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感 動 . . . ひ と つ 言 わ せ て ? 誤 字 ッ て る 。
人生って虚しいものだと思わない?
君たちの人生は虚しくなくても
僕は虚しいよ
おはよ…!!
来たよ…
なんで来るんだろうね?
虐めにあってるっていうの自覚してないんじゃない?
ッ…
そんなの分かってる
なんで虐めにあっているのかも
なのに、
分かってるのに
分かってても 殴られ 蹴られ 毎日、濡らされの繰り返し
もういっそ
消えてしまいたい
誰にも認められず
誰にも信用されていない
なら
死んでも
いい…よね?
皆、おはよ~!!
おはよ~!!
なぁなぁ!!黄!!昨日のさ───
彼は人気者の黄
勉強できる スポーツ万能 優しくて生徒会に入ってる
よく、漫画にいるやつだ
彼は
黄くんだけは
なぜか…僕だけに振る舞う優しさが違うのだ
皆に振る舞ってる、優しさは何かに上書きする感じ
だけど
僕に振る舞ってくれる優しさは、何かを包み込むような感じの優しさなのだ
その優しさが少しだけ、僕の傷を癒していた
でも…やっぱり…
心につく傷の方が大きくて、壊れそうになる
もう
僕はいらない存在
アドベンチャー系の映画とかですぐ死んじゃうモブみたいなもの
ううん。モブでもない
もう、消えていい存在
だから
今日、死ぬ
遺書も何も書いたりしないし
誰にも何も遺さないけど
それでもいい
だって、そっちの方が楽だもん
…
昼休み
青くん!!
ぁ…えっと…何…?
これ!!
何かを包んでいる物を僕に渡してくる
…
お口に合うといいんだけど…
渡されたのは弁当
また、優しくされた
なんで?
なんで優しくするの?
生徒会長を目指してるから?
なんで…こんな僕を
どうして…こんなモブキャラを
そんな…優しくするの?
ありがと
でも、申し訳ないよ
ありがとうね…
そう言って、立ち去ろうとした
けど───
ギュッ
手を…握られた
手からは悲しいような辛いような
なぜか哀れみの感情が読み取れた
…いつもパンだけだから
お腹…空くでしょ?
なぜか涙目で
僕は心配してるんだよ?とでも言わんばかりに僕と視線を合わせてくる
…
分かった
食べるよ…
でも、少し罪悪感があったから
…え?
なんで罪悪感が?
僕は言いたくなかった
喉に何かがつっかえてて、何も言えない
…なんでかは分からないけどさ?
僕は心配してるんだからね?
心配すんなよ
よっぽど辛くなるじゃんか…
…ごめん(困り笑い
お弁当箱を持って屋上に向かった
屋上は誰もいないから好きだ
澄み切った空が見える
何一つ汚れもない
こんな…心でいたかったな
…食べないの?
どうやら、ついてきてたようだ
全く気づかなかった…
…じゃあ、いただきます…
僕は箸で卵焼きを掴んで口に運んだ
…美味しい
もう…どれくらい食べてなかったんだろう?
普通の卵焼きなのに
なのに…
…青…くん…?
気づいたら、僕の頬は濡れていた
どうして泣いてるのか…
思い出したくない…記憶が横切った
前までは…お父さんとお母さんは優しかった
でも…ある日
ちょっとした、些細なことで…
離婚した
朝、起きたらいつも笑顔で迎えてくれたお父さんとお母さん
でも、あの日だけは
あの日だけは違った
朝起きたら、お父さんはいた
でも、お母さんが居なかった
お父さんに「お母さんは?」って聞くと
少し、涙目になって優しく撫でてくれた
「お母さんはね…」
「少し…遠くに行ったんだよ」
僕は寂しさで泣いてるのかと思った
何日 何ヶ月 何年…
それだけ経っても、お母さんが家に帰ってくる日は無かった
それでようやく、分かった
あの「紙」が
あの紙は離婚届だった
あのケンカの後、
お母さんとお父さんが紙に何かを書いていた
僕は眠くてたまらなくて…
そのまま…寝た
お母さんのあの美味しいご飯
お父さんのボリューミーなご飯
どっちも合わさったお父さんとお母さんのご飯
どれにも必ず、卵焼きがあった
でも…お父さんは…
家に返ってこなくなった
僕を育てるのにうんざりしたんだろう
だから、僕は死んでも大丈夫
友達と言える人も 家族って言える人も…
誰もいない
…青くん…
ごめん…
僕は、早めに食べてその場を後にした
放課後
あ!!ね~青~
ぁ……屋上…?
そ~!!
分かったッ…すぐ…行く…
もう…これで最後
大丈夫…
今日まで…耐えて…
僕は下唇を噛み締めながら、屋上に向かった
今日はさ?朝から親に怒られるし
学校に着いてからも先生に叱られたんだよね~?
だから~…
スッキリするまで殴らせてねッ!!
殴られた
痛い
苦しい
辛い
早く死にたい
色々と思いながら、早く終わるのを待っていた
早く終わってッ…
お願い…だからッ…
目から自然と涙が出てきた
堪えても止まらない
僕は見えないように顔を伏せながら耐えていた
じゃ~ね~!!w また明日~w
終わった…
やっと…
僕は腰くらいしかないフェンスを乗り越えて下を見た
はは…w
こう見ると高いなw
やっと死ねる
誰にも必要とされず
誰にも信用されていない
そんなの死んで当たり前
来世はお金持ちとかにでもしてよね… 神さま。
それか…黄くんみたいに
黄くんみたいに…優等生にさせてよ
ふふ…w
さ~ん
に~ぃ
い~ち
落ちようとする瞬間だった
ガシッ
手を掴まれた
だめ!!まだ死なないで!!
グイグイと屋上の方に僕を引きずる
なに余計なことしてんの
もう少しで死ねそうだったのにさ…
僕の邪魔をしないで?
そう言うと…
ペチンッ!!
思いっきり、頬を叩かれた
でも今まで殴られたりした痛みよりもずっとマシで
優しさで叩かれた感じだった
ばか!!
まだ、気持ちも伝えてないのにッ…!!
勝手に…死のうとしないでよッ…!!
そう言って優しく抱きしめてくれた
……ちゃ…
頭の中で名前を呼ばれた
ころ…ちゃん
記憶がフラッシュバックする
抱きしめ方がお母さんに似てる
似てるから…余計…
好きにッ…なっちゃうじゃんッ…
へ…?
…僕だって、黄くんが好きだった
誰かに優しく向けてる笑顔とか
勉強を頑張ってるところとか
全部…好きだった…
だからこそ…黄くんには幸せになって欲しかった
理由は…それだけなの…?
…なわけないじゃん
でも…言わない
…ッ
言って
やだ。
言ってよ!!
毎回、青くん溜め込んで!!
お願いだから…
自分の首を自分で締めないで…
今、どんな感情なのかは分からない
だけど…
言葉からは優しさが伝わってきて
安心…できるような気がして…
あぁ…この人は
本当に信用していい人なんだ
僕は心の中で、そう思った
…教えてください
僕だって…好きだったんです
いつも、1人だったけど
かっこよくて…
他の人に気遣いが出来て
言葉じゃ表しにくいけどさ…
僕に無いものを持ってるから…
羨ましかった
そして…かっこよかった
だから…気持ちを伝えてから…
…ね…?
…とりあえず、帰ろ?
僕たちの第1歩として
…!!
…はい…
…
僕を信用してくれてありがとう
そう言って 彼は…
僕の好きな人はニコッと笑った