空からにわか雨が降り出した。
宗治
届いたよ
と聞こえてきそうだった。
川根
みんなで大切な仲間の墓に行かね?
岩井
行くか
夏下
あぁ、そうだな。お前も行くよな?
先ほど一緒にライブをしていた男三人は、ライブ終わりの裏方でそんな会話をして、私を見つめる。
断る必要なんてないじゃない。
むしろ行くわ。
だから…。
野乃子
うん、もちろん
夏下
お前はやっぱり泣くより笑う方がいいな
私の顔が熱くなる。私たちはまた会えることを誓って墓に向かうのだった。
その後の私たちはと言うと…。
私はその後、イベント会場のゲストなどという形で出させてもらう日々を続けていた。
夏下さんは今まで通りIT会社で勤務をしていた。
川根さんたちはその後のことは知らなかった。
連絡でやり取りはいつも通りSNS等で行われていた。一番今までと違うのは直接会う日が減ったのが一番寂しかった。
そしてあれから二年後…。私は夏下さんから声をかけられて…。







