⚠︎ ここから先のお話は宗教が大いに絡んでおります。 苦手な方は早急にご覧をお控えください。
アツシ・ドストエフスキー
アツシは頭をぽりぽりかきながら、
ベッドから足を出した。
そこでふとあることに気がついた。
アツシ・ドストエフスキー
足首まであるワンピースのようなものを着ていた。
しっかりとした黒色の生地に
金色の刺繍が施された
まるで神父のような……
アツシ・ドストエフスキー
シグマの服は白色で
もっと刺繍が施されていて、
赤い縁のマフラーのようなものを肩にかけていて……
コンコン
ふと、扉を叩く無機質な音がした。
はい! と扉を開けると、
そこには神父の格好をしたシグマと
アツシの着ている服と同じ服をきたゴーゴリの姿があった。
シグマ
アツシ・ドストエフスキー
シグマ
アツシ・ドストエフスキー
ニコライ・ゴーゴリ
ニコライ・ゴーゴリ
アツシ・ドストエフスキー
シグマ
シグマがゴーゴリの腹を突く。
ニコライ・ゴーゴリ
シグマ
シグマ
シグマの言葉にアツシは目を丸くして驚いた。
アツシ・ドストエフスキー
今までドストエフスキーは出かけた日の夜には帰ってきていたのに。
アツシ・ドストエフスキー
ニコライ・ゴーゴリ
落ち着いた声でゴーゴリがなだめる。
アツシの頭の中はもう、ごちゃごちゃだって。
思い出してみよう。
ドストエフスキーとの出会いはなんだった?
近所のカフェで出会った。
付き合ったきっかけは?
ドストエフスキーの一目惚れによる告白からだった。
婚姻を結んだのは?
つい、最近……
のはず、なのに……
アツシ・ドストエフスキー
壁にかけられたカレンダーにはあと一週間後で
結婚記念日とアツシの字でデカデカと書いてあった。
ニコライ・ゴーゴリ
ニコライ・ゴーゴリ
ニコライ・ゴーゴリ
谷崎潤一郎
谷崎潤一郎
谷崎ナオミ
谷崎兄妹がへろへろと疲れ果てた様子で車の一番後ろの座椅子にもたれかかる。
その谷崎兄妹の右側に鏡花が座っている。
そしてその前の席に中原と芥川、太宰が座っており、
そして運転をつとめる国木田の助手席に江戸川が座っている。
時刻は夕方六時。
一年ものの時が流れているのにも関わらず、
手がかりは一向に掴めない。
いや、掴もうとするが消えてしまう。
掴んでも、嘘となってしまう。
まるで、小栗虫太郎の完全犯罪のように。
中原中也
中原が舌打ちをする。
芥川龍之介
ふと、芥川が口を開けた。
泉鏡花
芥川龍之介
芥川龍之介
芥川龍之介
芥川龍之介
芥川龍之介
芥川龍之介
みなが一斉に芥川から太宰へと視線を向ける。
太宰治
太宰治
太宰治
太宰治
私の記憶の中に存在する“兄”の姿がチラつくのだから。
コメント
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なんか……多重人格ってこと…!? 私のちっちゃい脳みそじゃそれくらいしか思い浮かばない……とりあえずハピエンであってほしい!!!!