テラーノベル
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朝の7:30分、皆が眠りから目覚める
そしてバナナの元へ忙しい足音がした
すまない先生
アリス先生
サリン先生
朝一番、今目覚めたばかりだと言うのにテンション爆上げな2人
Mr.バナナ
Mr.バナナ
バナナの心臓はドクドクと音を立てる
2人のテンションからして…いい結果なのは予想できる
アリス先生
すまない先生
アリス先生
Mr.バナナ
Mr.バナナ
サリン先生
Mr.バナナ
まさかのまさか
本当に、バナナの病気は治っていたのだ
アリス先生
アリス先生
すまない先生
バナナの病室には、久しぶりに明るい雰囲気が漂った
Mr.バナナ
ふっ、と一安心したような、なんだか悲しそうな表情でバナナは微笑んだ
Mr.バナナ
その問いを問いかけた時、すまない先生達の表情は少し暗くなった
サリン先生
サリン先生
サリン先生
Mr.バナナ
サリン先生
Mr.バナナ
アリス先生
アリス先生
すまない先生
サリン先生
Mr.バナナ
Mr.バナナ
普段は感情を特に見せることのないバナナ
だけど今は、今だけは小さい頃のように泣いている
サリン先生
すまない先生
Mr.バナナ
アリス先生
ひらひらと手を降って3人は患者の見回りに戻っていった
Mr.バナナ
Mr.バナナ
少なからず、自分だけ奇病が治ったことに嫌悪感を抱くバナナだったが今はとても嬉しそうな表情だ
そして、バナナの目元がキラリと光ったように見えた
バナナに嬉しい報告を伝えた後、3人は他の患者の容体をチェックして回っていた
突然、ある廊下を歩いている時に聞こえた甲高い悲鳴…
キャァァァッ
先程の温かい雰囲気とは打って変わって、5号室…銀さんの病室から叫び声が聞こえた
銀さん!?銀さん!?ねぇ!なんで!?
なんでこんなことに…!!
すまない先生
サリン先生
アリス先生
3人は焦りで額に少し汗を滲ませながら銀さんの病室へと一歩踏み出し駆け出した
心の奥底で最悪のシナリオを思い浮かべながら
マロ(花吐き病)
すまない先生
サリン先生
アリス先生
目の前に飛び込んできたのは衝撃的な光景だった
ベッドに居る…いやあるのは砕けたガラスの破片と銀さんが着ていたであろう患者服
そして、その服を握りしめて泣き叫んでいるマロがいた
すまない先生
アリス先生
サリン先生
3人はほぼ同時に膝から崩れ落ちた
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロは大粒の涙を流しながらこちらに訴えかける
表向きは銀さんを戻して、と言っているがマロは16歳
もう元に戻らないと言うことは嫌でも理解している年頃だろう
サリン先生
アリス先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
必死に「銀さん」と彼の名前を泣きながら叫ぶマロの姿には胸を締め付けられた
まるで、心臓をガラスで突き刺したかのように痛い
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
ざわざわ
ピクシー(蝶々病)
ピクシー(蝶々病)
Mr.赤ちゃん(怪力病)
Mr.赤ちゃん(怪力病)
ノエル(天使病)
アリス先生
騒ぎを駆け付けて他の患者たちも集まってきた
集まっては、その悲惨な現実を前に言葉を失う
悲しみで皆が涙を流す
サリン先生
サリン先生
ノエル(天使病)
ノエル(天使病)
ピクシー(蝶々病)
ピクシー(蝶々病)
Mr.赤ちゃん(怪力病)
Mr.赤ちゃん(怪力病)
Mr.赤ちゃん(怪力病)
部屋の中に静寂が流れる
目の前には目を背けたくなるような現実__
すまない先生
すまない先生か震える声でそう話した
すまない先生
すまない先生
そして、患者達の背中を押して各部屋に戻らせた
1人を除いて____
すまない先生
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロはフラッと立ち上がり、ゆっくりと銀さんの部屋を出ていった
その歩みはまるで…体中に重い重りがのしかかっている様に見えた
すまない先生
サリン先生
サリン先生
アリス先生
すまない先生
サリン先生
サリン先生
アリス先生
サリン先生
サリン先生が去ったあともしんみりとした空気は変わらない
アリス先生
アリス先生
すまない先生
2人も銀さんの病室を後にした
ここに残されたのは砕けてボロボロなガラスだけ
ケホッ…カハッ
パラパラ
花が…黒に近い色になってきた
やっぱり…そうなるよね
分かってた。だって私は…
銀さんが好きだったもん
誰も居ない静まり返った5号室
その中に1人、少女が入ってきた
マロ(花吐き病)
パラパラ
その正体はマロだった
マロは黒に近い色の花を吐きながら、ゆっくりと銀さんの病室に来たのだ
その理由はなんなのか
マロ(花吐き病)
マロはベッドの上に座った
その振動で少し、ガラスの破片が動いた
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
そして、一呼吸置いてマロは口を開いた
マロ(花吐き病)
ゲホッ、グッ…
マロ(花吐き病)
その言葉の通り、マロは見るからに弱っていて症状も強まっていた
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
もう、全部終わりにしたい
マロ(花吐き病)
そして、マロは自分の手程の大きさのガラスを手に取った
冷えた空間に晒されて冷たくなったガラス
そのガラスの冷たさがマロの指先や手にヒシヒシと伝わって来る
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
パラッ
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
マロ(花吐き病)
そう言って、マロはガラスを自分の心臓付近に近づけた
マロ(花吐き病)
一度ガラスの距離を心臓から離す
そして勢いを付けて、力を込めて心臓にガラスを突き刺した
グサッ!
鋭くも鈍い音が響く
ドサッ…
マロ(花吐き病)
ガラスを心臓に突き刺したままベッドに倒れ込む
ガラスの破片がいくつかマロの皮膚に刺さった
でももう、そのくらいの痛みは感じなかった
マロ(花吐き病)
ガラスを突き刺した所から徐々に徐々に、紅に染まってゆく
白い患者服はまるでバラのように真っ赤に染まり続ける
マロ(花吐き病)
ゴホッ、咳と共に最後は真っ黒な花を吐いてマロの意識は途絶えた
ベッドの上にある黒色花びらとガラスの破片は一つに合わさった様に見えた
そして…日光に照らされてキラリ、と光った
コメント
17件

すごい
うわぁぁぁぁ!!!バナナの奇病が治ってよっしゃー!!ってなってた私の心境ぐちゃぐちゃになりすぎて…… そうか…そうだった…マロは花吐き病だった…そして治療法は……。最後の絵が非常に切なかった…… 夢羽の歴史に残る神話✨こんな話を私は作れる気がせんぞ!?もう立場逆では??
銀さぁぁぁぁんッッ!!(泣) マロも仲間達も悲しいて………… これもフェアラートの仕業か… 夢羽は人物の想いの交差とか書くの上手い!!!表現も含めてね! こっち読みながら涙出そうだったわ 夢羽に見事泣かされた…(冗談) 僕もしつこく応援するぞー!