芽乃愛
みなさん!3時間目何すると思います!?

柚葉
遊ぶんですか?

優馬
抜き打ちテストとか?

芽乃愛
違いますっ!

芽乃愛
席替えです!!

柚葉
席替えか~

菜乃羽
席替えをこんな嬉々としてとして言う教師が何でここにいるんだよ...

菜乃羽
ここほんとに進学校...?

美結
まあまあ、あの人子供っぽいけど賢いし...

菜乃羽
ま、いっか

かいあ
次は全員近くになるといいな

アスカ
まあ、5人全員はそう簡単にはね...

かいあ
ワンちゃんあり得るかも知れへんで?

アスカ
うーん...

芽乃愛
ではくじを引いてください~!

すうあ
あっ...!

かいあ
あれ?すうあここ?

すうあ
あ、はい...

菜乃羽
お、すう違い

菜乃羽
かいもいる

アスカ
お、3人とも近い感じ?

美結
私もいるよ~

かいあ
全員近っ

アスカ
嬉しい~

かいあ
まさかほんまに近くなるとは思わんだわw

アスカ
私も思ってなかったw

美結
これなら席立たなくても話せる~

菜乃羽
席立たなくてもデザインナイフ届くね

美結
刺す気!?w

アスカ
それは危ないww

芽乃愛
それでは残りは自由時間です!

すうあ
そういえば、さっきの時間、悠穂君が皆とも話したいって言ってました

かいあ
あ、そうなん?

アスカ
私も話してみたい~!

菜乃羽
俺も話してみたいかな

美結
私も!

かいあ
じゃあ行く?

美結
席どこなんだろうね?

すうあ
こっちです

アスカ
近っ!

かいあ
これもなんかの運命やなw

菜乃羽
『どうも、吹闇菜乃羽です。
毒舌で一人称俺だからキツく見られやすいけど、デザインナイフ推してるだけの女子だから、よろしく』

悠穂
(デザインナイフのどこに推す要素があるんだろう...)

美結
『亜學穂美結です、よろしくね!』

アスカ
『古寺アスカだよ!
よろしくね!』

かいあ
『海月かいあ。
見た目不良っぽいけど一応生徒会に入ってる。よろしくな。』

悠穂
『ありがとう。
改めまして、吹雨希悠穂です。
よろしくお願いします。』

菜乃羽
『思ったんだけど、わざわざ紙に書くより手話の方が早いよね』

美結
『確かに』

悠穂
『でも、無理に覚える必要ないよ』

すうあ
『でも、出来た方がたくさん話せますよね...』

かいあ
『全員で覚える?』

アスカ
『賛成!』

悠穂
『でも...なんか申し訳ないな...』

美結
『気にしないでいいよ
私達が悠穂君と話したいだけだし』

かいあ
『そのために悠穂にも手話教えてもらってええか?』

悠穂
...

悠穂君は、少し考えたような、戸惑ったような表情を見せ
かいあ
あっ!次体育やん!

美結
体育...やだな...

アスカ
まあまあ、頑張ろ!

すうあ
『悠穂君は体育好きですか?』

会話の流れでそう聞いてみると、悠穂君は、少し戸惑ったような顔をしてこう答えた
悠穂
『うーん、俺はちょっとした事情で体育出れないからわからないかな...』

悠穂
『でも、楽しそうだなとは思ってるよ』

すうあ
『そうなんですね!』

そう答えたものの、悠穂君が体育に出ない“ちょっとした事情”がとても気になってしまった──