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きみ

…ねぇ

わたし

わたし

え?

人気者の君が

クラスの端っこにいる私に

話しかけた。

きみ

きみ

帰らないの?

雨宿りする私に話かけた。

わたし

…傘を忘れたから。

雨が降っている。

きみ

きみ

ふぅん。

君が傘をさした。

ピンクの可愛い傘。

きみ

入れてあげようか。

君が笑った。

わたし

わたし

いいよ。

きみ

いいよ、来なよ。

君は私の腕を引っ張った。

わたし

えっ

君と同じ傘に入る。

わたし

わたし

…ありがとう。

きみ

いいよ、別に。

私は

持っていた折りたたみ傘を

こっそりカバンの中に入れた。

わたし

なんで、私を入れてくれたの?

きみ

…さぁ。

きみ

貴女は不思議だからね。

わたし

わたし

不思議?

きみ

いつも窓を見てるじゃん。

わたし

あぁ。

きみ

そんで、

きみ

何か言ったと思えば、それは全部的中するし。

きみ

それは全部不幸なことだし。

わたし

わたし

みんな私を気持ち悪がる。

きみ

きみ

そりゃそうよ。

きみ

でも

きみ

私は貴女のこと面白いと思ってるよ。

わたし

そうやって

わたし

好感度をあげようとしてるの?

きみ

きみ

そうかもね。

君が笑った。

髪の毛が少し雨で濡れている。

綺麗。

私は何も濡れていない。

きっとこっちに傾けてくれてるんだろう。

きみ

きみ

でも少しは思ってるよ。

きみ

ちゃんとね。

わたし

…そう。

わたし

なんで面白いと思うの?

きみ

…さぁね、わからない。

きみ

でも凄いじゃん。

きみ

不幸なことが分かるの?

わたし

答えたくない。

本当は

本当は

ここの通路は

この時間で

この瞬間で

この

この時に

君はひとりで帰って

ひとりで帰って

そして

そして────

わたし

そうだよ。

きみ

え?

きみ

ほんとに?

わたし

うん。

わたし

不幸なことがわかるの。

わたし

今日起こる不幸なこと。

わたし

君の頭に書いてある。

きみ

……

わたし

いや、正確には

わたし

書いてあった。

きみ

過去形…?

わたし

そう。

わたし

私が変えたから。

きみ

わたし

自分のは見れない。

わたし

だけど分かるよ。

私は信号待ちの赤い車を指を指した。

わたし

あの運転手の頭に書いてあるから。

きみ

別に

君が好きなわけじゃない。

だけど

何故か

別にいいのに。

変えてしまうんだ。

なんでだろう。

なんで、私が。

きみ

…なんて書いてあるの?

信号が青になる。

車が動き出す。

こちらに、向かって。

わたし

急に歩道に方向転換をする。

本当にこっちに向かってくる。

来た。

やっぱり。

わたし

わたし

あの運転手にね

私は君を押した。

きみ

きゃっ…!

強く押した。

傘が落ちた。

君と私が相合傘をした傘。

この傘も

私と一緒に守るんだね。

わたし

─人を車で轢くってね。

きみ

私に強く突き飛ばされた君は

尻もちをつく。

そして

私は車に触れる。

そのまま

車に押される。

私が押した強さよりも何倍も強く。

きみ

きみ

待って!!!!!!!!!!!!

傘も潰される。

きみと相合傘した傘が。

ほんとは

傘も持ってた。

でもそのままだと

きみが車に押されることになる。

人気者のきみが。

ならば

何も愛されてないわたしが

押された方が

いいでしょう。

そうおもっただけ。

だから

わたしはわざと

わざと

折りたたみ傘を隠した。

わざと

きみと

相合傘をしたんだ。

君が立ち上がる。

だけど

もう遅いよ。

もう遅いよ。

君の頭に何か書いてある。

これがわたし最期の意識。

きみの頭の上に書いてある

不幸を読んだ。

あぁ。

運命って怖いな。

どうしようもないんだよ。

こんなこと何度も繰り返してるのに

何度も

何度も、助けてるのに。

結局は助からない。

きみの頭の上に書いてあるのは

わたしの最期の後悔と

喜び。

きみとした初めてで最後の相合傘。

ありがとう

─友達になりたいと心から思っていた人が目の前で死ぬ。

この作品はいかがでしたか?

1,605

コメント

34

ユーザー

初見です!凄く発想が豊かですね、尊敬します!m(。>__<。)m

ユーザー

無断転載ですよね。やめてください

ユーザー

悲しいけどひどい私ね

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