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夏夜 紗々悠

僕!かいとーになる!!

父親

バカじゃないのか?

母親

いい加減やめなさい

夏夜 紗々悠

なんで!!

パチン!!

父親

怪盗は犯罪だ!

夏夜 紗々悠

うぅ…うわぁ〜!!!!

俺は小学6年の頃____3年前

将来の夢は?

いろんなとこで聞かれた

わからない、わからなかった

たまたま見たのが怪盗マオが盗む瞬間

一言で言えば凶悪犯罪だろう

ただその場にいるすべての人間の裏を描き見事に盗む

カッコいい

それ以外で表現できなかった

被害者ヅラしてるけど俺はただの頭がおかしいやつ

先生

なぁ夏夜

先生

頼むから犯罪宣言はやめてくれないか

夏夜 紗々悠

嫌だ!

夏夜 紗々悠

僕はマオになりたい!!

先生

怪盗マオは犯罪者なんだ!

先生

万引き!

先生

わかるか?

夏夜 紗々悠

知ってる

先生

両親になんと言われているんだ

夏夜 紗々悠

まともになりなさい

先生

わかるか?

先生

ちゃんと勉強して中学、高校しっかり登校するんだぞ

夏夜 紗々悠

夏夜 紗々悠

嫌だ!!

夏夜 紗々悠

僕の家の事情も知らないくせに!

先生

事情ならわかってる

夏夜 紗々悠

高校なんて行けるはずがないだろう!

夏夜 紗々悠

今日ご飯を食うことがギリギリなんだ!

夏夜 紗々悠

明日家があるかもわからないんだ!

先生

それは聞いている

夏夜 紗々悠

先生の言うしっかりってなに!

先生

それは…

夏夜 紗々悠

わかってないじゃないか

屁理屈だけれど

“ちゃんと”とか“まとも”が嫌いだった

曖昧なほかない

そうやってバカな夢見てたけど

お世辞にも綺麗とは言えないが少なくとも他より豪華な部屋が俺の唯一の姉

夏夜 紗々悠

ゆーいーかーねぇー!!

夏夜 結夏

どうしたの?

結夏姉の個室

容姿に関しては激似

長女ということで特別扱いはされていた

にも関わらず俺に優しくしてくれた

夏夜 紗々悠

マオってかっこいいと思わない?

夏夜 結夏

そうだね

夏夜 紗々悠

僕マオになりたいんだ!!

夏夜 結夏

…やりたいことは自分で決めたら良いんじゃない?

夏夜 結夏

もし仮に悠が怪盗マオになりたいのならそのために色々努力しないとダメだよ?

夏夜 紗々悠

うん!!

夏夜 結夏

あと…

夏夜 結夏

一回決意したら

夏夜 結夏

周りから猛批判を受けても揺らがない方が良いよ

夏夜 結夏

まぁ決めるのは悠だから私からは指示しないよ

夏夜 紗々悠

うん!わかった!!

夏夜 紗々悠

あとさ結夏姉!!

夏夜 結夏

うん。

どんな馬鹿げた話をしても笑わずに聴いてくれた

反対もしなかった(当たり前だが賛成はされなかったけど)

決めるのは俺だとずっと言っていた

夏夜 紗々悠

結夏姉〜!

夏夜 紗々悠

学校で喧嘩したぁ〜

夏夜 結夏

大丈夫?

夏夜 紗々悠

痛いぃ〜!

夏夜 結夏

悠は強いからね

夏夜 結夏

大丈夫大丈夫

夏夜 結夏

泣かないよ

夏夜 結夏

もうすぐ私は行っちゃうから1人でがんばらないとダメだよ

夏夜 紗々悠

わかってるよ〜!

一般家庭で言うと母親っぽい役割もしてくれた

結夏姉だけで俺には興味の微塵もない両親だったから

夏夜 紗々悠

はぁ疲れた

夏夜 紗々悠

学校行かなきゃ

流石に中学に入るとわかった

あくまでもマオは犯罪者だと

もしマオもミスをすれば即死刑級だと

でもずっと憧れだった

なんでかはわからない

俺が知れるほどに大きく報道されていながらも俺が知ってからでも2年は捕まってない

すっげ

中学2年のとある日だった

夏夜 紗々悠

あれ?父さん?母さん?

朝起きると両親はいなかった

結夏姉は1年前に高校へ行くため家を出た

俺に言い残したのは3年経ったら戻ってくるとだけ

つまり両親がいないと家にはおれしかいないことになる

紗々悠へ 父さんと母さんは出かけます いずれ帰るからそれまで待ってて。 がんばって サヨナラ 父、母

置き手紙があった

夏夜 紗々悠

なんだ…出かけてるだけかよ

普通に考えて今ならわかるが出かけたんではない

両親は俺を捨てた

多分成長してお金がかかるため俺を飼えなくなったんだろう

飼うっておかしい?

両親はずっとそう言ってたけどな

夏夜 紗々悠

ここは俺の家だ!!!!

大家

違う!!ここは俺のものだ!!

夏夜 紗々悠

なにを言ってるんだよ

大家

屁理屈言うな!!敬語を使え!!!!

夏夜 紗々悠

うっ!ぁぁぁ…

大家はすぐ俺を殴る

大家

両親を出せ!!

夏夜 紗々悠

いまはいないんだ!

夏夜 紗々悠

だから帰って!!

大家

いつもじゃないか!

大家

オイ夏夜のクソジジイ!!!!

大家

さっさと出てこいや!!!!

夏夜 紗々悠

だから父さんはいないんだ!!!!!!!!

夏夜 紗々悠

入ってこないでくれ!!!!!!!!

大家

黙れガキ!!

夏夜 紗々悠

うあっ!!

両親が逃げてから俺は傷だらけだった

そんなことで2週間

両親はいた頃からも家賃を滞納していた

とうとう大家に追放された

その分まで俺が殴られて…

夏夜 紗々悠

今日も生きれますように

夏夜 紗々悠

守ってください結夏姉

家を出る際結夏姉が高校は暑いところにあるからと

俺にくれた大きいけど暖かいマフラー

とても暑いところではつけられないくらいに暖かい

物理的温かさもあるが、俺は結夏姉の暖かさも感じた

俺が住んでたのは寒い所

それを首に巻いて家を出た

住む場所もないし金もない

夏夜 紗々悠

結夏姉どこにいるんだよ

夏夜 紗々悠

はぁ…

夏夜 紗々悠

今日もやるしかないか

本当に盗むしか手段がなくなった

生きていくにはそれしかないから

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