らなかったみたいで

夏目

Ωじゃねーのかよって

夏目

お腹に数発…

ユリ

夏目くん。親御さんに心配かけたくない気持ちはわかるけど

ユリ

このままじゃエスカレートする一方だよ

夏目

…本当に我慢できなくなったら

夏目

ちゃんと言います。親にも担任にも

ユリ

…わかった

ユリ

私にできることがあれば、言ってね

夏目

ありがとうございます

夏目

じゃあ、ベッド借りますね

ユリ

んーっ…

ユリ

(もう放課後か)

ユリ

(良かった。今日は昨日みたいなことにならなくて)

ユリ

(やっぱり私がΩなわけないよね)

放課後また来るから

一緒に帰ろ

ユリ

(いや普通に考えて)

ユリ

(教師が生徒と帰るっておかしいでしょ…)

ユリ

(変に粘られたら嫌だし、今のうちに帰っちゃおう)

ユリ

(今日の夕飯どうしよう…)

ユリ

(冷蔵庫になんもなかった気がする)

ユリ

(うー仕方ない)

ユリ

(買い物してくか…)

ドクンッ

ユリ

!!

ユリ

…っ、あ…?

ユリ

(また…昨日と同じ…)

ドクドクドクドク…

ユリは息苦しさを感じて思わず胸を押さえる。

ユリ

はぁ…はぁっ…

ユリ

(あつい…っ)

男1

おねーさーん、大丈夫ー?

男2

なーんかおねーさんから甘い匂いがすんだけどー

男2

これってΩのフェロモンでしょ?

男1

発情しちゃってるなら俺らが一発ヤってあげよっかー?

通りすがりの男たちが下卑た笑いを浮かべながら寄ってくる。

ユリ

(甘い匂い…?Ωのフェロモン…?)

ユリ

ちが…う…っ

ユリ

いやっ…触らないで…

男1

はいはい、いーから行こうねー

男2

つか場所どーする?

男1

そのへんの路地裏でよくね笑

男2

マジ?見つかったらやばくね?

男1

は?俺らは被害者っしょ

男1

発情中のΩがフツーに出歩いてんなよなー

ユリ

(…ちがう)

男2

ヤってくれる相手探してたんじゃね笑

男1

うーわ節操ねー

男1

これだからエロ種は

ユリ

(ちがうちがうちがうっ)

ユリ

(私はΩじゃない!!)

けれど身体は意思に反して

どうしようもなく欲情していた。

ユリ

(なのに…なんで…?)

ユリ

は、あ…っ

ユリ

(欲しい…)

ユリ

(どうしようもなく…欲しい…っ)

男2

…ヤバ

男1

おい、早く行こうぜ

ユリ

(…だめ、このままじゃ…)

理一郎

はいストップ

ユリ

え…

男1

あ?

男2

誰だテメー

理一郎

これは俺のΩだから

理一郎

俺の番(つがい)に下等な種仕込まないでくれる?

ドクンッ

ユリ

…っ、はぁっ…

ユリはその場に膝から崩れ落ちた。

理一郎

あれ

理一郎

立ってられなくなっちゃった?

男1

…ちっめんどくせー

男2

行こうぜ

理一郎

もう大丈夫だよ、先生

覗き込む理一郎の首に

ユリがすがりつくように手をまわす。

ユリ

…す、き…

理一郎

ん?

ユリ

この匂い…

ユリ

(あ…だめ)

ユリ

(何も…考えられな…)

理一郎

昨日の発情よりやばいね

理一郎

…すぐに俺が鎮めてあげるよ

ユリが求めるままに

理一郎はその唇をふさいだ。

運命の番(つがい)

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コメント

11

ユーザー

うふふふふ( ◜ω◝ )ニチャア

ユーザー

この学校行きたい😭

ユーザー

あーー好き😮‍💨

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