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ねぇ、熊が私のお腹を食べてる

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ねぇ、熊が私のお腹を食べてる

2 - ねぇ、熊が私のお腹を食べてる 第2話「怪物」

♥

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2020年06月08日

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三浦

ぎゃああああ!

森久保

三浦っ!

ガブッ…ミチッ…

クマは三浦を押さえ、顔をかじり続ける。

リオ

誰か助けてよ!

リオ

三浦くんが死んじゃう!

しかし、みな恐怖で動くことができなかった。

三浦

ぐ、あ、ああ…

やがて三浦は、動かなくなった。

クマ

グルルル…

クマは、森久保たちを見据えてきた。

森久保

(ど、どうすればいい…!?)

森久保

(こんなとき、じいちゃんなら──)

姫子

ひ、ひぃ!

姫子は叫び、クマに背を向けて走りだした。

森久保

ダ、ダメだっ──

クマは、背中を見せて逃げる者を追う習性がある。

森久保

逃げちゃダメなんだ!

しかし、森久保の声は届かなかった。

姫子は狂ったように逃げだした。

クマはつられるように、姫子を追っていった。

森久保

姫子を助けに行かないと!

森久保

今ならまだ間に合う!

須永

待て森久保!

須永

武器もないのにどうするつもりだ!

森久保

それは…

須永

あんなにでかいクマだぞ

須永

銃でもなければ勝てるわけがない!

森久保

(たしかに、でかかった…)

森久保

(いや、でかすぎる…)

森久保

(2メートルはゆうに超えてた)

森久保

(間違いない、あれはヒグマだ…)

森久保

(でも、ありえないだろ…)

森久保

(本州にヒグマは生息していないのに)

森久保

(なぜ東北の山にいる!?)

須永

とにかく、三浦と姫子は諦めるしかない

須永

早くここから離れないと──

リオ

ちょ、ちょっと待って!

リオ

三浦くんはまだ生きてる!

森久保

たしかに、辛うじて息がある…!

森久保

せめて三浦を連れて逃げ──

須永

いやダメだ!

須永

逃げるのは、俺たちだけだ!

リオ

どうして!?

須永

よく見ろ、三浦はもう虫の息だ

須永

連れて行っても助からない

リオ

三浦くんを見捨てるの!?

須永

そうするしかないんだ!

須永

クマは、自分の獲物に執着する習性がある

須永

そうだろ、森久保

森久保

ああ、そうだ…

森久保の祖父は、熊狩りの名手だった。

幼い頃から祖父の話を聞いて育った森久保は、

クマに関する知識は人一倍あったのだ。

森久保

たしかに、須永の言うとおりだ…

リオ

そんな…

リオ

まだ生きてるのに──

姫子

きゃああああ!

遠くから、姫子の絶叫が聞こえた。

森久保

姫子…!

須永

もうわかっただろ!

須永

状況は絶望的なんだ!

須永

このままじゃみんな食われる!

リオ

う、うぅ…

須永

死にたくないなら

須永

俺たちだけで逃げるしかない!

森久保

畜生…!

須永

悔しいのはわかる…

須永

だからこそだ…!

須永

三浦と姫子のぶんも生きるんだ

リオ

三浦くん、姫子…

リオ

ごめん、ごめんね…!

3人は、何度も謝りながら逃げだした。

姫子の絶叫が聞こえたほうから、遠ざかるように……。

姫子

あ、が、が…

姫子

も、もう…食べ、ない…で…

クマ

クチャクチャ…

姫子

た、すけ…もり…くぼ、く…

姫子の願いも虚しく、誰も助けには来なかった。

姫子の視線の先には、巨大なクマの顔があった。

クマ

ガブッ…グチャ、グチャ…

クマは、夢中で姫子の腹にかぶりついていた。

姫子

わ、私の、身体…

姫子

た、すけ…

やがて、姫子の意識は途切れた。

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コメント

74

ユーザー

グロい ガンニバル見たあとにこれはヤバ過ぎるwww

ユーザー

姫子ぉ、ッ

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